カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

カテゴリ:書評( 2 )

 5月7日(水)
■連休明け。連休中は行楽地へいったり、里帰りなどをした人も多く、それぞれに良い思い出をつくったにちがいない。長いこと「自由業」をつづけてきて「毎日が日曜日」のぼくには、祝日もあまり関係がない。仕事部屋b0028235_20495834.jpgの整理をたまにはしようと掃除をしていたら、棚の奥から三好徹の直木賞受賞作『聖少女』の文庫本がでてきた。以前、読み始めてそのままになっていたのだが、読み始めるとやめられず最後まで一気に読んだ。

■無軌道な遊び人グループの18歳の少年が殺人を犯し、少女とともに湘南の海に逃げる。少女は上流階級の高校生で、少年と出会ったばかり。少年は自首するが、少年法に守られた18歳。この事件を家裁の調査官の「私」の目から描く。巧みな構成で少女の裏表の描き方は鮮やかで見事というしかない。三好徹という作家は以前からスパイもの、歴史物等々、何冊も読んできたが、こういう繊細さをあわせもっていた、とあらためて思った。

More
by katorishu | 2014-05-07 20:52 | 書評
7月25日(水)
■久々に軽井沢にいった。『北京の檻』という文藝春秋でだしたノンフィクションを執筆したとき以来だ。あのときは文藝春秋の寮に何日か泊まり込んで取材対象者からじっくり話をきいた。本日は軽井沢に住む旧友のところへ。庭に川が流れていたりする自然環境ゆたかな広大な所に建っている。今後の仕事がらみのことも含め6時間ほどじっくり話した。二食とも蕎麦。

■彼とも話したのだが、今後の世界が直面する深刻な事態は、少子高齢化と水、食糧問題である。70億人に達する人類がみんな幸福になることなどあり得ない。せいぜい20億人程度が、まずまずの生活ができる程度になっていく可能性が強い。すると、あとの50億ほどの人はどうなるのか。『世界の99%を貧困にする経済』(スティグリッツ著)を八重洲ブックセンターで買っていった。大変面白く、かつ深刻な内容の本だ。まだ拾い読みしかしていないが、じつに興味深い。アメリカ式の原理主義ですすめば、1%が豊かで99%が貧困の世の中になる可能性が強いとスティグリッツ氏は指摘する。つまり中間層がいなくなる社会である。そういう社会にしてはいけないというのが、スティグリッツ氏の主張である。あらためてじっっくり読むつもりだが、おすすめの1冊である。
by katorishu | 2012-07-25 23:02 | 書評