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 1月31日(火)
■本日も東京は厳しい寒さ。午前中、赤坂溜池で放送作家協会の打ち合わせ。午後は新橋にでて汐留で打ち合わせ。その間、地下鉄等の乗り物に乗ると、今にも大地震が襲ってきて首都は壊滅といった週刊誌の中吊り広告の氾濫だ。キオスクの夕刊紙にも「日本壊滅」といった過激な文字がおどる。テレビのワイドショーでも似たような内容の情報をながす。確かに大地震がいつきてもおかしくないとはいえ、過剰にセンセーショナルにあおるのもどうかと思う。新聞も週刊誌も売れ行き不振、テレビも同様なので、いきおい過激に走るのだろうが。

■こんな萎縮した空気のなかでは消費ものびない。多くの人が最低限度の衣食住に金銭を費やすものの、そのほかのことにあまりお金を使わない。この傾向が今後も続く、というよりその傾向が強くなりそうだ。当然のことだが、経済は一層落ち込む。一方、政府は消費税増税に異様に精力を費やしている。野田総理はいったい何を考えているのか。本日、某業界の人が電話で、「この業界売り上げが25%減ですよ」と悲鳴に近い声。多くの人が財布の紐をしめてしまい、メディアは生き残りのためますます過激な内容をながす。それがまた人の心を萎縮させ消費減につながる。減るからさらに過激になり、さらにまた人心が冷え込む。完全にマイナスのスパイラルに陥っている。昭和初期とますます似てきた。憂慮すべきことである。
by katorishu | 2012-01-31 18:57 | 社会問題
 1月29日(日)
■映画『ALWAYS三丁目の夕日64』を見た。昭和30年代に材をとった西岸良平のマンガが原作で、これが3作目。山崎貴監督。吉岡秀隆、堤真一、薬師丸ひろ子、小雪、堀北真希らが出演。以前、1作目を見て、なかなか良くできた娯楽作品と思った。たまたまこの映画の1作目が製作されているとき、拙作『子役という仕事』の取材で、ある子役のマネージャーに取材したとき、三丁目の夕日の映画にその子役がでていて、撮影現場で非常に評判がよかった、とマネージャー氏は話していた。拙作に、その子役も登場しています。ただ、そのころは「昭和30年代」などたんなる過去のことで、こんな映画は当たるのかどうか、関係者も危ぶんでいたという。試行錯誤であったが、上映されると大評判で「昭和30年代ブーム」の火付け役になった。今回は三度目の映画化。時代はすすんで、東京オリンピックが開かれた昭和39年が舞台である。

■第一回の登場人物がほとんどそのまま3回にも登場する。今回は3D作品も作っているようだが、ぼくの見たのは従来通りの画面。大衆娯楽の骨法にのっとった典型的な作劇で、笑って泣かせて癒しをあたえてくれる。テレビがはじめて家にやってきたときのシーンや、東京オリンピックに一喜一憂する庶民。そして、恋愛あり、仕事の悩みあり。売れない小説家一家と車の修理屋のふたつの家庭に焦点をあわせ、そこで日々起きる悲喜劇を、かなり作為的にではあるが、無理なくはめこみつつ、劇的に展開していく。素直に楽しめる一級のエンターテインメントに仕上がった。最初、売れない小説家を演じる吉岡秀隆のオーバーな演技が気になって画面にはいっていきにくかったが、しだいに違和感も薄らいだ。マンガが原作ではあるが、かなり緻密な組み立てで、お客をひきつける工夫が随所に仕込まれていて、楽しめる。5点満点の4といったところ。劇場は珍しく8割の入り。現実に疲れた人に、とくにおすすめの作品である。
by katorishu | 2012-01-29 17:28 | 映画演劇
1月28日(土)
■テレビ朝日の『朝まで生テレビ』を途中からだが見た。橋下大阪市長の「大阪都」構想が中心テーマのようで、田原総一朗氏が司会し、例によって途中から議論にわりこんだり、応酬したりの議論バトル。橋下氏の目指すものが、かなりわかる展開で、それなりに面白かった。なにより登場人物を絞ったことで、論点が浮き彫りになった。テレビ番組で議員を登場させると「平等」「公平」を意識して「まんべんなく」各党からだすことになるが、それだと結局は論点がぼけ、論が煮詰まっていかない。『朝生』にもその弊があって、最近はあまり見なくなっていたのだが、途中ながら今回は面白く見た。

