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<   2013年 12月 ( 13 )   > この月の画像一覧

 12月29日(日)

■今年もあと二日。スーパーマーケットなどはお節料理の材料を買う人で賑わっている。それは結構なのだが、外食チェーンのナンバー1を誇ってきたマクドナルドの売れ行きが不振とのこと。同時に若者たちに食生活の変化がおきているようだ。以下のデータは中山おさひろ氏のブログから引用させていただく。中山氏によると、マクドナルドは昨年から軒並み売り上げを落としている。一方、コンビニの弁当や惣菜なども売り上げが減っている。「若者の食生活に変化が起こっているようです」と中山氏は指摘する。理由として若者の収入が減っていること。そのため今の若者はしっかり食事をしない人が増えていという。電車の中やベンチなどで、パンとかおにぎりを食べてたりする他、昼食ばかりか夕食もしっかり食べる習慣をなくしている人が増えている。

■少ない収入の中から絶対に減らせないのはスマホの通信費等である。収入に比べて高額な通信費を捻出するため、食費をぎりぎりに削っているのである。こういう若者の急増は、未来の日本に深刻な影響をあたえかねない。「この現象は、国が真剣に取り組まなければならない大問題です。後日、この世代の健康問題として、ツケを支払わされることになります。若者の食事問題は起業家も真剣に考えなければならない問題です」と中山氏は警告する。

■若者で献血する人が減っているそうだ。昨年度、16歳から29歳までの献血者は130万人。10年前の01年度は223万人であったので、約4割もの人が減である。「献血だけでなく、人のために何かをする精神の問題でもあります」と中山氏。

■以前、映画学校で教えていたとき、昼食がカップ麺を一個という生徒が多いのに驚いた。とくに女子に多く、一方男子のなかには朝自分でおにぎりをつくって、それを食べている人もいた。地方出身で月10万円のアルバイトですべてまかなっている他、貯金をしているという。「家からの仕送りはないです。僕が10万円の中から実家に仕送りをしています」と彼は話していた。アパートの家賃を払って、なを家族に仕送りをする。それ自体は大変な孝行息子といってもよいが。

■貧弱な食事をしている生徒は総じて体が小さく、おとなしめの人が多かった。そんな食生活をしていては、エネルギーも生まれないし、若い時期に仕入れないといけない「教養」「情報」も入手しにくい。彼らには「図書館にいくとよい。タダで膨大な情報を得られるから」と強くすすめ、まず図書館のカードをつくるようにアドバイスした。

■未だ成長段階の若者である。あまりに粗末な食事をとりつづけると健康を害する。ITの普及で社会が「便利」になるのもいいが、そちらに相対的に多額のお金をかけるため、食費をきりつめ、健康を害す。そんな若者の急増。こんな状態が恒常化すると、「スマホが国を滅ぼす」ことにだって、いずれ起こりうる。我々は、そういう皮肉な時代を生きているのである。若者は食費を犠牲にしても、スマホ・携帯を手放さない。「取り上げたら死ぬからね」と子供がいっている、と何人もの親から聞いたことがある。

■若者にとって、スマホ類はもう手足の一部のようなものだ。こうなったら、政府がもっと音頭をとって、スマホや携帯料金の引き下げに動かないといけない。そのためには「既得権益」の硬い岩盤を崩す必要があるが、政治そのものが「既得権益」になっていては‥‥いやはやである。これひとつとっても、日本の未来に影響する大問題である。

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by katorishu | 2013-12-30 12:12 | 文化一般

 12月25日(木)

■詭弁術のひとつにこんな例があります。スタンレイ・ペインという人はこういっている。「時々、問いを出す者は、その問いの否定側はあまりに明白なので、わざわざ口にする必要もないと考える」として、ひとつの事例を紹介している。(『レトリックと詭弁術』香西秀信著)。
あるアンケート調査で次のような問いが発された。

「あなたは、閑散期に従業員を一時解雇している製造会社のほとんどは、調整次第では、彼らを一時解雇せずに、一年を通じて安定して仕事を与えることができると思いますか」

 

