コラム


by katorishu
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遅ればせながら、高視聴率をとったドラマ「半沢直樹」を全巻、昨夜、見終わった。秀逸!

 12月5日(金)
■高視聴率をとった経済ドラマ「半沢直樹」全巻を、昨日DVDで見終わった。じつに面白かった。
ぼくがテレビ局にいたころ、銀行を舞台にするのはタブー視されていたと記憶する。
城山三郎の「商社」をあつかった作を、和田勉さんが「ザ・商社」というタイトルで演出し話題を呼んだ。
あの作も秀逸だったが。
遅ればせながら、高視聴率をとったドラマ「半沢直樹」を全巻、昨夜、見終わった。秀逸!_b0028235_11105648.jpg
半沢は面白さにかけて今年見たテレビのなかで随一。演出の福沢氏は福沢諭吉の玄孫(やしゃまご)である、と以前、「テレビ芸能職人」という本を書いたとき取材した過程で知った。「彼は今後TBSを代表する演出家になる」とベテランのスクリプターの女性が話していたが、その通りになった。


■過日、大手の某電工につとめケーブルテレビ等に出向となり、大変な思いをしたというY氏の体験談を聞いた。「半沢直樹、何本か見たけど、あれに近い世界でしたよ。あまり話せないけど、ドラマよりもっと面白いこともある」とY氏。
経済の「闘い」は、武器なき「戦争」でもあると思う。闘いにやぶれたり、裏切られたりして、無念の思いでどれほどの人が自殺に追い込まれたか。想像するだけで胸が痛くなる。

■「身につまされるより、暢気に笑える『お笑い』がいい」という意見もあるが。
元NHKでNHK特集などを創っていた池田信夫氏によれば「客を小馬鹿にした番組ほど視聴率がとれるし、国民をバカにした党が(選挙に)勝つ。これはデモクラシーの欠陥」とのこと。

■ 『半沢直樹』は、まともに現代社会と切り結んで創り、かつエンターテインメント性十分で、立派。ラスト近くの半沢こと堺雅人と敵役の常務の香川照之の「対決」は圧巻。テレビドラマ史に残るシーンである。
このドラマ、未見の人はぜひレンタルビデオ店等で借りて、まずは1話をみるといいと思います。最後まで見たくなるはず。とくに現代社会と向き合って生きている人には、面白いはず。まだまだテレビドラマも捨てたものではない、と思ったことだった。

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by katorishu | 2014-12-05 11:15 | 映画演劇