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カテゴリ:東アジア( 44 )

  10月3日(水)
■尖閣問題で硬化した中国当局が税関で日本の新聞雑誌類を没収しているという。多くの書店では既に日本の書籍類が撤去された。書店が自主的に撤去したのではなく当局の指令だろう。相変わらずの国である。中国内でマンガの電子書籍販売を展開している企業の関係者からも悲観的な声が聞こえてくる。「ショックです」と過日、直接関係者の声を聞いた。

■戦前の「鬼畜米英」ではないが、当局者は何か有効な措置を講じたとして自己満足しているのかもしれない。しかし、長い目で見たら国家的損失であり、中国がいまだ「後進国」であることを端的に示す格好の材料になっている。

■中国内のインターネットでは「日本に致命的な一撃を」などという勇ましい声が踊っているらしい。一方で、「他国の文化に敬意を持つことは、自分たちの文化に自信を持つということだ。日本の書籍撤去は、悲しく滑稽だ」という意見も(東京新聞)もあり、ややホッとする。
政治的には軋轢があっても文化の根っ子での交流は大変大事なことで、続けていかないと。その観点を欠いた政治家、指導者は、今の時代、害悪以外の何物も、もたらさない。
by katorishu | 2012-10-03 08:48 | 東アジア
  9月17日(月)
■敬老の日。65歳以上の国民が3000万をこえ、ほぼ4人に一人が「高齢者」となる。「高齢者」といっても人生50年と言われた時代とは違い長寿が当たり前の今、7掛けでみるのが良いのではないか。つまり60歳なら60×0・7=42歳というものである。70歳なら49歳。まだ若い。
それはさておき、尖閣諸島をめぐる問題で日中関係がきしんでいる。

■1972年の日中国交回復以来最大の危機といってよいだろう。領土問題は歴史上、戦争によってしか解決しないといわれる。国益と面子にナショナリズムが加わると、お互い熱くなる一方で、話し合いで解決できなくなる。領土問題では当事国が絶対に自分のほうが正しい、悪いのは相手だと信じ込んでいる。日本人の立場にたてば当然、尖閣諸島は日本のもので、中国は不当である。竹島問題も北方領土問題も同じ。

■国交正常化の段階で、領土問題は厄介であるからこそ「棚上げ」という「大人」のやり方で、あえて事を曖昧にした。結論を出さずに避けて通ってきたのだが、「勇ましい知事」などが、中国の反日勢力の挑発に見事のってしまった。外交では勇ましい言動は、国内での一時的な人気は得られるものの、良い結果をもたらさない。それどころか、しばしば国益を大きく損なう。

■中国では次の国家指導者をめぐり「北京派」と「上海派」との間で暗闘が繰り広げられているようだ。一方、国内の貧富の差は広がる一方で、地方の農山村などで年間万単位の数の暴動が起こっている。急激な発展の歪みから、多くの国民の欲求不満はたまり既に限界にきている。尖閣問題は、彼らの欲求不満に絶好のはけ口を提供した。一旦火のついたナショナリズムはそう簡単に消せない。よほど老獪で柔軟な「大人」の対応をとらないと、厄介な事態になる。経済の相互依存を強める日中である。この騒動で、また一段と景気は悪化するに違いない。「希望は戦争」などという事態にならないことを祈りたい。
by katorishu | 2012-09-17 10:22 | 東アジア
 5月12日(土)
■インターネットの普及で著作権の侵害がいろいろなところで起きている。国家的規模で違法コピーが野放しになっているのが中国であることは、関係者ならみんな知っている。じっさい、中国には日本や韓国、アメリカなどの映像ソフトの無法コピーが氾濫し、「違法コピー・ビジネス」といったものが堂々と行われている。中国がいぜんとして世界の一流国になれず、世界からあまり尊敬されないことのひとつに、著作権侵害が大ぴらに行われていることがある。中国当局はそのことをもっと真剣に考えて欲しいものだ。「中国はいつまでたってもカネに執着し、文化的に遅れている国であり、国民である」という声を乗り越える努力をしないといけない。

