病気にならないこと。それだけで、すでに「社会貢献」をしていることになる
2012年 05月 19日
■社会貢献ということが、個人にとっても企業などにとっても重要なことになりつつある。ことさら目立つことをしなくとも、身近な社会貢献がある。ひとつは病気をしないことだ。日本は国民皆保険がととのっているので、病気になり病院にかかると治療費の8割程度は保険からでる。保険の原資となるお金は国民が支払う保険料によってまかなわれている。したがって保険にはっていて病気をしない(医者にかからない)人は、保険料を払いっぱなしということである。保険料がほんとうに適切に使われているかどうかはともかく、病気なった人の負担を肩代わりしているということで、これはある種の「社会貢献」といってもいいのではないか。
■自慢するわけではないが、ぼくはほとんど病気をしない。今年に限れば、一度も医者にかかったことがない。去年、医者にかかったかどうか思い出せない。そのくらい、病院やクリニックにいかない。従って毎年保険金を払い「捨てている」ことになる。だが、それはめぐりめぐって病気にかかった人の治療代に充当されている。つまり、自分が病気にかからないことで、不幸にして病気にかかった人を間接的に「助けている」のである。じっさい病気になると、家族はもちろんいろいろなところに「迷惑」をおよぼす。
■病気になりたくてなった人はいないと思うが、病気にかからないよう日々の努力を重ねている人は案外すくない。人間は元来、飢えには強いが、食べ過ぎに弱い。病気にかからないためには、東京オリンピックのころの食事をとること。そして、よく歩くこと。心がけとしては、この二つを励行し、さらに脳の劣化を食い止めるため、読書、人とあって歓談すること。それで充分である。
それで不幸にして病気になったら、病院にいくしかないが。朝刊の一面の下に吉沢久子さんの本の広告がでていた。『94歳。寄りかからず、前向きに、おおらかに』というタイトル。一定年齢をすぎたら、とにかく病気をしないこと、それだけで「社会貢献」をしているのだ、と思うことにする。