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 7月29日(日)
■消費税増税を可決したのに続いて、突然でてきたマイナンバー制度。民自公による修正合意を受け、スケジュールどおりに進めば、2015年にはICチップ付きのカードが配布される予定とか。マイナンバー制は企業や個人に対し番号を割り振るもので、年金や納税、住民票など、公共サービスが一元管理できるようになり、行政の簡素化が図れるメリットもあるというが、一方で国家の前に国民が丸裸にされてしまう危険性がある。

■各人に付与された番号を基点にあらゆる個人情報が民間機関においても集約・管理されるため、プライバシーが侵害される一方、個人情報が漏洩する恐れがきわめて大きい。また、誰でも個人情報の名寄せ・マッチングができてしまったり、他人になりすましたりできるなどの危険性も生じる。すでに多額の税金を投じて実施した住基ネットが機能していないが、野田政権は、やるに事欠いて同じ愚を犯すつもりだろうか。

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by katorishu | 2012-07-29 07:24 | 政治
7月25日(水)
■久々に軽井沢にいった。『北京の檻』という文藝春秋でだしたノンフィクションを執筆したとき以来だ。あのときは文藝春秋の寮に何日か泊まり込んで取材対象者からじっくり話をきいた。本日は軽井沢に住む旧友のところへ。庭に川が流れていたりする自然環境ゆたかな広大な所に建っている。今後の仕事がらみのことも含め6時間ほどじっくり話した。二食とも蕎麦。

■彼とも話したのだが、今後の世界が直面する深刻な事態は、少子高齢化と水、食糧問題である。70億人に達する人類がみんな幸福になることなどあり得ない。せいぜい20億人程度が、まずまずの生活ができる程度になっていく可能性が強い。すると、あとの50億ほどの人はどうなるのか。『世界の99%を貧困にする経済』(スティグリッツ著)を八重洲ブックセンターで買っていった。大変面白く、かつ深刻な内容の本だ。まだ拾い読みしかしていないが、じつに興味深い。アメリカ式の原理主義ですすめば、1%が豊かで99%が貧困の世の中になる可能性が強いとスティグリッツ氏は指摘する。つまり中間層がいなくなる社会である。そういう社会にしてはいけないというのが、スティグリッツ氏の主張である。あらためてじっっくり読むつもりだが、おすすめの1冊である。
by katorishu | 2012-07-25 23:02 | 書評
■中国の経済成長率が4%台へ急降下した。戦後の日本の「奇蹟の成長」を上回る大成長をとげてきた中国経済だが、所詮はバブルである。国内の格差はものすごいもので、こんなイビツな経済がいつまでも「好景気」でありつづけるはずもない。図体が大きく、世界経済第二位の経済大国になっているだけに、急降下のあたえる衝撃はギリシャどころではない。一歩対応を誤ると、恐ろしい事態になる。

■いつかくるとわかっていながら、日本は具体的な対応策をとってこなかった。とにかく売れればいいという計算のもと、中国という基盤の上でいわばアワ踊りを太平楽に踊っていたのである。それも今は昔になるかもしれない。中国の問題に話をもどすと、今や中国は「世界の工場」といっていいほど、世界各国の生産工場が集中している。経済の減速とともに、国内に埋もれていた不満が火をふく可能性も強い。中国をもまきこんだ天下大乱が起こりそうだ。うとましくも、鬱陶しいことである。
by katorishu | 2012-07-24 00:15 | 映画演劇
7月21日(土)
■久々に品川プリンスシネマで映画を見た。沢尻エリカ主演の「へルタースケルター」で、めっちゃくちゃという意味であるとか。岡崎京子のコミックが原作で、写真家の蜷川実花が監督。『ハゲタカ』シリーズの大森南朋、『キャタピラー』の寺島しのぶ、『ノルウェイの森』の水原希子ら、実力派や注目株をそろえた共演陣も見どころーーーという触れ込みなので、あまり期待しないで見た。

■全身整形によってトップモデルへと上り詰めた女性が、精神の不安定さや恐らく薬の作用もあって次々騒動、事件を引き起こしていく。写真家の監督作品だけあって、映像の凝りかたは巧み。深みはなく、沢尻エリカという女優のカタログ雑誌のような作品。目のほか本物はいくつもなく、ほとんどが美容整形で人工的に作られたモデルという設定で、沢尻エリカならではの演技を見せていた。皮膚や骨格等は人の技術で創造できても、心は創り出せない。そこを描けば強い風刺の作になり、傑作になったのだろうが。平成のエログロナンセンスにとどまった。

