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 4月30日(土)
■ゴールデンウイークである。例年と同じく、連休とは無縁の生活をしているので、特に行楽にいったりもしない。大震災で萎縮していた消費もやや回復の兆しがあるようだ。ただ、近所のコーヒー店にいったりして「街角ウオッチ」をした範囲では、大震災前の半分程度しか客もいないし、消費は低調の印象だ。

■昨日、品川プリンスシネマで映画『阪急電車・片道15分の奇跡』を見た。有川浩原作、岡田恵和脚本、三宅善重監督。中谷美紀、戸田恵梨香、宮本信子等が出演。片道15分の短い距離を走る阪急電車の沿線に住む男女8人の「人にいえない悩み」を中心に、人と人とのつながりや機微を丁寧に描き、好感がもてた。

■ドラマティックな展開はなく、8人の男女のそれぞれの人生が点描される。見知らぬ客同士が、駅や電車の中で偶然出会い、そこにちょっとしたドラマが生まれる。小さなドラマだが、多くの人はそんな小さなドラマの積み重ねの中で、けなげに、それなりに一所懸命に生きている。見終わってジーンと胸にくるものがある。さりげない所作の演出も、よくあるオーバーアクションでなく、好ましい。今年見た日本映画では上の部類にはいる佳作である。

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by katorishu | 2011-04-30 14:10 | 映画演劇
 4月29日(金)
■今朝の朝日新聞で、『敗北を抱きしめて』などの著書がある研究者ジョン・ダワー氏が、日本は過去の二つの悲劇(関東大震災、太平洋戦争)から創造的な社会をつくりだした、今度の悲劇も克服していくはずといった意味のことを話している。力づよい言葉だ。

■ダワー氏の指摘するとおり、日本は満身創痍になりながも、いずれこの大悲劇を克服していくと思う。ただ、日本の近代が経験した先の2つの悲劇と決定的に違う点がある。「少子高齢化」である。先の大悲劇に際しては、比較的若い世代が圧倒的に多く、そこから新しい芽が輩出したのだが、残念ながら今は圧倒的に「若さ」が不足している。

■若いというはそれだけで価値をもつ。年齢にかかわりのないパワーをもつ人もいるが、それは例外的。やはり若さのもつ可能性、生物としての盛りは、中高年層には圧倒的に欠けている。昨日、恵比寿の録音スタジオで「歴メン・土方歳三」の第8,9,10回の台詞撮りに脚本家としてたちあった。イントネーション、読み、そのほか諸々、「作者」としての注文もあり、約7時間かなり緊張して「若者」につきあった。

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by katorishu | 2011-04-29 07:41 | 文化一般
 4月27日(水)
■昨日は14時から22時半ごろまで神保町にいた。打ち合わせがひとつと、同業者との意見交換、そして軽く飲食、合間に携帯パソコンで原稿執筆など。久々に三省堂書店の本店にいった。書籍の豊穣さにあらためて目を見張る。

■こんなにも多種多様の書籍がでているのか。圧倒された。さらに古書店をまわった。以前よりだいぶ古書店は減ったが、まだ健在な店もあり、そこに並んだ書物にこめられた豊かで意味深い情報にも驚嘆する。長い歴史をもつ書籍文化は、そう簡単に滅びはしない。やや心強かった。資料になりそうな古書を何冊か買った。ブックオフなどと違って定価より高いが、それだけの価値はある。

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by katorishu | 2011-04-27 10:29 | 文化一般
 4月25日(月)
■原発事故の後遺症はとどまるところを知らない。5年10年とつづく可能性があり、日本は大変な重荷を背負ってしまった。ひとえに東電と経産省、それに時の政府が原子力発電は安全で安価そしてクリーンというお題目をとなえたことに責任がある。さらにマスコミである。本当は大きな危険が潜んでいるのに安全神話をつくるために一大合唱をくりかえした。そうして、危険に目をつぶり、同じ場所にいくつの原発を作ってしまった。

