今、週刊現代がときどき面白い。
2017年 02月 13日
■久しぶりに週刊現代を買った。以前は月曜というと週刊ポストか週刊現代のどちらかを買った。木曜日には週刊文春か週刊新潮のどちらかを買い、喫茶店で読む。雑多な情報がつまっていて、新聞・テレビの伝えない今の日本がある程度わかり、楽しみにもしていた。1年前あたりから週刊ポストは編集長がかわったためか、急につまらなくなった。それまでは安倍政権の暗部に触れる記事を連発していたのに、TVから政権批判をするコメンテーターがはずされていく流れんのなか、編集方針をかえたようだ。牙のない週刊誌なんて読む気がしない。
■週刊現代は週刊文春などとともに、かなり健闘しているのではないか。ま、週刊誌は江戸時代の講釈師同様、「見てきたような嘘をいい」の要素もあるが、硬軟取り混ぜたなかに「真実」もある。
今号で注目したのは「小池百合子を次ぎの総理に」が、今後国民の大きなうねりになるという特集だ。すでに忘れられた感のあった小池氏が都知事選に立候補、またたくまに自民党候補を大差でやぶり「国民的人気」を獲得した。オリンピックの施設建設問題、豊洲問題とあいついで「不正」が暴露され、追い風にのったとしても、問題の人物への対処の仕方は、巧みであり、しなやかにして、相当したたか。
■親ばかりか祖父の七光りでトップになった「お坊ちゃん世襲政治家」とは違う。アメリカのトランプ旋風のような「小池旋風」がふき、意外に早い時期に「総理」の座をしめるのではないか。
政治は「結果」であり、どんなに理想論をいい、良いことを掲げても、結果が悪ければ《ダメな政治》であり、権力をもっているだけに長年にわたる害をまき散らす。
残念ながら、政治家は人材払底で、小池氏にならぶ「策士」がほかに見当たらない。
■オリンピック後の日本経済の落ち込みはひどいものになると予測される。超高齢化社会のかかえる問題も今の比ではなくなる。かなり悲惨な事態が確実にやってくる。そんな中、日本初の女性首相を見てみたい気もする。激変期は内外とも多難な事があいつぐ。日本にも、たとえばメルケル独首相のように、世界のしたたかなトップリーダーと丁々発止やりあえる胆力と論理力をもった政治家がすくなくとも、二桁はいないと、少子高齢化の波のなか、どんどん沈んでゆく。
政治に「ベスト」はありえない。ちょっと「ベター」の選択肢として、「小池総理」の誕生を見てみたい気もする。ただし、条件つきで。《強者》では無く《弱者》に対して、どれほがど政治力を発揮できるか。グローバル化は必然的に一握りの強者と多くの弱者をうみだす。
これを是正できるか、どうか。小池氏は「強者」にすり寄るのが非情に巧みな人のようなので、不安が残る。