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北京オリンピック、競技は面白いが背景は問題ばかり

  8月10日(日)
■北京オリンピックがはじまった。世界の一流選手が全力をだして「人間の限界」を競う競技そのものは面白く、時間があればテレビの中継などを見るが、開会式やその他、運営に関することは、あまり耳にいれたくない類のことばかりだ。

■8日の開会式で、胡錦涛国家主席は「オリンピックを開催することは100年の夢であった」と率直に語った。その思いはいいのだが、テレビ中継で見た開催式は、どこぞの独裁国家や全体主義国家、宗教組織等の「デモンストレーション」かと思われるもので、感心しなかった。物量と金をふんだんにかけた「ショー」である。

■オリンピックを「見世物」「ショー」ととらえ、それで結構という意見があるが、それではクーベルタン男爵がとなえた「オリンピック精神」が泣く。
 サマランチがオリンピック委員会会長になるまでのオリンピックは、かろうじて「アマチュアリズム」の精神が残っていたのだが、彼が就任してからのオリンピックは商業主義が極端にまで推し進められ、スポーツをダシにした金儲けイベントの趣を呈していた。

■金儲けは別に悪いことではないが、オリンピックはアマチュアのスポーツ競技である。おのずと限度というものがあるはずだが、サマランチはそれを簡単に飛び越えてしまった。今度の北京オリンピックも商業主義の延長線上にある。「経済大国」への道をひた走る中国としては、この路線こそ国策にかなうものなので、さらに国威発揚の場として最大限活用しようとしたに違いない。

■オリンピックが各国対抗競技なので、国威発揚になるのは致し方ないが、それは競技の面でやってもらいたい。開会式に莫大な金をかけて、コケ脅かしの「ショーアップ」することではないと思う。「ショーアップ」の面で競争が起きると、今後際限もなく資金がふくらんでいき、オリンピックは一層妙な方向にねじまがっていく。前回に負けずに派手に華麗に豪華に――と開催国は競争を募らせるのだろう。

■すでに、オリンピック=派手に金をつかってやるイベント――となっている。オリンピックをやることが目的ではなく、金儲けや国威発揚をするためにオリンピックをする、という本末転倒が起きているのである。
 2度目の東京オリンピックが実現するかどうかわからないが、いたずらに金をかけるのではなく、外国人とふれあう良い機会として、「友好親善」の場として益する運営を考えてもらいたいものだ。

■今回の北京オリンピックのように、運営当局と癒着した一部の企業だけを利するようなことは避けて欲しい。しかし、現実に運営を仕切るとなると、マスメディアや大手広告代理店などが特権官僚や族議員などとむすびついて、莫大な「私益」をあげるのでしょうね。だからこそ誘致に一所懸命になる。そうならないようなオリンピックの新しいモデルを東京が打ち出せたら、日本はもっと世界から尊敬される国になるのに。長い目で見たらそれこそ国益であるのだが、そう考える人が誘致関係者にどれほどいることか。
by katorishu | 2008-08-10 22:28 | 東アジア