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 10月30日(木)
■高校の同級生で弁護士をしているK君が、拙作「渋沢栄一の経営教室Sクラス」を読み、以前から渋沢栄一に興味があったので、昨日、深谷市に行ってきたとのこと。
彼が送ってくれた写真は、幕末の原型をほぼとどめている生家(明治初めに火事で焼失。間もなく再建)と、そこからやや離れた所にある渋沢栄一記念館。
渋沢栄一は銀行や株式会社を作る一方、電力、ガス、製紙、肥料会社等、500もの会社を立ち上げ、一方で600ほどの教育、社会福祉、文化関係の施設の創設に深く関わった。
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■世界遺産になった富岡製糸所も理化学研究所も、東京電力、東京ガス、帝国ホテルなども渋沢がいたからこそ出来た。
しかも、渋沢栄一は先ず人を豊かにさせ、それから自分も一緒に豊かになるという精神を貫いた。だから財閥などもつくらなかった。「政商」として膨大な富を蓄えた三菱の岩崎弥太郎とも鋭く対立した。

■今、渋沢栄一のように実行力とモラル、道理をわきまえ、個人の欲を二の次にして社会、国家のために尽くそうとする人は、ほとんどいない。(「小渋沢」が散見する程度)。財界にしても政治家にしても、霞ヶ関の官僚にしても。
口では「きれいごと」「理想主義的なこと」をいう人は五万といるが、実行が伴わない。渋沢は、日本の経済そのほかのインフラの土台を創っただけでなく、91歳出なくなる直前まで、「民間外交」に挺身した。

■なのに、今、渋沢栄一って知っているか聞くと、8,9割の人が「名前は知っている」程度。坂本龍馬などに劣らず幕末から明治にかけて活躍し、日本の近代や資本主義を「道理」と「モラル」に基づいて作り上げた人なのに。
拙作『渋沢栄一の経営教室Sクラス』は、これからの日本を担う若い人が渋沢栄一の思想や行動を理解する上で、一種の入門書になればという思いをこめて書いた。SF+ファンタジーの手法をつかって、面白く読めるように構成してあります。
AMAZONで「渋沢栄一」で検索するとトップにでてきます。八重洲ブックセンターの書店員の推薦動画があります。
以下のURLです。
http://www.businessbookreview.jp/cn16/pg226.html
by katorishu | 2014-10-30 22:33 | 文化一般
10月29日(水)
■季節の変わり目のせいもあるのか、このところ体調がよくない。便秘の上、痔疾になり、アルコールは飲めない。食もすすまない。仕事のほうも予定通りいかず、日課である朝の自転車乗りもやめている。もっぱらねっ転がって読書をし、近所のコーヒー店にいく。それでも諸々つきあいがあるので、無理してでかけていく。

■昨日は、国会近くの某ホテルで開かれた「希望」を旗印に日本を再生しようという集まりに顔をだした。珍しくネクタイにスーツ姿で。日本の若者に希望をあたえ、日本を明るく住みやすい国に、そのためには皆さん、とにかく投票に行きましょうという主旨はいいし、これを提言主宰する、たたきあげの事業家の志も良い。

■「マスコミ」枠ということで招待されたので、野次馬根性を発揮して顔をだした。自民、民主、維新の党、みんなの党等々、「保守系」の比較的若い国会議員を中心に4,50人ほどが40秒という短い時間で挨拶。別枠で管官房長官も挨拶に。