★これに対する回答の分布は以下のよう――

 そう思う(一時解雇は避けられる)‥‥ 63%

 思わない(一時解雇は避けられない)‥‥22%

 回答なし‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥15%

 

■先の問いを、否定の側に立つ選択肢を明示したかたりに作り直して、同様のアンケート調査を行った。

「あなたは、閑散期に従業員を一時解雇している製造会社のほとんどは、彼らを一時解雇せずに、一年を通じて安定した仕事を与えることができると思いますか、それとも、一時解雇は避けることができないと思いますか」

 

★どういう答えが出たかというと――

 一時解雇は避けられる‥‥‥‥35%

 一時解雇は避けられない‥‥‥41%

 回答なし‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥24%

 

■ほんの少し問いの字句を変え、否定側の選択肢を明示しただけで、肯定的意見が28ポイントも上昇したのです。二者択一の問いで、二つの選択肢が明示されていることの効果なのです。聞き手は、一時解雇は避けられないでしょう?という問いを宿して、巧妙にレトリックを駆使し、聞き手に進むことの出来る道を、はっきりと見据えさせる。

つまり、こういうことです。詭弁術を使えば、自分の意見を選択肢の一つに偽装することにより、それを主張する責任を免れながら、それを主張するのと同様の効果をあげることが出来るのです。これが詭弁やレオトリックというもので、アンケート調査の裏に、調査者がしばしば巧妙にひそませている「マジック」であり「仕掛け」です。世論調査なるものは、こういうレトリックの魔術を使えば、10や20ポイントをどうにでも左右できるという一例です。

■参考になりましたでしょうか。問いの仕方で数字を操作できる。世論調査の数字を単純に信じてはいけないという教訓が、ここにあります。どのような「問い」であるかが、決定的に重要なポイントとなっていることを、頭の隅に入れておいてください。


by katorishu | 2013-12-25 18:52 | 社会問題
12月20日(金)
■東京は冷たい雨の一日。雪もちょっと降ったようだ。いろいろやるべきことがあるが、脳を休め、同時に活力を呼び戻すために、僕は映画を見る。京橋の試写室まで足を運び、ロバート・レッドフォード主演のユニークなb0028235_1750623.jpg映画『オール・イズ・ロスト』を見た。監督・脚本はJ.Cチャンダー。登場人物はロバート・レッドフォード一人でセリフなしの映像だけ。

■人生の晩年期をむかえた男が自家用ヨットでインド洋を航海していて、ブイにぶつかり、ヨットは破損、通信手段も途絶えた。そして浸水、嵐、沈没。文明から大海にたった一人取り残された初老の男の、生きようとする孤独な戦いを、今年78歳のレッドフォードが見事に演じている。タイトルの原題は「All is Lost」。すべてが失われたということで、そんな極限状況にあって、それでも人は希望を持ち続けることが出来るのだろうか?

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by katorishu | 2013-12-20 17:51 | 映画演劇
12月19日(木)
■マスメディアは連日猪瀬都知事の徳州会から渡った5000万円問題をとりあげている。同じノンフィクションを書いている者として、以前から猪瀬氏の仕事には注目してきた。(こちらは、まるで売れない作ばかりで、彼のような売れっ子とは段違いではあるが)。橋下徹氏の問題でその後、執筆を停止中の佐野真一氏とともに、ノンフィクションの書き手としては猪瀬氏は評価に価する存在であったし、まだまだ書ける人であったのに。
小泉政権で道路公団改革に取り組みはじめたあたりから政治に首をつっこみ、危ないなとは思っていたのだが、やはり墓穴を掘ってしまった。物書きが政治家に転身してうまくいった例はほとんどない。(皮肉なことに中途半端な物書きだと転身もきくのだが)

■石原慎太郎氏だって、初期の短編にはなかなか優れたものがあり、僕はかなり愛読していた。評判になった「太陽の季節」は感心しなかったが、とくにスポーツ選手をあつかった短編や、「処刑の部屋」であったかアンチ・モラルの味わいのある作品にはひかれた。それが国会議員になると知って、読まなくなった。権力を握るにつれ面白くなくなったのである。書けなくなったから政治に転身したのか、もともと権力欲の強い人だったのか、知らないが。