■ここにきて違法コピーの取り締まりを中国当局が積極的にやりはじめた、と朝日新聞が伝えた。たとえばNHKのドラマ「坂の上の雲」が日本で放映されるとすぐに中国で中国語の字幕のはいったコピーが1枚15元(約200円)で売られる。当局はときおり取り締まるが、5月12日の朝日新聞「ニュース圏外」によれば「交通安全週間のようなもので、当局の取り締まりキャンペーンが終わると元にもどってしまう」(「上海の弁護士)とのこと。それがここへきて取り締まりの罰則が強化され、罰金もたとえば「クレヨンしんちゃん」のイラスト入り子供靴が上海のデパートで売られていた問題で、当局は著作権侵害を認め、業者に約400万円の支払いを命じたという。

■違法コピー天国であるにせよ、中国がソフト面でも今後期待できる大市場であることにかわりはない。日本の出版や映像ビジネスの企業も進出をもくろんでおり、角川書店など一部ながら成功するケースもでてきている。中国の違法コピー・ビジネスをやめさせ「世界標準」にもっていくための努力を、日本の当局がもっと積極的にして欲しいものだ。今後ソフトビジネスの相互交流はすすみ、「市場」のかなりの部分を中国がしめるようになるにちがいに。車などのようになるには、まだ時間がかかるにしても。先行きのことを思うと、コピー天国で、世界の顰蹙をかっている中国が、違法取り締まりに少しながら積極的になったことは、明るさの兆しと考えていいだろう。
by katorishu | 2012-05-12 16:32 | 東アジア
 4月17日(火)
■尖閣列島を東京都で買うと石原都知事が発言したことで、さざ波が起きている。本来日本の領土であることは歴的に立証されている。この島の所有者は栗原という日本人で、石原知事は栗原氏からOKをもらっているようなことを話していた。栗原氏について、中国はどう考えているのだろう。領土問題は、国境の接する国同士には必ずといってよいほど起こるし、ときに戦争の原因になったりする。なるべく穏便に解決してもらいたいが、現実はそうはならない。

■広大な領土をもつ中国である。ちっぽけな島のひとつに、なぜそんなにこだわるのか。海底の資源を確保したいのだろうが、大人げない。経済面で日本は中国への依存を強めているので、政財界ともに曖昧な態度を維持したいのだろう。しかし、もう曖昧さは許されなくなっている。今後、中国がどうでるか。そして日本政府や外務省がどう動くか、要注意である。報道ステーションをたまたま見ていたら、官房長官が国有化の話もしていた。中国側の強い反発が予想されるが、日本の固有の領土であることにかわりはない。政府は毅然とした態度をしめし、解決がむずかしいようなら、国際司法裁判所で決着をつけてもらうべきではないのか。
by katorishu | 2012-04-17 21:49 | 東アジア
 1月14日(土)
■神田の中華料理屋でビジネス21の例会。ひさしぶりに顔をだす。主催のF氏が立教大学を定年で退職し大阪に居をうつしたので、以前ほどには開かれなくなったが、日頃あまり接しない「ビジネスマン」と意見交換ができる。今回の講師は中国女性の耿忠(こうちゅう)さん。女優業の傍ら「ムーランプロモーション」をつくり社長をつとめている。日本には20年ほど前留学生としてやってきて、浅田次郎原作の映画『ラブレター』で主役の中井貴一の相手役の中国女性を演じた。そのときの話などを中心に映画への熱い思いを語った。

■『ラブレター』ではオーディションをうけたのだが、300倍もの競争であったという。浅田次郎の原作小説は読んだことがある。哀切感漂う佳作であった、と記憶する。映画も見たくなった。耿忠さんは中国で一時期体操選手として活躍した体験があり、エネルギーにあふれている。現在、日本に帰化し「日中の文化交流」に熱い思いをもっている。実際に日中映画祭の実行委員長になったりする他、日中合作の映画化に取り組んでいるとのこと。いろいろ難し壁があるにしても、具体的な成果がでることを期待したい。

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by katorishu | 2012-01-14 22:52 | 東アジア
 12月19日(月)
■独裁国家、北朝鮮の金正日が死去した。列車のなかでの「病死」と公式報道がされているが、真相はなんであるかわからない。独裁国家の「報道」は、それが重大ニュースであればあるほど、ねつ造されたものが多い。金正日自身、父親を毒殺して最高権力者の地位を手にいれたという説もある。