■橋下氏の政治理念、問題提起に拮抗して反論を展開できる論客がほかにいなかった。そのため、「独演会」に近いものになった。それが田原氏の隠された狙いであったのかもしれない。大阪のかかえる問題は、日本全体のかかえる問題とほとんど重なり合う。若い人を中心に熱狂的な「橋下ファン」が存在するのも、わかる気がした。歯切れがよく、理詰めで質問に明確な答えをだす。「ハシズム」などといって橋下氏の政治運営を批判するムキもあるが、どうなのか。長年かかって築き上げられた「既得権益」を崩すには、従来の「話し合い」ではむずかしい。政治は「結果」なので、大阪での「試み」の結果がどうなるか、まずは見守りたい。今後、良くも悪くも橋下氏は日本政界の「台風の目」になるかもしれない。
by katorishu | 2012-01-28 09:07 | マスメディア
 1月27日(金)
■日本映画製作者連盟が26日、スクリーン数が18年ぶりに減少に転じたと発表した。デジタル化の上映がすすみ、フィルム上映の設備しかもっていない地方の映画館や古い映画館を中心に閉鎖をよぎなくされているようだ。2011年の映画の興行収入は前年度と比較して17、9%減の1812億円ほど、入場者数は17%減の1億5000万弱。大震災の影響があったにしても、低迷といっていいだろう。映画館に足を運ぶ人が、映画界の悲願であ2億になかなか届かない。映画の製作・配給システムも限界にきていることを示している。打開策としては、重量料金を安くすることである。映画を映画館で見るひとが多いアメリカでは、料金が600円ほど、日本の3分の1である。

■とりあえず半分にさげても、倍以上のお客がくれば採算はとれるはず。映画館で見る映画と、家でテレビやDVDでみる映画とは、同じものでも、やはり違う。映画館で映画を見るというシステムを普及させるためにも、料金値下げが必要ではないのか。大手映画会社の「英断」に期待したい。昔の「文学仲間」の飯田章さんが新作を上梓した。『あしたの熱に身もほそり』(鳥影社)で芥川賞候補作になった表題作をはじめ、群像掲載の短編など計5編。地味ながら、まだ「純文学」という言葉が生きていた時期の小説である。b0028235_7583435.jpg飯田さんたちと『散文芸術』という同人誌をだしていたころが蘇る。良い書き手が輩出したのだが、「商業主義」にはのれなかった。みんな若く熱気があった。2,30人が集まって侃々諤々、熱く語り合った。いま、そのような「場」がない。これは大いなる不幸というべきである。人類は「進歩」などしていない。「幸福度」という観点から見ると、むしろ退歩さえしているとしか思えない。昨日は新宿、そして有楽町で打ち合わせほか。多少熱くかたった。
by katorishu | 2012-01-27 08:02 | 映画演劇
 1月25日(水)
■昨日のNHKのスクープでわかったことだが、福島原発事故の件で、菅直人政権の「原子力災害対策本部」(本部長・菅直人首相、全閣僚がメンバー)が、議事録をつくっていなかった。原子力委員会の近藤駿介委員長が作成した極秘文書(15頁)を「なきもの」として闇に葬っていたらしい。、これは公文書管理法違反の疑いもあり、今後徹底的に追究すべきである。政権交代の原動力になった「実力者」を特捜とともに「ワル」として封じ込め、「清潔」を売り物に登場した政権。危機にたいして対処ができず、逃げの姿勢の典型例だ。彼らはいわば政治の「アマチュア」なのである。どこもかしこも、アマチュアがはびこる日本。今後の日本の行く末が案じられる。

■経済もだめ、マスコミもだめ、文化もアマチュア芸の氾濫等でであやうい。政治はもとより駄目であったが、危機に瀕してその駄目さ加減がはっきりした形で路露呈された。東日本大震災によって、日本はすこしは変わるかと思ったが、「相変わらず」が続く。危機感は国民共有のものであり、なんとかしなければと多くの人が思っていながら、対策ができていない。こういうときにこそ強力なリーダーシップが必要であり、政治の表も裏も知りつくし、官僚がもっとも恐れる「プロの政治家」を登場させなければ駄目である。なのに、「世論調査」という面妖な手法で、国民をだまくらかし、「アマチュア芸」で現状維持を続けようとする「指導層」。これでは日本の復興はむずかしい。

