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機密費から「賄賂」をもらったジャーナリストを上杉隆氏が繰り返し批判

7月16日(金)
■朝日ニュースターでジャーナリストの上杉隆氏が、内閣機密費が大手マスコミの政治記者や「ご用評論家」らにわたったケースや日本独特の記者クラブ制度を痛烈に批判していた。たとえばアメリカでは取材対象者からコーヒー一杯くらいはともかくそれ以上の「接待」をうけると、即クビであるという。そのくらい取材対象者、とくに政治家や権力者に対しては自らを律しているのである。そんな姿勢をたもたなければ、真実をえぐりだす記事を書いたり発言できたりできるはずがない、と上杉氏は強調していた。

■もっともなことである。取材対象者といつも、なれ合い、もたれあっている日本の政治部記者には、まともな記事をかけるわけもなく、結果として権力者の「スピーカー」に堕している。こういうことも日本の政治や政治家が成熟していかないことの一因である。経済部などについても同様である。上杉氏によると、記者を籠絡する方策として最初は5000円ぐらい渡すそうだ。交通費かお茶代といった名目をつけるのだろう。

■そこを受け入れてしまうと、1万2万とエスカレートし、子供が生まれたとか、結婚したとか、いろいろな名目をつけて渡される。受け取る方も、まわりが「みんなやっている」と思い込み、だんだん無神経になっていく。そして50万100万もらっても、なんの自責の念を持つこともなく、これは相手との良好な関係をつくるために必要であり、自分はそれだけの関係を築けるひとかどの人間なのだと思うようになる。こうなったら重傷であり、もはやジャーナリストとはいえないではないか。上杉氏は昔、鳩山邦夫氏の秘書をやっていたこともあり、政治家と政治部記者らの「関係」をよく知っているので、説得力がある。ただ、「誰もやらない」一連の機密費関連の記事を書き続けたために、メディアからの原稿注文も減っている、とどこかで書いていた。

■官房機密費がどのくらいのジャーナリストや評論家に流れたのか、未だ闇である。噂ではいろいろ聞いているが。ただ救いもある。若手の記者はそういう悪しき慣習に無縁であり、官房機密費という「毒まんじゅう」を食ったジャーナリストはほとんど60歳以上で70、80歳が多いという。こまったことに彼らの中には、マスコミの上層部、中枢部にのぼっていき、未だ幹部の地位についている人もいるようだ。

■政治の改革もいいが、まず必要なのはマスメディアに残るこういう「御用記者」「御用評論家」の排除である。上杉氏の一連の発言は大変勇気のあることで、当然のことながら危険がつきまとう。最近、氏は電車や地下鉄にのらないし、ホテル暮らしをしているという。事故を装って口封じに殺されることを警戒しているのである。

■マスメディアがせめて「アメリカ並」になったとき、はじめて日本に曙光がさすのではないか。しかし、そんな時がいつくるのやら。アメリカで景気が減速していると伝えられる。アメリカの動きはすぐに日本に伝染するので、懸念される。以前は、アメリカで起こっていることは3年後に日本で起こる――といわれたが、いまは間隔が短くなり1年であるという。インターネットの普及で、アメリカのメディアはかなり様変わりしている。今後、1年ほどで日本のメディアも、いやおうなく変わるだろう。良くかわるのか、悪くかわるのか、未来のことは神のみぞ知る、である。
by katorishu | 2010-07-17 00:38 | 政治