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 8月30日(土)
■だいぶ涼しくなった。猛暑の去った後は体調を崩しやすいので、皆さん十分にご注意を。さて、間もなく秋。秋は読書の季節である。ちかごろ本を読まない人が増えているらしいが、たまさか人として生まれて本をよまないなんて、なんとモッタイナイ!一口に本といってもピンからキリまであり、近頃はキリのほうが多くなっているが、ピンもまだまだ残っている。なかには、じつに面白く、なるほど、なるほど、と思うことばかり。ちょっと頭がよくなったような錯覚さえ覚える。

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■最近読んだピンのひとつにダン・アリエリー作の『予想通りに不合理』(早川文庫)がある。大変面白いもので、人間の行動が潜在意識によっていかに左右されるかを実証的なデータを示しながら解析していく。行動経済学という学問がある。アメリカ中心に広がっているもので、要するに「経済活動において人がいかに不合理に選択をしているか」を実証的実験から導きだすもので、マーケティングなどに応用されている。

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by katorishu | 2014-08-30 17:41 | 文化一般
 8月29日(金)
■ドイツとスイス、ポルトガルの合作映画『リスボンに誘われて』のマスコミ試写を見た。原作は世界で400万
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部を超えるパスカル・メルシェのベストセラー小説。監督は『愛の風景』でカンヌ映画祭大賞を受賞したビレ・アウグスト。主演は滋味深い演技でアカデミー賞を獲得したジェレミー・アイアンズ。これだけで見たくなる映画だ。

■5年前離婚してスイスの高校で孤独な教師生活を送っているライムントは、ある日、吊り橋から飛び降りようとする女性を助ける。彼女がもっていた1冊の本。そこからすべてが変わっていく。彼は突然、なにもかも放り出して旅に出る。行き先は本に登場する都市リスボン。そこで、ライムントはポルトガルの独裁政権時代のレジスタンスの「生き残り」の男女に出会い、今と昔が交錯しつつ大人の男女の愛が描かれる。駅での主人公と現時女性との「別れ」のラストシーンも余韻を残して秀逸。

■ハリウッド映画的エンタメの手法を排した「純文学風」描き方で、含蓄の深い台詞が登場する。人間存在の深みに迫る佳作といっていいだろう。ハリウッド映画のオーバーなアクションものに食傷した人には、おすすめの1作。
9日月13日(土)より、渋谷Bunkamuraル・シネマ他で公開。
by katorishu | 2014-08-29 19:42 | 映画演劇
 8月28日(木)
■猛暑のあとは雨降り。なかなか心地よい晴天がのぞめない。早寝早起きのリズムが崩れて、午前3時に寝て午前9時すぎに起きるような生活に。以前は朝刊を読んでから寝て、起きるのは午後。作家はそうでなくて
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はいけない、などと先輩の「無頼派」作家に傾倒していたもので、そんな生活を続けたが、体調を壊し、長年睡眠薬のお世話になり、執筆もはかどらない。『暗い穴』から抜け出るのに、ずいぶん時間がかかり、多くのものを失った。

■具体的は敢えて記さない。さて、今枕元に置いて読んでいる本が数冊ある。その1冊が写真の『渋沢栄一 社会企業家の先駆者』(島田昌和著・岩波新書)。『渋沢栄一の経営教室Sクラス』(日本経済新聞出版社)を書くため、ずいぶん渋沢栄一関係の本を読んだが、この本は「社会全体のために役立つ企業」という観点から渋沢栄一の生き方に真摯に迫った好著。著者は文京学園大学経営学部教授。じつは一度読んでいるが、再読している。よく調べが行き届いた本である。

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by katorishu | 2014-08-28 13:36 | 文化一般
  8月27日(水)
■曽根中生監督が亡くなられた。一斉を風靡した日活ロマンポルノの中心的な存在だった。代表作は「天使のはらわた 赤い教室」や「嗚呼!!花の応援団シリーズ」「博多ッ子純情」など。 曽根監督とは面識がないが、
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ロマンポルノを撮っていた監督やシナリオライター、女優は何人か知っている。
他の映画会社出身の人と漂わす雰囲気がどこか違っていた。
日本映画の衰退期にロマンポルノの果たした役割は案外大きい。