■それが大地震によって覆されたということである。東電や政府は素直に失敗でしたと頭をさげて改心すればいいのに、事故発生以来、都合の悪いデータ類を隠し、嘘に近い情報をながしつづけた。本日発売の週刊ポストが、『管官邸が隠した「被爆データ6500枚」』という特集をしている。

■「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム」(通称SPEEDI)が事故発生直後から作動し、放射能のデータを集め、放射能の拡散状況の試算図を合計6500枚作成したのだが、なんと政府はそれを隠し続けた。おかげで、飯舘村の住民は避難が遅れ1ヶ月ほど放射能の被爆さらされた。

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by katorishu | 2011-04-25 21:19 | 政治
 4月21日(木)
■大震災から1ヶ月以上が経過した。当初の衝撃にもかなり慣れてきて、異常事態が「日常」と化しつつある。これから新しい問題が相次いで起こってくるだろう。まずは経済の停滞である。消費が衰え、経営に行き詰まる企業や失業者が急増する。20日、財務省が発表した3月の貿易統計によると、3月中下旬の輸出額は前年同期にくらべ、9,7%減ったという。

■震災で国内生産が止まったり、部品供給ができなくなったため、悪化したのである。対外貿易に依存してきた日本である。輸出の減少はそのまま日本経済の停滞に直結する。経済が劣化すればモラルも低下し、文化・芸術どころではなくなる。文化・芸術は一度劣化すると、土壌の劣化と同じで回復には時間がかかる。政治家はもともと文化芸術に関心の薄い人が多いが、こういう状況になると、ますます閑却され、劣化の流れがとまらない。

■人はパンのみによって生きるにあらず。文化・芸術も「人間らしさ」を保つため、パンと同様に必要である。作家でプロデューサーの新井満氏が「心のパン」という言葉を、過日の毎日新聞のインタビューで語っていたが、大事なキーワードである。大震災から数ヶ月たつ夏ごろに、心のケアや心の空洞を埋めるための文化、芸術、上質のエンターテインメントなどが必要になってくるだろう。そこにあてはまる、新しい表現を模索している。
by katorishu | 2011-04-21 04:46 | 文化一般
 4月19日(火)
■毎日のように揺れる。低血圧気味であり、小さなめまいかなと思うこともあるが、仕事部屋の電灯のひもなどが揺れているので、地震なのだろう。ゆらゆらという気分。こういう日々が脳機能になんらかの影響をあたえるはずである。夕食後数時間仮眠して、午前2時ごろ目がさめ、パソコンのスイッチをいれたところ、ゆらゆらときた。

■なんとなく、世の中めちゃくちゃになっていきそうな予感。たぶん、ぼくの脳が疲れているのだろう。昨日は朝から、神田へ。「心のケア」にからんで、知り合いのS女優の録音取り。終わってスタッフとお茶の水に移動し、イタリア料理のランチ。そのあと、駒込にでて、某所で打ち合わせ。前夜寝不足でもあり、終わるともうへとへと。どこかで、ちょっと一杯という気分にもならない。

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by katorishu | 2011-04-19 03:08 | 文化一般
 4月16日(土)
■大震災発生以来、流される膨大な情報。紙資料は国会図書館などに集まるが、IT関連の情報、とりわけ今度の震災関連で力を発揮したツイッターの情報を蓄積するこが大事である。つまりアーカイブ。まだ誰も積極的に集めていないようだが。

■ところで、またぞろ会議、会議である。首相が立ち上げた復興構想会議のメンバーを見て、やれやれと思った。「東北学」をずっと研究してきた民俗学者の赤坂憲雄氏や梅原猛氏などはわかるが、他の人は「有名」であること、それもテレビによく出ている人か、専門バカの学者が大半。実行部隊の国交省の役人が入っていない。これでは「やってますよ」というポーズだけで実際に機能しないのではないか。少なくとも、委員は現場の被災地に足を運び、自分の目で惨状を体験しないと駄目である。