■そうか、こういう人たちが日本を動かしているのか。(実際に動かしているのは霞ヶ関の官僚だが、議員は官僚への影響力はもつ)と、興味深く話を聞いた。...
賛同できる意見もあり、できない意見もあった。懇親会に誘われたが、翌日(つまり本日)締め切りの原稿執筆があり、体調もあまりよくないので、誰とも名刺交換をしないで帰った。日頃、接する機会のない人たちの集まりだし、30分でも懇親会に顔をだし「渋沢栄一を忘れてやしませんか。日本の資本主義を創った渋沢栄一の原点にもどることが大事」等、自説を雑談の中、展開すればよかった、と地下鉄に乗ってから思ったことだった。
by katorishu | 2014-10-29 23:10 | 社会問題
10月27日(月)
■本日発売の週刊現代が、致死率70%のエボラ熱が日本上陸寸前と警告。「専門家」と称する人がテレビ等で、医療先進国では万が一エボラ熱が上陸しても感染が広がることはないなどと暢気なことをいっている。このウイルス、変異をおこすし、二次、三次の感染が簡単に起こりうる。国連安保理の議題になっているほどだ。
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■初期症状がインフルエンザに似ているが、特徴として「しゃっくり」がでる。ボーダレス化の時代、一歩間違えば日本でも大流行する可能性も。日本の対策はお粗末そのもの。高熱がでて、しゃっくりが出たら、要注意です。
by katorishu | 2014-10-27 09:57 | 社会問題
 10月26日(日)
■中学の同級生が久々にアメリカから帰国。意見交換もかねて会う約束をしていたのだが、他の外せない約束とバッティング。もう一つバッティングしていて、こちらは外せたのだが、もうひとつの約束を手帳に記していたのに、スマホの予定表に入れていなかった。
彼もかなり込み入ったスケジュールなので、帰国までに会えるかどうか。
もともと几帳面とは対極の、ずぼらなところがあるにしても、我ながらモウロクしたものである。

■心配なのは同じ中学の同級生で起業し、成功していたY君の会社が倒産し、Y君と連絡がとれないとのこと。「起業」も簡単なことではないが、事業を継続させていくことは、更にむずかしい。先日、某大手通信会社の研究所を中途でやめ、起業して海外にも支店をもつなど事業に成功しているSさんにお会いし、一夕酒を酌み交わし諸々意見交換した。そのとき、日本での「起業」の少なさが話題になった。Sさんいわく、日本では一度経営に失敗すると銀行が二度とその人に融資をしないという。アメリカでは逆で、経営に失敗したから体験として学んだことがカテになるので、その人が再チャレンジする場合、積極的に融資するという。
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by katorishu | 2014-10-26 12:02 | 社会問題
 10月25日(金)
■有楽町の丸の内ピカデリーでクリント・イーストウッド監督の『ジャージー・ボーイズ』を見た。音楽を多用しミュージカルに近い。こういう映画は大きな映画館で見るに限る。
 
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1960年代にザ・ビートルズと並んで大人気を誇ったアメリカのポップスグループ、ザ・フォー・シーズンズの光と影を描いた作品である。ニュージャージーで生まれ育った貧しく学歴もない4人の少年が歌に夢をたくし、やがてスターダムにのぼっていく。

■ブロードウェイのミュージカルで大ヒットした作品の映画化で、なによりクリント・イーストウッドが監督をつとめるとあっては、見なくてはと思い、体調必ずしもよくなかったが、銀座まで出かけた。
映画ではブロードウェイ版と同じく、ジョン・ロイド・ヤングが、バンドのリードボーカル役を演じる。「口ぱく」ではなく、この俳優が高音部を歌っているのだろう、なかなか味わいがあった。「シェリー」の歌が流れたとき、あ、これは坂本九が持ち歌としてテレビの音楽番組で繰り返し歌っていたものだと思った。

■グループに人気がでるとともに、つきものの離反、軋轢が生まれ、一方、メンバーのリーダーがマフィアがらみの借金をふくらませるなど「定番」の展開。リードボーカルのフランクの家庭の内情も平行して描かれ、妻はアル中、歌手を目指す娘はドラッグ中国で若死に……といった悲劇にも見舞われる。

■なによりザ・フォー・シーズンズの歌をふんだんに聴かせてくれ、それだけでも癒やされる。ミュージカルとなると、残念ながら日本映画はハリウッド映画にまったく太刀打ちできない、とあらためて感じた。邦画がこのレベルに達するのに、あと2,30年はかかるのではないか。
いずれにしても、心が疲れた人におすすめの一作です。
by katorishu | 2014-10-25 10:29 | 映画演劇
 10月24日(金)
■久々に品川区立図書館に。最近は港区立図書館のほうに行くことが多く、ご無沙汰していた。「渋沢栄一の経営教室Sクラス」は港区立図書館においてなかった。品川はどうかとふと思いつき検索をしたら入っていた。この本をだした効果か、品川図書館に入っている本22冊のうち10冊が貸し出し中となっていた。以前は1冊か2冊程度しか借りられてなかったのに。図書館に入っている作には愚作もそれなりにあり、今更人に読まれたくないと思うが、一度世にでたものだからしょうがない。