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by katorishu | 2013-12-19 15:38 | 政治
12月17日(火)
■本日、某新聞社の会議室でベテラン女優の山本陽子さんにインタビューした。その前に、コーヒーを飲みながらの雑談で、山本陽子さんはフリーになってからマネージメントを担当した女性マネージャーにふれ、彼女が大変な読書家で、脚本(ホン)を読める人であったという。「その人に随分助けられたわ」と山本陽子さん。相応しい役を見つけてくれるし、現場でも適切なアドバイスをする。すべて無類の読書家であることとつながっている。ボクは脚本演習の講師などもいろいろやったが、良い脚本を書く生徒は例外なく子供の時から本好きだ。

■思考は言語をもってする。豊かな言語駆使能力がある人は当然のことながら、読書好き。活字離れなどがいわれ、世の中の風潮だからと風潮に和して読書をしない人がいるが、愚かなことである。みんなが本を読まないからこそ、よく本を読む人は秀でることができる。これはどの分野でも同じ。映像関係の作り手も、良い作品を創る人はたいていよく本を読んでいる。もちろん職人芸に優れ,本など読まない人も例外的には存在するが。それは希である。

■読書家は物事を抽出する力や想像力に優れている、と言い切ってよい。文字から脳をフル活用してイメージをいかにふくらませるか、それが読書の醍醐味である。本は安い。お金がなくとも図書館にいけば無料で読める。知の宝庫である書籍に接しないのは、人として生まれて,随分損をしているなと思うのだが‥‥。
by katorishu | 2013-12-17 22:33 | 文化一般
12月16日(月)
■「野(や)に遺賢(いけん)なし」という。優れた人材はみんな官にいってしまい、在野には賢い人、人材がいないといわれた。が、それは古い時代のこと。今は、「野(や)に遺賢(いけん)あり」と敢えていおう。多くの人が気付かないところに、才があり賢い人材がいるということだ。専門外のところに専門家に勝るとも劣らぬ才のある人がいる。ちかごろでは、あまり使われなくなったが、今こそこの言葉があてはまるのではないか。
■テレビや中央の「それなりに脚光」をあびているところで、一見活躍をしているように見える人に劣らない才や技量の持ち主が「野」にいる。それが社会に厚みをもたらし、日本の発展の礎になったのだが。どうも、遺賢を遺賢と気付かない人が増えているようで、気になる。あらゆる分野にわたって、その傾向が強いが、作家や俳優、監督などなど「クリエイティブ」な仕事にたずさわっている人に限っても、「才」を見つけて、そこに価値をあたえる「具眼の士」(目利きに通じる)がどうも減っている。

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by katorishu | 2013-12-17 00:06 | 文化一般
12月15日(日)
■本日午前中、外出した折り、常時持ち歩いているスマホを忘れた。Wi-Fiでつながる携帯パソコンがあるので、メールなどのやりとりに不自由するわけではないが、何か「大きな忘れ物」をしているような気がした。ボクもいつの間にかIT漬けになっているのか、と思った。ソレの必要性は、ソレの「不在」「ない」ことで、あらためて実感できる。

■インターネットなどない時代に精神形成された人間だし、インターネットが当初はこんなに一般化するとは思わなかった。生来「新しもの好き」なので、1995年のウインドウのソフトがでたころ、じつはパソコンを買っていた。当時はワープロで執筆作業をしており、そのパソコンが「親指シフト」という日本語にあった独特のシステムであったので、パソコンのキー入力が面倒で、買ったまま埃をかぶっていた。パソコンを日々使いはじめたのは、1997年ごろからと記憶している。

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by katorishu | 2013-12-15 17:23 | 社会問題
12月11日(火)
■西島秀俊主演の映画『ゲノムハザード』(キム・ソンス脚本・監督)をマスコミ試写で見た。脳と記憶をテーマb0028235_1726487.jpgにしているので案内がきたときから是非見ようと思っていた。アクションものの心理サスペンスのジャンルにはいるのだろう。ハリウッドの定番のつくりで、この監督、導入部の描写は巧みで、観客をひきこむテクニックはなかなかと思った。