■現在「昭和エログロナンセンス」の連載原稿と格闘しているので、大変興味深くみた。沢尻エリカという「異能の役者」の妖しい美しさを、もっと苛烈に引き出す作品を期待したい。
by katorishu | 2012-07-21 16:46 | 映画演劇
 7月20日(金)
■今の日本は、ある意味、幕末から明治維新にかけての転換期、激変期に相当している。内戦があるわけでもなく、暴力で一気に権力関係がかわるわけではないので、目に見える形での変化はそれほど大きくないと思えるかもしれないが、今後大きくかわる。劇的にかわる。そうしないと、日本は生き残れない。

■最大の問題は世界のグローバル化と隣国中国の大きな変化と存在感であり、国内的には少子高齢化による人口構成の大きな変化、それに原発問題等である。どれをとっても厄介な問題で、そう簡単に解決できる問題ではない。はっきりわかることは、解決困難な事態を前にして現状維持がむずかしいということだ。自分は不動で従来通りと頑固に頑張っていても、まわりが変わっていく。変化に適応できない種は、自然淘汰の掟によって淘汰の憂き目にあう。

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by katorishu | 2012-07-20 09:01 | 文化一般
7月15日(日)
■昨夜、新宿花園神社の夏恒例の野外劇「20世紀少年少女唱歌集」を見た。鄭義信脚本、松本祐子演出。椿組の制作である。知り合いの役者下元史朗や長嶺安奈 などが出ているので、ぜひ見たいと思っていた。10年ほど前に初演しており、それもみているが、今度は文学座の期待の演出家、松本祐子演出とあって期待して見に行った。知り合いの若手脚本家をさそった。

■期待に違わず、なかなか面白い出来で、十分に楽しめた。伊東由美子役の「碧」が少女時代の貧乏長屋を回顧する構成だが、そこは単なる「長屋」ではない。関西の某市の国有地に住み着いた在日韓国、朝鮮人の集落が舞台で、荒々しい暮らしの様子が、当時流行った歌謡曲を随所にはさみこみながら描かれる。丁度、北朝鮮への「帰還運動」が盛んなころの物語で、今の希望のない暮らしを脱け出すには「楽園」に行けばいいと喧伝されていた。

■具体的に北朝鮮への帰郷ということはしめされないが、戦後の昭和史を知っていれば誰にでもわかる展開とおもっていたのだが、途中の休憩時間に、若い脚本家に「劇中で向こうへ行けばといっているが、向こうとはどこかわかるよね」ときいたところ、アメリカでしょという答えが返ってきた。驚いた。もうひとりの女性脚本家に、おわってから「向こう」について聞いたところ「架空のくに、ファンタジーの世界じゃないですか」との答え。夢と希望をもって「向こう」へ行った人たちがその後どうなったか、その現実を踏まえているからこそ、哀切感もでるのだが。

■ただ二人とも野外劇は初めてで、とても面白く勉強になったと話していた。それだけ、面白い舞台であり、脚本も良く、松本演出も冴え、役者たちも伸び伸びと演技をしていたということだ。ただ、昭和という時代の歴史が、多くの若いひとに伝わっていない、これは学校教育の問題でもあるなと、改めて思ったことだった。
by katorishu | 2012-07-15 16:00 | 映画演劇
 7月13日(金)
■東日本大震災以降、日本の政治、経済、社会のあらゆる面にわたって混迷が続く。政治が無策であり、ほとんど有効な手立てがとられていない。一方、前例踏襲が骨の髄まで染みついている優等生的官僚では、この変化に有効に対応できない。いろいろ考えると、今後5年ほどで日本は100年に一度というくらいの劇的な変化をとげるに違いない。多くの国民が思っているより数倍規模の大変化である。ボーダレス化に加え、やはり去年起きた東日本大震災が、大きな起爆量となっている。あれはまさに「黒船」であった、とて改めて思う。

