横浜の放送ライブラリーでの「市川森一上映展示会」にいった。よくできた催し。2月までやってます。
2012年 12月 16日
◼久しぶりの横浜。今年初めてかもしれない。みなとみらい線の日本大通り駅の上にある、横浜情報文化センター内の放送ライブラリーで「市川森一・上映展示会」をやっており、ぼくも主催者側の関係者の一人なので、顔をだした。カミさんが同行。本日は総選挙の投票日でもあり、残念ながらこういう地味な催しに行く人は多くない。
◼内容は充実していた。脚本や関係者からのメッセージ、写真などが豊富に展示され、市川ドラマの内側に触れることが出来る。目玉は日替わりでやっている市川作品の上映。本日は市川脚本の粋ともいうべき単発ドラマ「幽婚」と「風の盆から」を見た。両方とも70分を越える作品。脚本を読んだ限り1時間ドラマの内容だと思っていた。脚本が素晴らしかったこともあり、期待していたのだが。映像化された作品は、やや冗長の印象。演出面で刈り込んで緩急をつければ、もっと良い作品になったのに。10分ぐらい長いと思った。ともに地方局制作で、予算的にも厳しいものがあったのかな、と思ったりした。「幽婚」を演出した山本恵三氏とはぼくも何度も仕事をした仲だ。彼のテレビドラマの初演出は拙作であったはず。市川さんと組んで数々の賞をとっている「賞男」であった。
◼ただ、この作の演出はあまり感心しなかった。一緒によく飲み語り合った仲間だが、かれも数年前亡くなってしまった。上映後、後ろに座っていた女性から「香取さんですか」ときかれた。当ブログを読んでいる方で市川ドラマファンのようだった。もしかした脚本家志望なのかとおもったりした。
◼横浜まできたからには中華街に行かなくては。歳末の日曜日なのでかなりの人出。紹興酒をのみつつ軽く食べ、ぶらぶら歩いて元町に。以前ほどではないものの、この界隈には東京とは違った情緒がある。港横浜を舞台にドラマないし小説を書いて見たいと以前から思っていたが、残念ながらその機会がない。北京とソウルと横浜を舞台にした「伝奇ロマン」ともいうべきもののストーリーが出来ている。しかし構想のまま終わるかもしれない。ただ本日、横浜まで来て一つヒントを得た。これで弾みがつき結実出来ればいいのだが、さてどうなりますやら。先のことはわからない。