コラム


by katorishu
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世の中には2通りの人がいる。まず否定からはいる人と、肯定から入る人と

 2月26日(金)
■世の中には2通りの人間がいる。何か新しい試みをやろうとする常に「どうせそんなことやったってうまくいかない」「理想論にしか過ぎない」「足が地についていない」「以前同じようなことをやって失敗したケースがある」などと否定的なことばかりいうひとと、一方で「それは面白い」「ぜひチャレンジするといい」「失敗はつきものだし、そこから学ぶこともある」などと前向きに評価する人と。

■いつの時代でも、困難を克服し、新しい時代を切り開いていく人は後者のほうである。体験的に、否定派が6割で、積極推進派が2割、あとの2割は「どうでもよい」派かと思える。否定派の人には往々にしてその道で成功し、過去の成功体験に依拠して物事を考える人が多い。成功体験のある人でも柔軟性があり、世の中は常ならず、いつもダイナミックに動いているもの、とわかっている人もいて、こういう人は、ともに時間をすごして面白く意義がある。ぼくは若い人には、いつも「それは面白い」「チャレンジしたら」というようにしている。

■否定派に凝り固まっている人とは話すだけ無駄。時間の浪費である。本日は社団法人日本放送作家協会の総会。「常務理事」という立場なので、執行部のやりかたに異論がある人の意見もいくつか頂戴した。真摯に聞きたいが、誤解、思い込み、先入観等がある人もいる。建設的な提言なら結構なのだが。物書きの集団なのだし、いろいろな意見があって当然で、なるほどという意見があれば真摯に耳を傾ける柔軟性はもっているつもりだが。

■しかし、言葉をつくしても、わからない人にはわからない。ああいえばこう、こういえばああ……で、揚げ足取りに終始する人がいて、当人はそのことに気づかない。そういう人といくら話しても建設的なものは何も生まれないし、時間の無駄である。そういう人に限って、人の失敗を喜ぶ。自分にもそういう面がないかどうか、常に振り返って「他山の石」としたいものである。
by katorishu | 2010-02-27 00:38 | 文化一般