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■この他、ペンネームで10数冊書いている。ミステリーや海外を舞台のロマンス小説だが、女名前で書いたロマンス小説に案外良いものがある、と過日本棚から手にとってぱらぱらと読んでみて思ったことだった。
でも、一番の傑作はじつは「氷詰め」になっている3作品。1冊はノンフィクションで2冊は小説。2冊の小説については、相当時間をかけているし元手がかかっている。これまで書いたものとして「ベスト3」と思っているのだが、「香取の本は地味だし売れない」というデータがあるのかどうかしらないが、氷詰めになったまま。

■元編集者など、面白い、涙がでたと高く評価してくれているのに。ま、向こうの注文ではなく、こっちが頼まれもしないのに書いたものではあるが。3作のうち2作は、今をあつかったものではないので、いずれ日の目を見ると期待したい。
具眼の士の編集者がいずれ現れるはず、と思うことにしよう。

■さて、本日は天気も良いので久々に銀座にでて映画でも見る予定。
その前に品川駅構内で某I氏に頼まれ、拙作の本2冊ほどににサインをする。自分で買ってくださり、人にも面白いからとプレゼントをしてくれる。こういう人は「神様」ですね。使い古された表現だが、拙作を買ったり読んでくれたりする人について、「お客さまは神様です」と、あらためて思う今日この頃です。
by katorishu | 2014-10-24 15:04 | 新聞・出版
 10月23日(木)
■尾籠(びろう)な話だが「じぬし」になってしまった。「地主」なら結構なのだが、座ると痛いほうの「じぬし」だ。外での飲み食いが続き疲労が蓄積すると、ときどき一種の「警告」のように「じぬし」さんが、おそらく怒りの発作をおこすのだろう。

■必要以外の外出はひかえ寝床で本を読む。今、読み返しているのは、大川周明の「回教概論」と「不良老人伝」(東海大学出版会)。
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後者は複数の書き手で出来上がった本で、ぼくも二人ほどとりあげている。その一人が紀伊國屋書店の創設者で希代の遊び人、田辺茂一。

以下長くなりますが、出だしの文章を記します。


『遊び」の精神は馬鹿にされることに慣れること!】

【二二歳で紀伊国屋書店開業】
 新宿といえば盛り場の歌舞伎町や伊勢丹デパート、西口の高層ビル群、都庁などを連想するかもしれない。しかし、昭和が平成にかわるころまで、よく新宿にいった筆者などには、新宿といえばまず「紀伊国屋書店」である。
 紀伊国屋書店は単なる書店ではなく、当初は文芸雑誌などを発行するとともに画廊も経営し、さらに改築後は紀伊国屋ホールなども併設し、いわば「新宿文化」の発信基地のひとつとなった。
 この紀伊国屋書店を創設した人が、田辺茂一である。新宿で生まれ新宿で育った人で、もし田辺茂一がいなかったら、新宿の様相もいささか違ったものになったかもしれない。 田辺が現在の紀伊国屋本店の地所に書店を創設したのは、昭和二年。当時、田辺は二二歳、慶応義塾を卒業して間もないときだった。
 裕福な薪炭問屋の長男として育った田辺は、無類の本好きで手当たり次第に本を買い、中学二年のとき月の本代が一六〇円を超えたという。今なら五〇万円ほどになるのではないか。子供のころから、良い意味でも悪い意味でも世間常識から逸脱しているのである。このお金、両親が与えたものではなく、炭問屋の帳場に坐ることの多かった田辺少年が、勝手に机の抽斗をあけてお金をかすめとっていた。
「親のものは子のものである。まして、私は一粒種の、家の大黒柱の卵なのだ」と田辺はエッセーに記しているが、親はわかっていて黙認していた。なんとも大らかな家であるが、そんな大らかな土壌が田辺茂一の個性を育てたのである。


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by katorishu | 2014-10-23 17:34 | 文化一般
10月22日(水)
■TBSテレビのニュースで、巨大カルデラ噴火が、今後100年間に1パーセントの確率で起きると報じていた。
 神戸大の巽教授の研究結果で、その可能性がでているという。数万年前九州で起きたカルデラ噴火では、
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九州全体に火砕流がせまり、ほぼ九州が全滅したといわれる。1%の確立といって侮ってはいけない。