■いずれにしても、これによって、東アジア情勢は来年あたり、かなり激動の時代をむかえる。後継者に息子の正恩大将が任命されているが、権力基盤は脆弱だ。軍を中心に権力闘争が激化する可能性が強い。2000万人国民のうち、中国との国境である豆満江に脱北者400万人が殺到する恐れがある。板垣英憲氏によれば、これを阻止するため、中国人民解放軍がすでに配備されており、日本海や黄海方面では、韓国海軍が領海警備態勢に入った。朝鮮半島有事に備え、駐韓・駐日米軍と日本の陸海空自衛隊も厳重警戒、偵察活動を強めている。

■2012年は、世界の各所で「大乱」が起こりそうだ。なかでも東アジア情勢は、今後一気にきな臭くなる。予想は困難だが、中国情勢だって、今後どうなるかわからない。とくにかく、過剰な貧富の差が生じているのである。安定した社会には「中間層」がぜひとも必要だが、中国ではその層が薄い。北朝鮮という「壁」がゆらぐと、どういうことになるのか。新たな世界大乱の時代に入ったととらえるのが、おそらく正しい。日本はどういうスタンスをとって、大乱をうまくおさめる方向で動くのか。外交力、政治力の見せ所だが、双方とも心許ない。なすすべもなく、流される日本の政治。情け無い政治の担い手を選んだのは、国民である。いや、それは正しくない。日本の権力の源泉は依然として霞ヶ関の財務省などにあり、それは国民が選べない。いまだ「お上」が強いのである。「官民格差」は後進国の象徴。いやはや、である。
by katorishu | 2011-12-20 01:31 | 東アジア
 3月9日(水)
■第二次大戦後、アメリカに敗れた日本は勝利者アメリカの占領政策により「徹底的に改造」された。昭和27年に占領政策は公式には終了したことになっているが、周知のように米ソ冷戦や朝鮮戦争の後遺症等々で、アメリカ軍の沖縄駐留は今に至るまで継続している。

■沖縄返還後もアメリカの駐留基地としての役割はかわらない。一般的には、こういう状態を「植民地状態」という。そんな中、アメリカの外交担当の幹部、メア日本部長が非公式発言ながら、沖縄および日本人について看過できない蔑視発言をした。一部を抜粋すると――

日本の文化は合意に基づく和の文化だ。ここで言う合意とはゆすりで、日本人は合意文化をゆすりの手段に使う。合意を追い求めるふりをし、できるだけ多くの金を得ようとする。沖縄の人は日本政府に対するごまかしとゆすりの名人だ。
 沖縄の主産業は観光だ。農業もありゴーヤーを栽培しているが、他県の栽培量の方が多い。沖縄の人は怠惰で栽培できないからだ。


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by katorishu | 2011-03-09 07:44 | 東アジア
 12月7日(火)
■政治の迷走がつづく。最近、アジア諸国では「Asia excluding japan(日本抜きのアジア」という言葉がいわれているらしい。かつてマレーシアの首相が「look japan」、日本を見習えといった時代は完全に過去のものになった。アメリカの腰巾着になって漂流している日本からは学ぶべきこともなくなったし、アジアは日本ぬきで考え、前に進もう、という空気が支配的になりつつあるということだ。本日、台湾からかえった某氏と電話で話したのだが、アジアの経済人や知識人たちはみんな「日本はどうなってしまったの」と心配しているそうである。なぜこんな情けない国になってしまったのか。原因は重層的にかさなりあっているが、確実にいえることは政治の劣化である。

■日本はいちおう民主主義国なので、政治家はいちおう公正な選挙によって選ばれる。選ればれた政治家が劣化しているということは、選んだ国民も劣化しているということだ。そして国民の劣化に貢献しているのがマスコミではないか、と指摘する人は多い。ぼくもかなりの部分、マスコミが劣化を促進したと思う。もうひとつ劣化に貢献したものとして教育をあげたい。教育は文化の土壌の部分なので、ここがひからびてしまっては、「きれいな花」は咲きようがない。つぼみもでない。

■本日は永田町で意見交換。与党らしい与党がなく小党分立になって混迷した国にイタリアがあり、日本はイタリア化する、と当ブログでも何度か指摘した。ただ、イタリアはラテン民族気質で「アバウト」なところがあり、経済的に困窮しても、日本人のように悲観的にならず、結構楽しんでいる。公務員が運転手のアルバイトをしても、それほど非難されないし、ある種のいい加減さが、潤滑油となっている。なにより国民は陽気で明るい。ぼくなど深刻に考えてしまう傾向が強いので、あの陽気さ、おおらかさはうらやましいし、見習わなければと思う。

