コラム


by katorishu
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

仕事をすることは人間の幸福の条件、と先人は語った

 11月20日(木)
■本日は4カ所での協議等で計10時間あまりを使った。数時間の睡眠であったので、疲れた。いろいろ出た話のなかで、一口に「脚本家」といっても所得格差は大変なものであると、改めて知らされた。著作権使用料が注目され「著作権ビジネス」という言葉もあるが、たとえば某有名アニメの脚本家など著作権使用料が年に2億円もはいるという。一方で「ワーキング・プア」かそれ以下の収入しかない脚本家、構成作家も多い。

■努力の量や才能の質が、それほど極端に開いているとは思えない。ワールドワイドに通用するアニメと、国内だけしか通用しない番組や映像ソフトにかかわっている人の間で、これだけの差が生まれてしまうのである。ひところであったら、考えられないことだ。余計なお節介だといわれるかもしれないが、高額所得者の物書きは所得の一部を日本の文化芸術の向上や後進の育成のために使ってほしいものだ。

■麻生政権の評判はますます悪くなっている。与党内部からも「朝令暮改」の言動を批判する声が公然とあがっている。選挙を実施するために総理の座についた人である。これ以上の「政治空白」をつくらないためにも、一日も早く総選挙を実施して、民意を問うてもlらいたい。民意が選んだ政権が、責任をもってまずは「経済悪化」を防止する政策を打ち出すことが、ぜひとも必要である。

■民意を反映した政権でしか、今の危機は乗り切れない。経済の底が抜けてしまったアメリカにも適切なアドバイスをし、影響力を行使できる政権が、今ほど必要なときはない。
 景気が悪いといっても、盛り場の飲み屋などは若者で賑わっている。若者がこんなに多かったかな、と思えるほど、ひさびさに若者が目につく。それだけ、中高年が縮こまっているということだろう。縮こまって家で「タダ」のテレビをぼやっと見ていたのでは、日本は活性化しない。

■本をもっと読み込み、脳を鍛え、若者から「ああいう年の取り方をしたい」という範を示してほしいものだ。本日読んだ「リハビリテーション」という本のなかにこんな言葉があった。「仕事をすることは自然のもっとも優れた医師であり、それが人間の幸福の条件である」
 医学の祖「ヒポクラテス」の影響をうけ、長くヨーロッパの医学を支配したガレエノスという人の言葉である。いつまでも「働ける」ということは、いつまでも社会的に有用の存在であるということである。無用となって漂うように生きるのもいいが、やはりどこかで人に感謝される存在でありたい。最後は無に帰する宿命から逃れられないにしても。 
by katorishu | 2008-11-21 01:12 | 文化一般