コラム


by katorishu
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

民主党の 仕分け作業は世論向けパフォーマンス

11月17日(火)
■政府の仕分け作業が連日マスコミを賑わせている。ムダを削減することは結構だが、仕分け作業の項目にあがったのは、対象事業のごく一部である。この項目から外れたもののなかに、莫大なムダがあるのではないか。多分に世論向けのパフォーマンスの意味合いがあり、それは政権党として大事なことかもしれないが、今喫緊の問題は経済再生である。

■この点について、民主党の努力は足らない。というより深刻さを肌身にしみて感じていないのではないか。学校秀才が多く、生活感のない議員が多いので、わからないのかもしれないが。「食えない」人を一人でも減らすための政策が不十分である。永田町周辺で時間をつぶすのではなく、例えば都内でもっとも「貧乏区」であるといわれている足立区あたりにも足を運び、庶民の呻きに耳を傾けるところから初めて欲しいものだ。

■国民の生活第一を公約にかかげて大量当選をしたのだから、国民の生活をまもるための政策を強く打ち出さないと国民に見放される。日本にとって不幸なことは、仮に民主党がダメであることが明瞭になった場合、これに変わる政党が存在しないことだ。自民党はすでに政権を担う党ではありえない。早晩、解体寸前にまで追い込まれるだろう。そうなると「二大政党制」が成立しなくなる。これは歓迎すべきことではない。政権交代可能な政党が切磋琢磨して、これ以上の社会の劣化を食い止める努力をすることが大事なのだが。旧政権党の自民党のあまりに無残なコケぶりは、長い目で見て日本にマイナスになるに違いない。

■日本の財政も危機的状況で懸念される。この件について植草一秀氏がブログに以下の一文を寄せている。『102.5兆円の予算規模、38兆円の税収、51兆円の国債発行金額が2009年度の日本財政の姿になる。この数値は衝撃的なものである。102.5兆円の暮らしをするのに、38兆円しか基礎収入がないのだ。51兆円が借金で賄われる。鳩山政権打倒を狙うマスメディアは、日本財政の劇的悪化を鳩山政権の責任に帰すような偏向報道を展開することになるだろう。しかし、現実はまったく違う。102.5兆円の財政規模、38兆円の税収、51兆円の国債発行は鳩山政権が生み出したものではなく、麻生政権が生み出したものであるからだ』自民党政権がつくりだした経済悪化だが、今は責任論を展開しているときではない。いったんはおさまったかに見えた大津波が再びエネルギーをたくわえすぐそこまで来ている。政府は全力をあげて有効な対策を打ち出さなくてはいけない。

■本日新橋の内幸町ホールで、ソロ・コンサート「ロートレック」を聞きにいった。出演は沢木順。元劇団四季に所属し、「オペラ座の怪人」のファントム役を演じた人だという。構成と作詞がよく知っている人なので見にいった。評価をするのは差し控え、ソロ・コンサートは役者の力量が鮮明にでるものだ、と記すにとどめよう。
by katorishu | 2009-11-18 00:15 | 政治