コラム


by katorishu
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携帯やスマホの料金・経費は高すぎないか。若者の食生活に深刻な影響が出始めている

 12月29日(日)

■今年もあと二日。スーパーマーケットなどはお節料理の材料を買う人で賑わっている。それは結構なのだが、外食チェーンのナンバー1を誇ってきたマクドナルドの売れ行きが不振とのこと。同時に若者たちに食生活の変化がおきているようだ。以下のデータは中山おさひろ氏のブログから引用させていただく。中山氏によると、マクドナルドは昨年から軒並み売り上げを落としている。一方、コンビニの弁当や惣菜なども売り上げが減っている。「若者の食生活に変化が起こっているようです」と中山氏は指摘する。理由として若者の収入が減っていること。そのため今の若者はしっかり食事をしない人が増えていという。電車の中やベンチなどで、パンとかおにぎりを食べてたりする他、昼食ばかりか夕食もしっかり食べる習慣をなくしている人が増えている。

■少ない収入の中から絶対に減らせないのはスマホの通信費等である。収入に比べて高額な通信費を捻出するため、食費をぎりぎりに削っているのである。こういう若者の急増は、未来の日本に深刻な影響をあたえかねない。「この現象は、国が真剣に取り組まなければならない大問題です。後日、この世代の健康問題として、ツケを支払わされることになります。若者の食事問題は起業家も真剣に考えなければならない問題です」と中山氏は警告する。

■若者で献血する人が減っているそうだ。昨年度、16歳から29歳までの献血者は130万人。10年前の01年度は223万人であったので、約4割もの人が減である。「献血だけでなく、人のために何かをする精神の問題でもあります」と中山氏。

■以前、映画学校で教えていたとき、昼食がカップ麺を一個という生徒が多いのに驚いた。とくに女子に多く、一方男子のなかには朝自分でおにぎりをつくって、それを食べている人もいた。地方出身で月10万円のアルバイトですべてまかなっている他、貯金をしているという。「家からの仕送りはないです。僕が10万円の中から実家に仕送りをしています」と彼は話していた。アパートの家賃を払って、なを家族に仕送りをする。それ自体は大変な孝行息子といってもよいが。

■貧弱な食事をしている生徒は総じて体が小さく、おとなしめの人が多かった。そんな食生活をしていては、エネルギーも生まれないし、若い時期に仕入れないといけない「教養」「情報」も入手しにくい。彼らには「図書館にいくとよい。タダで膨大な情報を得られるから」と強くすすめ、まず図書館のカードをつくるようにアドバイスした。

■未だ成長段階の若者である。あまりに粗末な食事をとりつづけると健康を害する。ITの普及で社会が「便利」になるのもいいが、そちらに相対的に多額のお金をかけるため、食費をきりつめ、健康を害す。そんな若者の急増。こんな状態が恒常化すると、「スマホが国を滅ぼす」ことにだって、いずれ起こりうる。我々は、そういう皮肉な時代を生きているのである。若者は食費を犠牲にしても、スマホ・携帯を手放さない。「取り上げたら死ぬからね」と子供がいっている、と何人もの親から聞いたことがある。

■若者にとって、スマホ類はもう手足の一部のようなものだ。こうなったら、政府がもっと音頭をとって、スマホや携帯料金の引き下げに動かないといけない。そのためには「既得権益」の硬い岩盤を崩す必要があるが、政治そのものが「既得権益」になっていては‥‥いやはやである。これひとつとっても、日本の未来に影響する大問題である。

携帯やスマホの料金・経費は高すぎないか。若者の食生活に深刻な影響が出始めている _b0028235_12123170.jpg女子医大生と男子中学生の「禁断の恋」を描いた『愛を下さい』、アマゾンのKINDLEで発売中です。太宰治の短編の文体からヒントを得て、初の試みをしてみました。香取俊介のキーワードでお立ち寄りください。
by katorishu | 2013-12-30 12:12 | 文化一般