■「政治とカネ」が相変わらず国会での議論の中心になっていて、肝心の政策がすすまない。期待感をあおった「政権交代」は、「マスコミのおかげ」で幻滅をもたらしている。「実行力のある政治家」を、マスコミあげて一斉にバッシングしたことの「つけ」がいずれ国民にまわってくるだろう。「ご清潔な政治家」は結局、何もできない、何もしない政治家といっても過言ではない。「クリーン、クリーン」と錦の御旗をふりかざして「実力のある政治家」を排除したら、それこそ「水清くして魚住まず」になってしまう。現に、多くの人の暮らしがたたない社会になりつつある。アジアの他の国の人が「日本ぬきのアジア」というのも、わかる気がする。気概をもって「汚れ役」を演じる、実行力のあるリーダーが、今ほど求められている時代はない。
by katorishu | 2010-12-07 20:35 | 東アジア
11月29(月)
■28日夕方の読売新聞電子版は以下のように伝えている。
「朝鮮平和擁護全国民族委員会」は28日、演習で「朝鮮半島情勢は極度の戦時状態に至った」とし、「対処するすべての準備を整えている」との声明を発表した。延坪島では同日、北朝鮮側から砲声とみられる爆音が聞こえ、韓国軍は島民に一時、緊急退避命令を出した。北朝鮮沿岸では韓国側に向け、これまで以上に多くの砲門が開いており、周辺の飛行場にミグ戦闘機が待機しているという。聯合ニュースは、北朝鮮軍が地対空ミサイルを前方展開し、地対艦ミサイルを発射台に設置していると報じた。

■軍事演習がそのまま戦争になるケースは歴史上よくあることで、北朝鮮としては米韓軍事演習を「戦争行為に相当する」と解釈しているのだろう。人も組織も「おいつめられる」と何をするかわからない。一方、現在の世界経済、とりわけアメリカ経済の行き詰まりはもはや「戦争」という大消費を呼び起こす以外に「有効な手立て」がない状態に陥っている。世界の主要国が、それぞれの国内事情をかかえながら「おいつめられている」のである。何が起こっても不思議ではない事態になってきた。

■ニューズウイークも報じているようにアジア各国で大変は軍備拡張競争がおこっている。どの国もいずれ戦争が起こることを予想し、対抗策として軍備を拡張しているのだろう。これを歓迎する産業がある。もちろん軍事産業である。軍事産業はときおり戦争が起こるか、戦争が起こりうる状態をつねに世界のどこかにつくりだしておくことが大事なので、火だねが絶えてしまっては存在価値がなくなる、といった宿命のもとにある。

■ひところ、アメリカはイラン攻撃に踏み切るという予測があったが、こちらは収拾がつかなくなる可能性が強く、それが抑制力となっているようだ。アメリカの軍事産業とこれにつらなる政治家らにとって、今回の北朝鮮軍の韓国領土への砲撃は「絶好のチャンス」とうつったはずである。深読みすれば、北がそのような攻撃をすることを「仕掛けた」こともなきにしもあらずである。北の非民主主義的独裁体制は論外だが、かといって今、一挙に外から力でつぶすことは危険である。大量破壊兵器が存在する時代である。戦争にいたってしまうと、想像もつかない展開になる。

■当然、日本にも重大かつ深刻な影響がおよぶし、どこも「得をしない」悲惨な事態になる。日本としては巧緻な外交的駆け引きを行い、米韓はもちろん、中国、ロシアをまきこんで、戦争阻止にむけて動く必要があるのだが、現政権、外務省などの「アメリカ頼み」の姿勢を見ていると、どうも心もとない。山勘だが、ここ数ヶ月以内に東アジアで戦争が勃発する可能性は50パーセントぐらいの確率になってきたと感じる。戦後日本の復興の礎になった朝鮮戦争の「特需」を期待しているムキもあるかもしれないが、恩恵を得るのはごく一部の人間であり、戦争はすべてを破壊し、圧倒的多数の人間に、ろくな結果をもたらさない、ということを肝にめいじておくべきである。
by katorishu | 2010-11-29 02:41 | 東アジア
 11月28日(日)
■健康診断の結果が郵送されてきたが、ひとつ気になるのは目について。「陥没」という字が今年もついている。ほぼ1年前、やはり健康診断で指摘されたので、お茶の水にある都内でも有数の名病院といわれる井上眼科で見てもらったところ、健康診断で指摘されたようなことはなかったのだが、今回またも指摘された。もっとも、目の疲労がはげしく、健康とはいえないのだが。診てもらう診療施設ごとに違う診断がでて、どちらを信じればよいのか、戸惑う。基本は自然治癒力でなるべく医者にかからないようにしているが。

