「核なき世界」への宣言が国連で採択された
2009年 09月 25日
■国連で「核なき世界」への宣言が主要国によって採択された。採択されたことと、核兵器の全面廃棄までには大きなへだたりがあるが、たとえセレモニーであるにしても、一歩前進というべきだろう。オバマ大統領は国内経済対策では苦慮しているようだが、こういう面ではブッシュ前政権とはちがう。いやなニュースばかりがつづくなか、久々に明るいニュースというべきだろう。
■鳩山政権に対してマスコミは選挙前とうってかわって、肯定的な評価をくだしている。すべりだしは、まあまあであったが、気になるのは記者クラブをオープンなものにするという約束が、実現されていないことだ。フリーランスの記者も一定数、総理記者会見に出席できるが、質問はいっさい出来ないという制約があるという。質問をできないのでは、テレビ中継を見ているのと、かわりはない。
■この件について週刊文春に鳩山邦夫氏の秘書体験もあるジャーナリストの上杉隆氏が批判的に書いている。どうやら、首相を補佐する官僚が、鳩山氏に情報を取捨選択してあげているようだ。そのため、偏った情報しか首相の耳にとどかない、と上杉氏は書いている。いちじ、上杉氏は鳩山政権の「報道担当」になるという噂がながれたが、実現しなかった。上杉氏の記事は比較的よく読み、的を射た発言も多いので注目している。
■こういうフットワークのいいフリーランスの記者の生きる場所がもっと増えるといいのだが。ノンフィクションを掲載していた総合誌があいついで廃刊になり、フリーランスの書き手は発表の場がへり、いずこも悪戦苦闘しているようだ。
■経済情勢はいぜん悪化がつづく。消費の冷え込みはひどいようで、この状態があと1年つづくと、中小零細を中心に倒産が激増し、大恐慌になる可能性がある。残念ながら今の日本の消費拡大は、アメリカ経済の回復に頼らざるを得ない。人頼みでしか劣化をふせげない日本。情けないことである。