■昨日は、中国の映画関係者と率直な意見交換。ボーダレス化時代、映画やテレビも国内だけを対象にしていたのでは発展はない。「異文化交流」「異文化摩擦」がぼくのテーマであり、なにか一緒にできるのでは、と希望をもった。実現には大変な壁壁壁があるが、突き破りたいものだ。早起きがつづく。本日、午前7時より昼頃まで原稿書きをし、午後は民放連、それから某テレビ局での打ち合わせ等々。脳を活性化させておくことが、健康の秘訣と思っている。食事は玄米と納豆ないし豆腐とカスピ海ヨーグルト、それに野菜類、たまに目刺しなどの魚介類。これで充分と思っている。ごちそうはたまに。たまに食べるからこそうまいのである。
by katorishu | 2012-01-25 07:12 | 政治
 1月23日(月)
■必要があって江戸関連の本を読んでいる。じつに面白い時代で、日本の目指すべき社会についてのヒント満載である。自然との調和、エコ社会、ある種のいい加減さの裏返しのアバウトさ、お金のあまりかからないシンプルな暮らし等々。もちろん身分差別など嫌な部分もあるが、現代の日本人と「幸福度」においてどちらがよかったか、わかりはしない。進歩史観にのっとれば封建の世は暗黒で明治維新をへてさらに戦後の民主主義によって、社会はよくなった、ということであるが、維新後、果たして多くの人が幸せになったかとなると、疑問符もつく。

■江戸時代の実態はかなり曲解されて伝えられている。さまざまな文献を読んで、僕自身、そうであったかと初めて知ることも多い。学校などで江戸という時代の諸相についてもっと教えるべきだろう。現代日本の混迷を打開するうえでのモデルが沢山ある。本日は品川図書館ほか自宅周辺で時間をつぶす。途中、北品川のコーヒー店で知人のIさんと意見交換。店をでると雷、稲光が空を走った。雨がかなり強く降り、それが雪になった。8時すぎには福島で震度5の地震。今後4年以内にマグニチュード7の地震の起きる確率は40%とか。怖い時代になってきた。多くの人は見過ごしているようだが、現在、中東情勢の緊張は高まっている。イスラエルとイランという核保有国が、一触即発の状態であるらしい。アメリカが石油から天然ガス、さらには原発の再稼働に動こうとしている背景には、産油国の集中している中東情勢の緊迫がある。この事態に日本の外交は適切に対処できるのかどうか。かなりお寒い状況だ。
by katorishu | 2012-01-23 23:32 | 文化一般
 1月22日(日)
■寒さも少し和らいだ。脳を休めようと、炬燵で寝っ転がってテレビを見ることにした。で、珍しく7時間ほどテレビを見た。テレビ欄で選んで見たこともあるが、率直にいって思いのほか面白かった。本日見たの番組の9割ほどはNHK。昼間のBSプレミアムでの再放送でナノテクノロジーの番組を3本ほど。アメリカで制作されたドキュメントをスタジオの日本人が解説を加えるもの。面白く、かつ大変参考になった。

■夕方近く、近くのコーヒー店にいって資料読みをしたあと戻って、野菜中心の夕飯を食べながらNHK大河ドラマ『平清盛』第3回を見た。1,2回に引き続き見たわけで、こういうことも珍しい。貴族たちの風貌が化け物みじているのもいい。前回に引き続き、骨太の作りで役者の立ち居振る舞いもよく、本来の大河ドラマらしい風格のある作り。次回も見ることになりそう。そのあとのNHKスペシャル『ヒューマン・最先端が解明する人類20万年の壮大な旅』も内容が豊富で見てよかった。時間とお金をかけた番組作りは今やNHKのみといってよいくらいで、民放のドキュメント、教養番組といっそう差が開いた。本日見た民放テレビは報道ステーションSUNDAYのみ。長野智子キャスターの仕切りぶりがよかった。総じてテレビはNHKが圧倒的に面白いし、ためになる。民放もここは歯を食いしばって制作費を削らず、人材の育成もしつつ良質な番組作りをしないと、「民放というビジネスモデル」が消えていくかもしれない、と思った。
by katorishu | 2012-01-22 23:12 | マスメディア
1月20日(金)
■遅く寝たが早起き。つまり睡眠不足。5時間眠ればいいかと思っているので、もう一眠りしたいところだが、おきた。昨日は青山で某社との打ち合わせ。そのあと、某大手広告代理店の信頼できる2人と意見交換。終わって渋谷の428会へ。フェイスブックの専門家が講師の「勉強会」。そのあと飲み会。本日は成城学園、銀座、赤坂溜池、本郷、東大とさまざまなところで打ち合わせやら会議やら。脳はフル回転。疲れるが、どうもこういう忙しい生活のほうが向いている。

