オバマ大統領にノーベル平和賞
2009年 10月 10日
■残念ながら明るいニュースはあまり多くないが、絶無ではない。探せばネット上にもいろいろと載っており救われる。2009年のノーベル平和賞が、アメリカのオバマ大統領に授与される、と同委員会が発表した。授賞理由について「国際外交や人々の協力関係を後押しする傑出した努力」を続けたと説明したほか「核兵器のない世界」を提唱し、核軍縮への新しい潮流を生み出した同氏の功績をたたえた。さらに、「オバマ氏ほど世界の関心をひき付け、未来への希望を人々に与えることができる人物は数少ない」と期待を表明している。アメリカの大統領が在任中に受賞することは、最近ではきわめて異例であるという。
■アメリカの歴史にアメリカの良さとして刻印されるアフリカ系アメリカ人、初の大統領である。ブッシュ政権がとことん駄目にしてしまったアメリカを回復させるのは容易なことではないが、全力をあげて努力をつづけている。ノーベル平和賞には多分に「政治的意味合い」があるもので、オバマ氏へのエールがこめられているが、まずは素直に喜びたい。
■日本の政治も、自公政権でとことん駄目にしてしまった社会を、民主政権がなんとか立て直そうと努力をしているようだが、簡単ではない。鳩山総理自身の献金疑惑もでてきて、マスコミはこちらに矛先をむけつつある。これは「お大尽」鳩山氏の大きな弱点だが、一般的に「たたけばほこりの出る」のが政治家である。とくに実行力のある政治家に、その例が多い。そもそも、どこにも一点の「傷」もない人など、この世にいるのだろうか。少々のマイナス点があっても、プラス・マイナスでプラスが上回れば、あとは「結果」で判断するのがいいと思うのだが。
■政治は結果である。どんなにご清潔で汚れのない政治家でも、結果として多くの国民を不幸にしてしまったら、少なくとも民主主義社会では政治家失格である。もっとも悪質なのは、本来「悪」の臭いがふんぷんとするのに、法をかえたり作ったりして、「合法的」にして、そこから利益、利得を得ることである。見回すと、いろいろな規制のなかに、そんな抜け穴をもったものも多い。とくに許認可の権限をもつ組織に多いことだが、そこに天下って規制をすることで利得を得ている人たち。合法的に結構な給料や退職金を設定し、それに従って山分けしている――これはヤクザより始末が悪いかもしれない。
■季節の変わり目である。体調を崩されている人も多いと思う。本日、睡眠不足で体力が弱っていたのか、夜外で食事して帰宅すると激しい腹痛と下痢。一瞬、食中毒をうたがったが、消化不良であったようだ。少々眠ると回復した。動物は体調が悪化すると、とにかく何も食べずにじっとうずくまっている。自然治癒力で治すのである。ぼくなどずいぶん前から、それを見習っている。それで治ることが多い。が、治らない「持病」もある。直接命にかかわることでもないので、じっくりつきあってき、これからもつきあっていく。「我が友・病気」という本を以前書こうと思ったこともある。虫歯、不眠、記憶力の衰え等々、弱点があるので、これをかばう。それでバランスをとり、どうやら入院などしないですんできた。マイナスの条件を逆用してプラスに転じる。そういう才覚や粘り、実行力が、個人レベルでも今ほど必要とされている時はない。