■火山国日本では、いつ起こっても不思議ではないということだ。こういう大天災については、防ぎようがない。起こったらそれまで、巨大カルデラ火災の近くにいたら、運が悪かったと思うしかない、と僕は達観しているつもりだが。今、富士山に噴火の可能性ありという説もある。

■一方で、首都圏直下型の大地震や南海トラフの大地震が、もっと高い確率で起きると予想されている。日本の国は火山国であり、いつ大災害が起きるかわからない。そんな危うい大地の上にある。そのことばかり考えていたら憂鬱になり、なにも良い結果を産まないが、かといってそういうことをまったく考えないのも良いとは思えない。
 この世は常ならず。未来は不確定、不安定で、何が起きるかわからない。だから、ある程度の緊張感をもって、1日1日を天から与えられた僥倖として有り難く生きる。そういう謙虚さ敬虔さが必要である、とあらためて思う。

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by katorishu | 2014-10-22 23:53 | 社会問題
 10月20日(月)
■映画「まほろ駅前協奏曲」を見た。(品川プリンスシネマの看板、文字が反転している)。
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三浦しをんのベストセラー小説が原作で『まほろ駅前』シリーズ第2弾。
多田と行天の便利屋コンビが、前身が新興宗教団体という怪しげな組織を調査するうちに思わぬ事態に遭遇していく。監督は大森立嗣、主演の瑛太と松田龍平のコンビが絶妙の演技を見せてくれる。
中盤までは、これは凄い作と思い、どういう終わりに至るのか、期待が高まった。
ところが――

■終盤バスジャックに巻き込まれるあたりから定番の劇画調になり、残念無念。
地味だとお客がついてこないと監督は思っているのだろうか。「舟を編む」など地味でも多くの感動を与えた。
もしかして資金を出す側の要請があったのかもしれないが。バスジャックのパラグラフはいただけない。
前半は台詞、描写、間の取り方等々、いずれをとっても心憎いばかりの上手さであったのだが。
「探偵はバーにいる」などを意識し過ぎたのか。それは勘違いというもの。
前半を見るだけでも価値がある、と敢えて言わせていただく
by katorishu | 2014-10-20 17:59 | 映画演劇
 10月18日(土)
■先日、下北沢でレクラム舎公演「戯曲冒険小説」(清水邦夫作)を見た。
 レクラム舎がはじめた現代劇作家シリーズの第1作ということで期待して見た。ひところ清水邦夫作の芝居というと、演劇を志す若者たちが競って見たと記憶する。別役実氏と並んで、前衛劇の教祖的存在だったのではないか。まだ新劇がチカラをもっていて、それに対する「アンチ」の意味があったのだろう。このころ、僕はあまり舞台を見ていないので、詳しいことは知らないが。

■レクラム舎で上演した「戯曲冒険小説」を見て、「懐かしい」感じはしたものの、どこか「古い」という印象をもってしまった。シーンがぼんぼん飛び、めまぐるしいほどだが、
どうも感情移入がしにくかった。僕の評価する芝居は、台詞と台詞がうねりをもってかみ合い、人間存在の面白さ、奇妙さ、滑稽さなどが浮き上がってくるものだ。

■レクラム舎の公演をずっと見続けている者からすると、主宰者の一功さんの作・演出の芝居のほうが、「レクラム舎らしさ」をだせるし、怪しさもでる。清水邦夫作品の台詞の理屈っぽさは、何十年前の「先端的芝居」の特色か。思い出した。レクラム舎で数年前にやった別役実作の芝居(タイトルは忘れた)は、なかなかのもので面白かった。外からある村にやってきたセールスマンが主演で、メイン舞台はバス停。演出は外部の女性であったと記憶する。これは良かった。

■現代劇作家シリーズは第2弾、3弾と続くのだろう。実験的試みは評価したい。レクラム舎にあった作品をどう選ぶかが今後の課題である、とレクラム舎の芝居を見続けてきた一観客として思ったことだった。
明日19日が楽です。僕とまた違った見方があるでしょう。時間のある方は、ぜひ足を運んでみてください。
by katorishu | 2014-10-18 19:23 | 映画演劇