コラム


by katorishu
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アメリカの闇

 4月15日(土9
■書いたブログをアップする前に、ケーブルテレビで『ハドソン河のモスコウ』という映画が始まった。見てからアップしようと思っていたところ、内容が消えてしまった。新しいセキュアリティが自動的にダウンロードされ、パソコンが再起動してしまったため。パソコンに向かって罵倒したくなる。
 携帯パソコンが途中でフリーズすることもあるし、普段、執筆の際などは頻繁に更新しているが。パソコンの脆弱性を改めて認識。同じことを記す気力はないので、他のことを。
 映画はロビン・ウイリアムス主演で、1984年の作。モスクワのサーカスのミュージシャンがニューヨーク公演の終わりに亡命し、アメリカ生活に戸惑いつつ慣れていく話。パターンすぎてあまり面白くなかった。
 
■アメリカのロシア人なら、ロサンジェルスの「リトルロシア」の「レッドマフィア」を描かないと。ソ連のブレジネフ政権時代、政府はソ連に住むユダヤ人の海外移住を万単位で認めた。彼等の行き先はイスラエルかアメリカであった。アメリカにわたったユダヤ系のロシア人は30年ほどの間に、アメリカ社会に強く根を張った。
 一部は金融関係の仕事で成功したが、一部はマフィア化し、独特の社会をつくっているようだ。今や、アメリカのロシアン・マフィアはイタリア・マフィアよりずっと怖い存在になっているという報告がある。

■ロシアン・マフィアはハリウッドの映画産業にも手をひろげており、政治経済の中枢にも影響力が及んでいるそうだ。映画に描くことは関係者の命をさらすことで難しく、マスコミもあまり報じないが、アメリカの「闇」のひとつである。「レッド・マフィア」を書いた著者は脅しをうけ、命の危険を覚え身を隠したとのことだが、その後、どうなったであろうか。映画でも話題になったマリオプーゾの傑作『ゴッドファーザー』のロシア人版のような作品が現れないものか。

■そういえば先日、30年間も逃げていたイタリア・マフィアの大物が逮捕された、とニュースで報じていた。9.11事件以来、イスラム原理主義者の活動やイラク戦争に焦点があたり、マフィアの犯罪が「小さく」見えてしまう。
 マフィアの犯行といえども、国家の意思で大量殺人を行う戦争ほど悲惨ではない。イラクはすでに内戦状態。パレスティナとイスラエルの関係も危険な状態で、さらにイランの核開発。近くアメリカがイランの核施設を空爆するとの情報がある。
 世界人口の4人に1人という膨大な人口のイスラム教徒に反米気分が広がっているのも、不気味だ。南米でも反米政権が増えつつある。財政赤字も膨大だし、アメリカのブッシュ政権は急速な支持率低下の中、この事態をどうおさめるつもりなのか。おごり高ぶる者は、愚かなことをしがちだが、その典型例をブッシュ・ジュニアは示してくれた。

■具体的な根拠はないのですが、近い将来、嫌なことが起きる予感がしてなりません。国内に目を転じても、企業の倒産件数はまた増えているし、嫌な犯罪がへらないし、明るいニュースは本当に少ない。
by katorishu | 2006-04-16 04:32