コラム


by katorishu
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本日も観劇

 4月8日(金)。
 放送作家協会の脚本アーカイブ委員会にでたあと、新宿へ。喫茶店でしばらく執筆したあと、19時より「東京コメディ倶楽部・いこい座」の公演を見る。「13通目の手紙」で去年、映画化された作を主催者のみやけみつる氏が舞台用に書き直した。
本日も観劇_b0028235_4413451.jpg

 随所にコメディ倶楽部らしい笑わせる箇所があるが、全体は、それなりにシーリアスな密室ミステリー。コメディ倶楽部としては、新しい領域にチャレンジしていた。
 率直にいって映画より面白かった。人情味を加えユーモラスなシーンを配し、わかりやすくなっていた。
 出演者の大半は顔見知りであり、10年ぶりに会う役者などもでていて、楽屋でしばし雑談。そのあと、劇団員と軽く飲食。
 都内の桜は満開のようで、夜桜のもと宴会なども盛んであったようだ。帰路の電車はこみあっていた。

 帰宅して仕事をしようとしたが疲労感が強く、気力がわかない。で、レンタルビデオ店で借りていた映画『午後の遺言状』を見る。新藤兼人監督の1995年度の作品。老年を生きる男女四人の「黄昏」の光景を描き、せつせつと胸に迫るものがある。舞台脚本のほうがまずできていて、それを映画化したのではなかったのか。乙羽信子や杉村春子がでていたが、すでに両人とも故人である。
 これを作ったとき、すでに新藤監督は80歳をすぎていたはず。
 90歳をすぎて監督した『ふくろう』も、笑いと怖さが横溢していて若々しく、監督の精神のしなやかさ、強靱さがつたわってきて感銘を受けた。
 長生きもいいが、ただだらだらと生きるのではなく、新藤監督のような張りのある時間を生きたいものだ、とあらためて思った。
by katorishu | 2005-04-09 05:00