コラム


by katorishu
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「少子高齢化」が諸悪の根源かもしれない

 10月29日(木)
■雑誌「サピオ」が新聞・テレビの「裏事情」について特集を組んでいる。インターネットの普及と大不況のダブルパンチをうけ、戦後日本の繁栄とともに歩んできたマスメディアが、いま息も絶え絶えにあえいでいるといっていいだろう。マスメディアばかりでなく、ほとんどの業種が崖っぷちにあり、さらに落ち込む気配も濃厚である。私見では最大の理由は「少子高齢化」である。若者の少なさが、あらゆるところにマイナス面として出ている。新しく生まれる命が少ないという事態は、率直にいってその種が滅びの方向に向かったということである。

■人も動物の一種なので、天の摂理の中にある。科学の発達で、生活環境がよくなり、みんなが総じて長生きをする。それ事態は悪いことではないが、新しい命を生み出せない個体の増加は、自然界の法則の観点から見ると、衰亡への道につながる。かといって今更政府や官庁が「産めよ増やせよ」などといっても、誰も踊らない。子供をもつことが喜びにつながらない社会になってしまったということである。張本人は、「戦後日本」のたまさかの「繁栄」の中で生きてきた人たちである。そのなかに、ぼくももちろん含まれる。「自愛主義」「利己主義」の氾濫も目にあまる。こういう社会を作るためにテレビの果たした役割は相当大きい、と改めて思う。

■本日の朝日新聞夕刊の「人・脈・記」を読んでいたら、65歳以上で尿失禁をしているのは約400万人で、そのうち200万人がおむつや専用のパッドをあてていて、100万人がいつも漏れている状態――であるという。まわりにいる人たちの大変さを思うと、ため息がでる。意識がはっきりしている人は、当人も相当辛いにちがいない。これはまだ序の口であり、いずれ2倍、3倍に増えていくはずだ。経済の現状も危機的だ。近代国家で例を見ない「大借金財政」が、いずれハイパーインフレをもたらす可能性も強い。アルゼンチンや旧ソ連並みになるということで、まさかと思う人がいるかもしれないが、現実味をおびている。そうなれば、いくら我慢強い国民でも、暴動を起こしたりするかもしれない。

■何か明るいニュースを探そうと思うのだが、なかなかみつからない。新聞の一面によると、JALの再建のために年金を減額できる特別立法が検討されているという。税金を投入するためには企業年金を削減しなければ国民の納得を得られないとのこと。当然である。それにしても、「親方日の丸」の典型的企業であったJALが、のたうちまわる手負いの怪獣のようになるとは、JALの年金受給者たちも夢にも思わなかったのではないか。JALに特有の出来事ではなく、どんな大企業でも起こりうる事態ということだ。妙な犯罪も増えているし、いよいよ昭和初期に似てきたなと思う。本日は「ボランティアでかかわっている」ある番組の打合せ。そして事務処理等々で一日は終わる。目はしょぼつくし、腰は痛いし、かなりぼろぼろである。
by katorishu | 2009-10-30 01:13 | 社会問題