■ブームが去ったあと、映画が当たらず、借金がかさみ、妻子は実家に帰ってしまい、六畳一間暮らしをしたこともあったそうだ。夕刊フジによれば、一時世間から姿を消していたが、その間、大分でヒラメの養殖をする一方、環境配慮型燃料の製造装置も開発していたという。
フリーランスで生きることは、たとえ才能があってもそう簡単なことではない。関係者ならよく知っていることだが、サラリーマンや公務員など毎月決まったお金が入ってくる人にはわからない。特に「斜陽産業」に身をおくと、よほどの僥倖がない限り、とくに金銭的には苦労する。でも、虎は死して皮を残す、監督は死して映画を残す……。

■日活ロマンポルノについては、僕の大学の先輩で毎日新聞の元映画記者・映画評論家の松島利之氏の「日活ロマンポルノ全史」(講談社)に詳しい。労作である。
このごろ、業界関係者がよく亡くなる。そういう年になってきたのかと思う一方で、多くの方が「志半ば」で逝かれた、という気がしてならない。
いずれにしても一つの時代が終わったと改めて思う。
ご冥福をお祈りします。
by katorishu | 2014-08-27 21:04 | 映画演劇
8月27日(水)
■政治とは結局のところ「パワーポリティックス」である。外交の最終局面では軍事力がものをいう。歴史の教えるところである。戦後日本は、アメリカの強大な軍事力に守られていた、というより『植民地』状態にあったといってよい。だからといって、軍事大国を目指せというつもりはないが、アメリカが昔のアメリカでなくなった今、従来の外交方針のままでは、いけないのだろう。

■戦争をさける。これが外交の目標であるが、避けようと努力することが戦争に至ってしまうことも、戦争の歴史を読むとよくわかる。日本はこれから極めて難しい舵取りをしなければならなくなる。ところで、気になるニュースが入ってきた。
ワシントン時事】によると、米国務省のハーフ副報道官は26日、CNNテレビに対し、シリア国内で「最大100人」の米国人が戦闘員として、イスラム教スンニ派の過激組織「イスラム国」などの過激派に合流していると述べた。米当局者が具体的な人数に言及するのは初めて。シリアでの内戦に加わる目的で同国へ流入している外国人戦闘員の存在は「(将来的な)米国への直接の脅威」(国務省当局者)と見なされている。米メディアによると、シリア国内の外国人戦闘員は1万人を超え、このうち約3000人が欧米出身者と推定されている。

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by katorishu | 2014-08-27 14:59 | 政治
8月26日(火)
■このところ、僕にしては酒を飲みすぎで、内臓が疲れている。本日は予定がなにもなく、家で資料読みと原稿書きに専念しようと思ったが、仕事のことで思いついて夕方、麻布十番まで。某事務所で元文芸出版社社員と、某大手通信社社員、それに僕の3人で幅広く意見交換した。ビールを飲みつつ論壇風発という言葉がふさわしい時間をすごせた。

■もっか僕の関心はエネルギー問題と少子高齢化の問題だ。10年後、20年後の日本を思うと、背筋に冷たいものが走る。かつて「イギリス病」という言葉があったが、世界で最も早く「超高齢化社会」に突入する日本はかなり深刻な事態となり、「日本病」という病におかされる。30年、40年たてば治り、世界の「中進国」として位置づけられるかもしれないが、そこに至るまでのことを考えると、気が重くなる。「世相ウオッチャー」としては、とにかく長生きしてウオッチしていくつもりだが。

■事務所ではそんな深刻な問題以外にも、「声」や「言葉」のもつ重要性について、熱く、時にクールに語り合った。映像、映像といわれているが、やはり大事なのは声である。声の文化の復権をしたいという点で、3人の意見は一致。「はじめに言葉ありき」。このことを改めてかみしめている。ビールを2本ほど飲んだだけで早めにきりあげて帰宅。パソコンの前で眠ってしまい、気がつくと日付が変わっている。光陰矢のごとし、学成り難し、ということを、改めて実感する。
by katorishu | 2014-08-27 01:00 | 文化一般
8月24日(日)
■マット・デイモン主演の映画『プロミスト・ランド』を日比谷のシャンテシネで見た。ほぼ満席。ハリウッド映画としては撮影日数30日ほどの「低予算映画」。今、アメリカは今様「ゴールドラッシュ」の「シェールガス革命」で、
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国の一部にバブル景気が起こっている。シェールガス(シェールオイルもふくめ)とは、地下3000メートルほどにたまっている天然ガス(オイル)で、従来は掘削してとりだす技術がなく、あっても採算にあわないものだった。それが、ある人物の努力で安価に「シェール層」からとりだせるようになった。