■アメリカのイーストマン・コダック社が破綻とか。写真にフィルムを用いて画期的な役割を果たした会社である。1970年代にデジタルカメラを発明した会社だが、結局がそれが仇になったとのこと。『過去の成功体験』にこだわったことにより、時代の流れについていけず破綻、という典型的なケースだ。経営陣も率直に失敗の原因を認めている。成功した組織や人はどうしても「過去の成功体験」を捨てられない。ものごとをほとんど過去の体験から見ているので、間違うのである。たとえれば、ずっと夏であったのが冬になり寒風が吹いてきた。なのに服は「夏用」のまま。服は夏物という固定観念から抜け出ることが出来ないので、夏物に固執する。そのため、北風や漢方に対処できず、風邪をひく。今、「季節」が夏や秋から一気に厳冬になったのである。冬はいやだ、きらいだ、といっていても仕方がない。善し悪しの問題ではなく、とりあえずは「防御」の問題である。危機管理、防衛といったこととも結びつく。嫌な時代だといってもサバイバルのためには仕方がない。過去の成功体験はアーカイブのなかにおさめ、厳冬に対処しないと。備えをして、春を待つ。世の中は常ならず。これが生き物の宿命であり摂理といってもよい。
by katorishu | 2012-01-20 07:48 | 社会問題
 1月18日(水)
■今年はいろいろな人に積極的に会うことにしている。特に若い人に会わないといけない、と思っている。同じ「若者」といってもさまざまで、巷間よくいわれている「やる気」のない人、「オタク」系のひと、「いい年して親のすねかじり」がいれば、20代半ばで起業し業績をあげている人や極めて意欲的、積極的な人もいる。昨日渋谷であった若者は、こちらの意図を瞬時に理解し、「では、こうしたらいい」「こうしましょう」と早いレスポンス。直ちに関係者に携帯やメールで連絡したりして前へ進める。へたに「過去の成功体験」がないので、白紙に絵を描くように描けるのである。失敗を恐れない果敢さ。多分、こういう若者が次の時代の柱になっていくのだろう。頼もしく、頭がよく、行動力に富んだ若者も一定数いることを実感し、やや安堵する。

■今朝の朝刊に「東電値上げへ、起業向け17%、32年ぶり」という文字がおどっていた。原発のかわりに動かす火力発電所の燃料費が増加するので、値上げせざるを得ないという。家庭用電力の値上げが次にひかえていることを東電社長も認めている。デフレ下での電力値上げは、さらに景気を冷え込ませるだけだ。発電と送電の分離もなんらやっていないし、東電の「現状」を基本的に維持したままで、赤字になるから値上げをでは、国民の多くが納得しない。もっとも、エネルギーを過度に消費する社会システムから、江戸のリサイクル社会の要素をとりいれた「エコ社会」にもっていくためには、一律の値上げではなく、一定量の電力をつかうと、値段が高くなるシステムは案外効果を発揮するかもしれない。この時期の値上げは日本の製造業をさらに弱体化すので、大反対。
by katorishu | 2012-01-18 08:59 | 社会問題
 1月17日(火)
■阪神大震災から今日で17年。あの地震も大変な衝撃であったが、東日本大震災は大津波と原発事故がかさなったこともあって、桁違いの衝撃である。しかも現在進行形なのが怖い。阪神の大震災の経験は多少生かされたと思うが、当時の菅政権の不手際もあって、結果として有効な措置がとられているとは、お世辞にもいえない。こういう未曾有の危機にこそ政治の出番であり、そのためにこそ国民は税金を払っているのだが、政官ともに税金を無駄に費消しているだけで、実質機能不全に陥っている。

■政権交代後の政府は、「国策捜査」で、日本の政治の長所も短所も知り尽くしている小沢一郎氏を排除した。これがあとになって大きなマイナスとなって響いてくるにちがいない。そもそも官・財におさえのきく「実力者」は、「清」だけではありえない。「清濁併せのむ」器量と経験の持ち主ではなければ、とくにこういう危機の時代を仕切るのは無理。そんなことは、幕末の政治関連の著書を一冊でも読めば一目瞭然である。ところが、そういう歴史に暗いのかどうか、ほとんどのマスメディアも口をそろえて「カネにきたない」「なにかワルをしている」という前提で、特捜検察が二度にわって不起訴にした小沢問題を追及し、結果として政治を機能不全にもっていくことに加勢した。いやはやである。

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by katorishu | 2012-01-17 08:51 | 社会問題