新選組の剣士、斎藤一の肖像写真がみつかり会津若松の県立博物館で展示中。
2016年 09月 27日
9月27日(火)
■新選組の剣士、斎藤一の肖像写真がみつかり、福島県会津若松市の県立博物館で30日まで展示されているという。斎藤は「新選組」の三番隊組長を務め、沖田総司らと並んで、最強の剣士の一人といわれた。
■新選組の近藤勇、土方歳三などの主要メンバーは三多摩の日野を中心に生まれ育ち、武士の家系ではない。農民であり商人的発想ももっていた。その点、下級武士中心の薩摩・長州のいわゆる「勤王の志士」とは違う。僕の生まれ育ったところと、近い。以前、「ファン+」で土方歳三を連載したこともあり、シンパシーを覚える。
一方、薩摩、とくに長州には親近感をもてない。明治維新は要するに薩長のクーデターで、かなりだまし討ちの側面があった。「錦の旗偽造問題」「孝明天皇毒殺疑惑」等々、維新にはまだまだ解明されていない「闇」の部分が多い。歴史とは勝者に都合のよい歴史であり、これは古今東西同じ。
■以下は朝日新聞デジタルより――
戊辰戦争に旧幕府軍の一員として参戦。敗れた会津藩が転封された斗南(となみ)藩(現青森県東部など)の藩士となり、明治維新後は警視庁の警察官となって西南戦争に従軍した。写真は、面長で端正な人物が羽織を着ている肖像写真と家族4人の集合写真の2枚で、子孫が先ごろ、蔵の整理をしていて発見した。肖像写真に名前などの記載はなかったが、集合写真には息子たちの名前と明治30(1897)年11月14日という撮影日時が記入されており、羽織の家紋も一致したことから、斎藤と判明した。いずれも警視庁退職後、高等師範学校(現筑波大)に勤めていた時に写されたものとみられる。
子孫から写真の寄託を受けた県立博物館によると、これまで斎藤が写っているとされる写真は存在したものの、「集合写真などのため鮮明ではなく、確実と考えられる肖像写真は今回が初めて」という。(編集委員・宮代栄一)