コラム


by katorishu
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ジャッキー・チェン主演の「歌舞伎町インシデント」は東京を舞台にした出色の映画

 5月25日(月)
■有楽町でパスポートを受け取ったあと、本郷三丁目にいき、コーヒー店で仕事。東大大学院のY教授と協議をしたあと銀座にでてしばし仕事。そのあとカミサンと落ち合い、銀座シネパトスで映画「新宿アクシデント」を見た。香港映画でジャッキー・チェン主演だが、いわゆる香港映画のような派手なアクションがすくなく、密航して新宿歌舞伎町に生活の場をもとめた中国人を、ジャッキー・チェンがリアルかつ地味に真摯に演じていて、出色の映画となっていた。

■ヒーロー映画の主人公が定番のジャッキー・チェンが、アンチ・ヒーローを演じていたのも興味深かった。相手役の女優、ファン・ビンビンの「息を呑むような」美麗さも映画に心地よいアクセントをあたえていた。脚本執筆に3年かけたというイー・トンシン監督のきれの良い演出も効果的で、気まぐれに見てよかったと思った。5点満点で4といったところか。お客が4,5人しか入っていなかったが、もっと見られていい映画である。

■帰宅して知ったのだが、本日北朝鮮が核実験をしたという。マスコミはトップニュースで報じていた。こういう形でしか自国の存在を誇示できない北朝鮮という「過去の遺物」といった趣の国。未だにこういう国が存在しつづけていることは異常であり、この国に影響力をもっている中国は本気でこの国を「常識の通用する国」にさせるため努力をして欲しいものだ。

■北朝鮮の行方を左右する国は残念ながら日本ではない。アメリカと中国であり、この両国が本気で独裁国家をかえる努力をしなかったら、拉致問題も解決しないだろう。こういう体制を築いたことにロシアも責任がある。ソ連時代のスターリンがやったことだといっても、プーチン氏は実質的なロシアの指導者なのだし、旧ソ連のKGBの一員であった。

■氏は北朝鮮にたいして一定の影響力をもっているのだから、この国が良い方向にむかうよう強い影響力を行使して欲しいものだ。体制崩壊が瀬戸際になるようなことになれば、金総書記は核兵器を使用する可能性もある。「経済制裁」だけで解決する問題ではない。かといって、他に妙案があるかと問われたら、政府関係者も「ない」といわざるを得ないのだろう。こういう軍事独裁国にいまだ振り回される「現実」にいらだちを覚えてしまう。いまだ、アウンサン・スー・チー氏を軟禁状態にしている軍事独裁政権下のミャンマーとともに、じつに困った国といわざるを得ない。一方、表面から(ニュースからではわからない)諸事情もあり、こういう独裁国家の存在によって利を得ている人も一定数いるのでは、などと思ってしまう。

■ヒョウの生態をあつかったアニマルプラネットをちょっと見て仮眠したが、じつに嫌な夢を見た。なにかにつまずいて転んでちょっと膝をすりむいたのだが、そのことである組織にイチャモンをつけ、多額の金銭をださせた。そうするようそそのかした知り合いがいて、結局、その知り合いに「弱み」を握られ……といった「物語」展開。妙にリアルで怖く目がさめたとき全身に汗をかいていた。夢、これはなんだろう、といまだに思う。「現実」のゆがんだ反映という人もいて、なるほどと思うこともあるが。以前はよく死んだ夢、殺されそうになる夢を見たが、最近はそういう夢は見ない。もっとも、ぐっすり眠ったときは、起きたとき夢の内容を忘れているものだが……。本日の夢は「良心の呵責」にかかわる問題をふくみ、起きてから、「ああ、夢でよかった」と思ったことだった。
by katorishu | 2009-05-26 00:21 | 映画演劇