■本日、東京駅付近で、分野の違う3人で昼食をとりながら意見交換を行った。日本というより海外とのビジネスで成功をおさめたS氏は「たとえば商社の在り方も10年ほど前とは劇的にかわっている。日本のあらゆる分野で未曾有の変化が起きている」と実感として感じるという。その通りだと思う。文化もメディアも例外ではない。海外の動きと、国内のあらゆることが連動しているし、今後その傾向は強まるに違いない。否応なしにボーダレス化が進んでいるし、未来を担う若い人の意識もかなり変化してきている。そこでは過去の「成功体験」はむしろ邪魔になりかねない。

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by katorishu | 2012-07-13 18:59 | 社会問題
 7月11日(水)
■小沢新党が旗揚げした。党名は、わかりやすいといえばわかりやすいのだが、なんとも野暮ったい。簡潔に数語で表現できる党名があるはずなのだが。それはともかく、国民にとっては「大政翼賛体制」のなか大きな選択肢ができたということで、まずは新党旗揚げを歓迎したい。

■野田民主党政権の官僚、アメリカ、財界べったりの姿勢は甚だしく、以前の自民党より露骨である。とくに対米従属の度がひどい。そろそろ日本は「アメリカ植民地」からの脱却を真剣に考えるべきときにきている。毅然とした独立の精神こそ今の劣化した日本に必要ではないのか。大敗戦によって、戦前のものはすべて悪であるとして、見事アメリカの「日本弱体化」政策にのった日本。今や日本はアメリカの「ATM」化しつつある。情ないことである。

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by katorishu | 2012-07-11 20:48 | 政治
  7月7日(土)
■毎週金曜日の夜、首相官邸をとりまくようにして反原発デモが行われている。数の多さでは安保闘争以来の市民参加のデモである。ひところまでのデモはたいてい労組などが主導で組織動員をかけてきたもので、勤め人をしていたころ、ぼくも何度か参加したことがある。メーデーのときなど所属の『日放労』から動員をかけられ何度か日比谷から銀座までデモをした。今回のデモは、その類のデモとちがって、ツイッターなどでの呼びかけに応じて、多くが個人で集まってきている。そこが新しい。注目すべき変化である。昨日、18時まで国会図書館で調べものをしていた。出ると、デモと機動隊の人々。そのあと人と約束していたので、そのまま地下鉄永田町駅に入ってしまったが。
 聞くところでは、地下鉄内のデモが機動隊におしこまれていた、とのことだ。しかし、ぼくの見聞する限り、そんな様子はなく、いつもと変わらない状態だった。あのあと急激に人があふれたのか、どうか。

■それはともかく、ようやく日本にも先進国では普通に行われている「意思表示」が行われるようになった。お上に弱い国民、お人好しといわれた国民も、黙っていられなくなったということだ。逆に考えれば、それほど福島原発事故が国民にあたえた衝撃が強いということだ。その事故調査も東電や政府の隠蔽体質で、まったく不十分であり、更なる検証が必須である。それをしないまま、大飯原発の再稼働に踏み切った政府。民の声を無視し、ひたすら東電、霞ヶ関、および経団連の意向にそったものである。「民主党」という党名が泣く。

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by katorishu | 2012-07-07 15:28 | 政治
 7月4日(水)
■梅雨である。以前のように、しとしと降り続ける「梅雨らしい」雨ではなく、降れば土砂降りで、どうも「梅雨」らしさが失せた。あらゆるものに「らしさ」がなくなってきている。ひところ日常会話によくつかわれた「男らしさ」や「女らしさ」という言葉はあまりきかれなくなった。男女平等であるからいいとして、「らしさ」の喪失が、人の精神的成長を鈍らせ、知的劣化の状態をつくりだしているのではないか。

■「らしさ」とは、その人の立ち居振る舞いに触れるものである。「らしさ」の喪失によって「人のたたずまい」も消えていく。長幼の序も薄くなり、「若ければいい」「若く見えたい」願望がつのり、「成熟」から遠い人を数多く生み出している。いかに生きるか、どう充実した時間をすごすかというより、どれだか「長く」生きられるかに重点がかかり、人をおしのけてでも、「自分だけが」生きよう、生き残ろうとする。これは動物の世界に近い。人は動物から離れて、いちだんと「高い」ところに上ろうと願って文化を築いてきたのだが、いまは「楽をして」「長く生きたい」という願望が社会に充満している。

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by katorishu | 2012-07-04 08:15 | 文化一般