賄賂政治は続く
2004年 12月 01日
橋本龍太郎元首相が30日、衆院政治倫理審査会で、日本歯科医師連盟による自民党旧橋本派(平成研究会)への1億円ヤミ献金事件に関して弁明した。
(渋谷・宮益坂)
橋本氏はこれまで1億円を受け取ったことについて「記憶にない」といっていたが、この日、
「(1億円の小切手を)私が受け取って滝川(俊行被告)さんに渡したことは事実なんだろうと思う」と述べたということだ。
まるで他人事のような言い方で、総理を務めた人間の弁明になっていない。受け取りの時、同席していた自民党幹部2人については「記憶にない」というばかり。これで自民党は幕引きをしたいのだろうが、なにも解明されていない。国民もずいぶんとなめられたものである。
これなど氷山の一角で、週刊誌などで何度も報じられた通り、相も変わらず賄賂政治が行われているのだろう。
政官財の癒着を崩すには政権交代しかないのだが、選挙になると、相変わらず「既得権益層」に支えられた勢力が、権力の座についてしまう。
賄賂政治に、国民のかなりの部分が麻痺しているのである。もしかして、根っ子に「お中元、お歳暮」の習慣があるのかもしれない。
欧米の基準からいえば、日本の盆暮れのつけとどけの多くは、立派な「賄賂」となる。