■その結果、これまで世界最大の石油・天然ガスの輸入国であったアメリカが、輸出国に転じつつある。これはエネルギーの革命といってよいもので、世界に地政学的変化をもたらすといわれている。ただ、光があれば影があるように、いいことづくめなど、この世にありえない。掘削に際して水を大量に使う一方、化学薬品を何種類も(内容は極秘)使うため、環境汚染が心配され反対運動もおこっている。それまで貧しかった村が、シェールガスの埋蔵されていることにより、大量のお金が舞い込む――といった事態が起きている。映画は、マット・デイモン扮する石油会社の社員が、その地の掘削権を貧しい農民から買おうとするところから始まる。

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by katorishu | 2014-08-24 20:10 | 映画演劇
 8月23日(土)
■拙作『渋沢栄一の経営教室Sクラス』についての
八重洲ブックセンターの書店員さんの推薦動画です。
的確に本の紹介をしてくれています。
以下のURLです。
http://www.businessbookreview.jp/cn16/pg226.html

★なお、Amazon本で「渋沢栄一」で検索するとトップにきます。
一度訪れてみてください。
よろしくお願いいたします。
by katorishu | 2014-08-23 10:35 | 文化一般
 8月21日(木)
■相変わらず暑い。口内炎ができ、不快感が増す。自分とは関係ないが、シティバンクが国内の個人業務から撤退し、複数の金融機関に譲渡を打診とか。「『超富裕層』の課税逃れ許しません。国税庁に専門チーム」という産経新聞の記事と関連があるとの説がある。(板垣英憲ブログ)。
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■さらに、この件は韓国の大型旅客船「セウォル号沈没事件」と一見無関係でありそうで、実は相互につながっていて、「超富裕層」の心胆を寒からしめる3題話ができ上がっているという。その内容はわからない。以前にもどこかの週刊誌に、超富裕層(日本の)財産がいずれかなりの程度国に吸い上げられるとの記事がでていた。ユニクロなどの経営者をはじめ、『超富裕層』は心中、おだやかでないと付記されていた。シティバンクは国内の預金量が約3兆8千億円、大都市圏の富裕層の顧客が多いのが特徴という。

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by katorishu | 2014-08-22 00:35 | 社会問題
 8月19日(火)
■今、アメリカのアリゾナ州やカナダの国境地帯で「ゴールドラッシュ」のようなことが起こっている。シェール革命と称されるもので、これまで採取が難しかった地層にあった天然ガスや石油が技術的に採取出来るようになった。
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膨大な埋蔵量があり、これによってアメリカは石油や天然ガスの輸入国から輸出国に変わる可能性が出てきた。

■水を大量に使うので環境汚染も懸念されるが、中東への石油依存が減り世界に「地政学的変化」が起こるかもしれない。当然日本のエネルギー問題にも大きな影響が。
この問題に舞台女優の記憶喪失を絡ませたファンタジックな「ビジネス小説」を書こうかどうか思案中。この半年、英文資料等も含めて関連資料を読み込んで来たが。近々公開のハリウッド映画「プロミスト・ランド」を真似たと思われるのはシャク。話は全く別物だが、シェール革命がテーマという点は同じ。

■書くとすればアメリカ取材が必要になるが。友人曰く「香取が一人でのこのこアリゾナあたりの現場に行ったら殺されるぞ」。
確かに危険はあるが「虎穴に入らずんば虎子を得ず」という言葉もある。年も年だし、迷うところ。その前に、先立つものが必要。
「渋沢栄一の経営教室Sクラス」が売れないと、取材費も捻出できなし、第一、版元でだしてくれるかどうか……。「人生最後の冒険」といったら大袈裟だが、そのくらいの意気込みで書く気持ちはあるのだが……。

★「渋沢栄一の経営教室Sクラス」(日本経済新聞出版社)発売中です。
渋沢栄一を現役高校生の視点から描いた本は初めてでユニーク。読んだ人はエキサイティングで面白いといってくれています。
よろしくお願いいたします。
by katorishu | 2014-08-19 14:21 | 政治