■父の七回忌にでたあと帰宅して、早めに寝るつもりであったが、習慣のようにパソコンをたちあげ、ニコニコ動画で内外の政治についての対談などを2本続けてみた。月500円のプレミア会員になっているので、過去に生放送された番組を見ることができるのだが、大変面白かった。ひとつは経産省の現職官僚で霞ヶ関改革を唱えたことで仙石官房長官に国会で「脅し」をうけたりして話題になった古賀茂明氏と東京新聞の長谷川幸洋編集委員との対談。現在の霞ヶ関が、省益優先で「各省ごとに自分たちの生活を守るための仕組みがあり、いっしゅの協同組合、互助組合になっている」と指摘するなど、明治以来連綿とつづいている霞ヶ関の「官僚政治」の本質にふれている。60分の予定を85分にのばすなど臨機応変の時間変更もする番組だ。スポンサーなどのついていないニコニコ動画ならではの即性、柔軟性で、これなら登場する人の発言の真意もよく伝わるし、受け手としてもことの本質がよくわかる。

■興に乗ったついでにジャーナリストの佐藤優氏と社民党の福島瑞穂氏の対談も見た。「真性保守」の視点から今の日本の問題点に鋭く迫る佐藤氏と、社民党党首とのとりあわせが面白く、ちょっと見るつもりが結局、80分ほどの長さの番組を最後まで見てしまった。沖縄に米軍基地を集中させ、その異常さに無関心、鈍感になっている日本のマスメディア。佐藤氏の鋭い指摘に福島党首は「ごもっとも」という姿勢に終始した。

■ことのついでに「アメリカとともに沈みゆく自由世界」を上梓したウォフレン氏の日本記者クラブでの講演も見た。これはユーチューブで。外国人で日本の政治、社会の本質に通じ、深い理解と同情をもっている人は、ぼくの知る限りウォフレン氏が第一であり、氏の著書はたいてい読んでいるが、今回発売の本もすぐにでも買って読みたい。氏は「オバマは日本を同盟国とみていないし、日本に関心ももっていない」と率直に指摘する。08年ころからアメリカの対日政策は大きくかわり、いわゆる「知日派」といわれたアメリカ政府のブレーンはいなくなった。「現在対日政策を牛耳っているのは国防省系のひとにぎりの人物で、軍産複合体制の関係者である。彼らは日本を「独立国」と思っていないし、関心ももっていない」とウォフレン氏は断言する。マスコミではほとんど報じられなかったが、ヒラリー長官と前原外相の「日米会談」などで、アメリカ側のとった態度は、敵国の代表にたいするのとかわらない荒っぽいものであったという。まさに植民地の代表に接する態度である。そのことを記者クラブ制度に依存するマスメディアはほとんど報じない。

■その前の鳩山首相とオバマ会談のときもそうだが、ワシントンがここまで日本に荒っぽい非外交的態度をとったことはこの50年で例がないらしい。そこまでされても日本はアメリカにぽちのように従っていく。要するに馬鹿にされているのである。ことの本質は、アメリカ自身がかわってしまったということである。佐藤氏、ウォフレン氏もともに指摘するが、いま世界はきわめて危うい状態にある。ニューズウイークも指摘しているが、アジアで「軍拡競争」が激化しており、早晩戦争が起こりうる事態になってきた。日本としては戦争を起こさせないために、全力をつくさなければいけないのだが、政府も官僚もその努力が足りない。危機意識も薄い。こういう時だからこそ、佐藤優氏とウォフレン氏の指摘に真摯に耳を傾けたいもの。世界でいまなにが起こっているか、なにが問題なのか、といったことは、新聞やテレビを見ていたのではほとんどわからない。新しいメディアに接し、書物をじっくり読むこと。そして自分の頭で考えること。そのことが今ほど大事なときはない、と思ったことだった。
by katorishu | 2010-11-28 09:04 | 東アジア