富岡製糸所が世界遺産に決定。作ったのは渋沢栄一。
2014年 06月 21日
■富岡製糸所が世界遺産に決定した。将来の日本は「観光立国」として存在感を示すべき。そのためにも、今回の世界遺産決定は喜ばしい。ところで、富岡製糸所を作ったのは誰であるかご存じです。そうです、「日本資本主義の父」「日本の近代化の父」といわれる渋沢栄一です。渋沢が伊藤博文とともにグランド・デザインを描き、渋沢の師匠で妻の兄である尾高藍香を初代の所長にしたのです。
■渋沢栄一はもっと広く知られるべき人物。坂本竜馬や高杉晋平などはよく知られていますが。元「過激派」で農民出身ながら、徳川最後の将軍、慶喜に重用され、維新後は大隈重信に懇請され明治政府に入り、大蔵省の基礎をつくるとともに、省庁改革に辣腕をふるいました。その後、「富国強兵」の「富国」を重視する大久保利通にたいし「富国」を主張し、大久保と厳しく対立、下野して銀行や株式会社など500もの会社と500以上の社会教育施設を作った大変な人物です。
■ここからはPR。渋沢栄一には以前から注目しており、現在の若い企業家と結びつけられないかと考えるうち、定時制高校生でぎりぎりのところまで追い詰められた若者が、幕末にタイムスリップをして渋沢栄一に近接して8年間行を共にし、あらためて現世のもどり起業して成功に至る……そんな小説を書きました。
タイトルは「Sクラス 渋沢栄一経営教室」。7月24日、日本経済新聞出版社から発売です。書店でお手にとっていただけましたら幸いです。