コラム


by katorishu
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国の駄目さ加減は、モラルの劣化という形で顕在化する 

 3月29日(木)
■いつの時代にも大バカ者、愚か者は必ず一定数存在して、だからこそ犯罪や不祥事が決してなくならない。指導層クラスにも、その類の輩が一定数いて、公金の使い込み、詐取、贈収賄事件等の不正がはびこる。人間は愚かな存在――といってしまっては身も蓋もないのだが、黙々と真面目に精勤する人間もまた一定数いて、だからこそ日本は明治維新をへて世界の「先進国」となることができた。

■ところが、先進国というレッテルも怪しくなってきた。社会保険庁の不祥事をはじめ「官」や「公」での不祥事、不正を数多く目にするにつけ、モラルの劣化が黴菌のように社会にひろまりつつあるな、と感じることが多い。「個」が重視され「公」が軽視された戦後の風潮の行き着く果てでもある。ある意味、戦後のアメリカ占領軍の「日本人再教育」が「実りの時期」を迎えた結果、といっても過言ではない。「日本人再教育」で大きな役割を果たしたのは、いうまでもなくテレビメディアである。





■日本で最初の民放テレビが、アメリカのCIAの陰の要請等で生まれたことは、歴史の事実であり、関連の本も刊行されている。CIAのエージェントとして一部に知られる正力松太郎氏が、日本への原発導入で大きな役割を果たしたことも、象徴的である。 モラルの劣化を象徴することとして、例えばこんな新聞記事が目について。
『郵便事業会社東海支社は28日、三島支店(静岡県三島市)の元社員が配達していなかったことを隠すため、岩本明文前支店長(56)らが未配達の郵便物50~100通をシュレッダーで廃棄していたと発表した』という。同支社によると、韮山集配センター(伊豆の国市)に勤務していた30代男性の元期間雇用社員が11年5~11月、同市内のアパートの空きポスト2カ所に郵便物100~200通を隠していた。住民からの連絡を受けた岩本前支店長ら上司7人は、未配達の50~100通を改めて配達したが、残りはシュレッダーで処分。男性を同11月に依願退職させた。』

■支社長は「指導する立場が郵便物を隠すのは、聞いたことがない。前代未聞の不祥事で関係者に深くおわびする」と謝罪した。(毎日新聞)
開いた口がふさがらない、とはこんなとき使う。
by katorishu | 2012-03-29 06:36 | 社会問題