コラム


by katorishu
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 クリントン元アメリカ大統領が北朝鮮を訪問

 8月4日(火)
■クリントン元大統領が北朝鮮を訪問した。アメリカ人の2人の女性ジャーナリストを取り戻すための交渉ということで、「私的な訪問」と公式には発表された。しかし、極めて政治的な訪問が「私的」であるわけがない。北とアメリカの思惑が一致したからこそ、実現したものだろう。

■北朝鮮の金総書記としても、自分の生存中に朝鮮戦争の負の遺産を整理して、アメリカとの国交樹立を目指したいのだろう。オバマ政権にとっても、国交樹立が実現すれば、大統領の存在感も示せるし、必ずしもうまくいっていない経済政策を補う意味があるに違いない。国際政治には、裏の裏があるものである。さらに裏があるかもしれない。いずれにしても、注目すべき政治イベントというべきだろう。

■両国が国交樹立を果たした場合、日本はどうなるのか。拉致問題もまったく進展していないし、北朝鮮問題で日本は「パス」されてしまう可能性も強い。指導力のある政治家が政権をきりまわさないと、外交でもどうしようもない時にきている。

■午前中、江戸東京博物館に行く。観客としてではなく、来年の脚本展の件で。そのあと渋谷に。記者試写などに出席した。ぼくも多少関係した作品だが、なるほど、と記すにとどめよう。

■話はかわるが、10月に天王洲の銀河劇場で公演される井上ひさし作の『組曲虐殺』は面白そうだ。ほりプロとの提携公演で、「蟹工船」の作者小林多喜二が官憲に虐殺された事実に材をとっている。多喜二を井上芳雄が演じるほか、石原さとみ、高畑淳子などが出演する。S席8400円、A席6300円と安くはないが、一見に値するのではないか。井上やすし作の小松座公演を見て、がっかりしたのは過去1度しかない。あとの公演は、いずれも感激、感動し、これぞ演劇と思ったことだった。歩いていける劇場なので、足を運んでみようと思っている。
by katorishu | 2009-08-04 23:17