■早速、復興構想会議で打ち出されたのが復興税であると。なにを血迷っているのか。いずれ増税も必要になるかもしれないが、この時期、増税をほのめかせて、さらに消費が落ち込んだら、経済はさらに劣化の度を強める。会議や委員会をいくつもつくり、識者に丸投げし議論してもらう。それで「やっている気」になっているのではないか。

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by katorishu | 2011-04-16 14:35 | 文化一般
 4月14日(木)
■大震災以来、あることないこと恐怖をあおったり、逆に「安全である」とことさら強調する流言飛語が飛び交っている。日常の暮らしを根底から突き崩す大震災に冷静になれといっても、冷静になれるものではない。しかし、指導者ともなると、冷静に効果的な施策を出来るだけ早く打ち出さなければならない。必要なのは胆力であり、実行力である。

■その点、管政権はやたらに委員会をつくり会議を重ねるものの、打つ手が遅く、被災地の人たちの困難は限界に達している。被災地以外の地域の経済も混乱と停滞の中にあり、不安ばかりが広まりつつある。そんな不安に拍車をかけるニュースが加わった。東日本大震災の震源域の東側で、マグニチュード8級の巨大地震が発生する可能性が高いと、複数の研究機関が分析を進めているというのである。場合によっては、例えば仙台で10メートルの大津波をともなう地震が、早ければ1ヶ月以内に起きる危険があるという。

■『京都大防災研究所の遠田晋次准教授(地震地質学)は全地球測位システム(GPS)の測定データから、海のプレート内部で引っ張られる力が強くなっていることを突き止めた。明治三陸地震(1896年)の37年後、昭和三陸地震を起こしたメカニズムと共通しているという。「今、昭和三陸規模の地震が起きると、仙台市で10メートルの津波が押し寄せる計算になる」と言う。(読売新聞)』

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by katorishu | 2011-04-14 09:03 | 社会問題
 4月13日(水)
■福島原発事故はとうとうチェルノブイリ並のレベル7になった。現在進行形であるところが、一層怖い。どうも、東電や政府が故意に情報を隠していた疑いも濃厚だ。大震災の翌日、高濃度の放射能が漏れており、レベル7に近い危険があったようだ。ところが、絶対安全であるという「安全神話」の空気のなか「原子力村」を構成していた関係者は危険に蓋をした。

■これがそもそもつまずきの元である。当初、保安院で記者会見を行った工学系の審議官が炉心の溶解を指摘し危険性に触れた。これに対し、菅直人氏と枝野氏は、そんな発表をしたら国民をパニックにおとしいれるとして、この審議官を更迭し、事務系の審議官にかえた。現場の技術的なことについてよく知らない「素人」を記者会見にだし、同じ文系で原発については素人の枝野官房長官とともに連日、「直ちに害はない」などといい、御用学者も動員して楽観を語った。そのため初期にすべき対処がおろそかになったことは、充分に考えられる。

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by katorishu | 2011-04-13 01:18 | 社会問題
 4月11日(月)
■大震災から丁度一ヶ月、被災地での復興はまったく不十分で、被災者の圧倒的多くは悲惨な状況にある。被災にあわなかった人たちが何らかの形で支援をするのは当然のことで、他人の傷みを我が事とするところから行動が生まれる。

■芸能人、著名人などが高額の寄付をし、それが話題になっている。チャリティ関連のイベントも目立つ。「売名行為だ」と批判する人がいるが、こういう「非常時」である。どのような形であれ支援は必要で、現地の役にたつのなら「売名行為」だとしても結構。「売名行為」と批判するだけで何もしない人より、はるかによい。

■本日、上野鈴本演芸場で落語家協会による復興支援寄席の第一回が午前10時から行われた。昼席の前に都内にある演芸場でまわりもちにして毎週一回ほど継続して続ける予定だという。本日はその第一回、知り合いの古今亭志ん弥師匠から連絡をうけたので、野次馬根性も手伝って足を運んだ。

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by katorishu | 2011-04-11 21:07 | 社会問題