■司城志朗原作の第15回サントリー・ミステリー大賞の同名小説が原作。10数年前の作なので、映画化作品とは違うところも多いようだ。原作を読んだキム・ソンス監督がぜひ映画化をと製作会社にもちこんで実現したもの。サブタイトルに「ある天才学者の5日間」とあるように、主人公は遺伝子ウイルスに記憶を保存し、その記憶を他人に「上書きする」という研究に成功した韓国人「天才科学者」。ただ、全編にわたって登場するのは記憶を上書きされた日本人デザイナーで、この役を西島秀俊がうまく演じている。一人の人間の脳に二人の記憶が植え付けられて、当人は混乱し、狼狽する。

■韓国の謎の女性記者キム・ヒジョンが準主役で登場し、記憶を上書きされた日本人を助けつつ取材をする。ソウルからやってきた何やら怪しい一団が日本人デザイナーを連れ去ろうとして数々のアクション場面が挿入される。怖さと緊張感があり、サスペンス映画としてはまずまず成功していると思ったが・・・・としておこう。ホラー系が好きな人には面白いのでは?来年1月24日より公開。
by katorishu | 2013-12-11 17:30 | 映画演劇
 12月9日(月)
■時間の経過がうんざりするほど早い。師走になったと思ったらもう10日近くがすぎている。振り返って何をやったか、それなりにやっているのだが、充実感がない。ワクワク感がないのである。「加齢故」かと思ったりもするが。本日、区役所にちょっとした用事でいった。待合いのコーナーがあり椅子が置いてある。そこで「寸暇を惜しんで」携帯パソコンで執筆作業をしていたところ、隣に座ったひとがブツブツいっている。見れば太って杖をもった高齢者。どうも娘か嫁の態度が面白くないのか、どうか。よくわからないが、ちょっとした怒りをこめたり、嘲笑したり。小声ながら、その人なりの「つぶやき」「感慨」をずっとやっていた。お昼近くなのに酒が入っているようだった。

■見回せば、そんな人があっちにも、こっちにも。ひところは図書館でよく見かけたが、図書館では私語をすると係員がやってきて注意をするし、飲み物も禁止。そのため、退屈で仕方のない老人が一時の気晴らしや、慰藉をもとめてやってくるには不向き。で、近頃は区役所や病院がその場になっているのだろうか。区役所のコーナーの椅子にすわっていると、いれかわりたちかわり、さまざまな人が出入りする。中国人、韓国人、そのほかのアジアからきた人も多い。ここから社会が見えるようだ。

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by katorishu | 2013-12-09 19:59 | 文化一般
 12月8日(日)
■難しい時代になったものである。価値観が多様化するのは悪いことではないが、あまりにさまざまな情報が飛び交い、情報の渦のなかで何が正しいか、きわめてわかりにくくなっている。便利さとひきかえに世の中が複雑になりすぎてしまったのである。一度手にいれた便利さを手放せない以上、この流れのなかを突き進むしかないのか。時代の流れに棹さすと、はじきだされるか、仙人のような生活しなければならない。ビジネス面ではネットが必須のことになっていて、これと縁を切ると、はじきだされるしかない。携帯やメールも当初は誰もが簡単に情報発信、受信ができるし、良いことばかりが喧伝されたが、早くも裏返しの「害」がでてきた、と思う。

■電車などに乗ると、10人のうち7人ほどが携帯、最近ではスマホの画面をいじっていて、せわしない。落ち着きがないのである。沈思黙考している人など「絶滅危惧種」に近づきつつあるのではないか。スマホ等で本をよむ人もいるが、それは少数派で、多くはゲームをしたり細切れの知識を絶えず脳に送り込んでいて、脳を疲れさせる。クイズ番組で「天才的」に早く正しい解答をする人がいるが、頭がいいわけではない。反射神経がいいだけのこと。その種の「頭の良い」人間を大量生産している、と思うこともある。深く、じっくりものを考える習慣がへり、そのような面相の人も激減している。これは人類の文化のためには、よろしくない。文化・芸術は機能的とか効率的というものとは対極のものともいえるので。

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by katorishu | 2013-12-08 13:06 | 文化一般