コラム


by katorishu
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広島原爆記念日

8月6日(金)
■資源大国のロシアが穀物の輸出を一時的に停止したという。酷暑で穀物の収穫量が激減し、輸出にまわせなくなったとのこと。日本国内でも、酷暑のため穀物の収穫に大きな影響が出ている。これが一過性のものならいいのだが、どうも気候の様子をみていると、地球の環境が大きくかわってき、人間にとって住みにくいものにかわりつつあるようだ。これが人類によるエネルギーの使いすぎからきているとすると、相当深刻な事態である。

■そんな暑さのなか広島原爆記念日がやってきた。投下以来65年がたち、この間、日本は世界にむけて核廃絶を訴えてきたが、依然として世界には全人類を何度でも殺害できる膨大な数の核兵器がある。最大の核保有国であるアメリカが、率先して核兵器の放棄にむけて動かない限り、核兵器の危険はなくならない。保有していれば、いずれ使用される。いまだかつて「使用されなかった武器」はなかったし、世界の政治が不安定になれば、使用される可能性が強くなる。

■日本は繰り返し、廃絶にむけて訴えていかなければいけないし、その義務がある。それにしても、人類というヤツはとんでもない武器をつくりだしたものである。人類史とは戦争の歴史であり、戦争の歴史とは兵器の改良の歴史でもある。知恵を悪魔的な方向につかって、一瞬で多くの人を殺せる武器をつくった国や組織が「勝利者」となり他に君臨する。こういう流れをとめることはできないのか。いまだに出来ないことを思うと、これが人類の限界なのかもしれない。

■核廃絶について政権交代した民主党政権はあまり積極的ではない。管総理は核兵器の「三原則」についてはあまり関心がなく、核兵器のもつ「抑止力」を評価する発言をしているとか。たしかに抑止力もあるのだが、それを認めてしまったら世界でただ一つの被爆国としての主張が説得力をもたなくなる。日本としては愚直に、核兵器廃絶をアメリカに迫る一方で世界に訴えていくしかない。
by katorishu | 2010-08-06 23:33 | 政治