コラム


by katorishu
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iPad発売、新しいビジネスの夜明けになるかどうか

 5月29日(金)
■本日はほとんどすべての新聞テレビがこぞってとりあげている話題がある。アップル社のiPadの日本での発売である。この新しいツール、前人気は上々のようだ。どん詰まりにあるマスメディアにとって、この新しいツールが福音となるのか災いのもとになるかわからない。アメリカ化を懸念する声もあるが、時代は一気にこちらにすすんでいく。

■iPadについてはぼくは少なからず興味をもっている。もっと若かったら、本日並んででも手にいれていただろう。iPoneの大型判といってよく、アメリカでは百万単位の売れ行きをみせている。アメリカに1,2年遅れて追従する日本なので、そうとう普及をするにちがいない。これに刺激され日本企業も新しいツールをだすと発表しており、出版社、新聞社も強い関心を見せている。

■アメリカと比べて読んだり見たりする中身(コンテンツ)が不足しているので、対抗機種がでてくることは結構なことである。ただ、従来のマスコミが従来通りの組織運営をつづけて、その延長線上に、この新しい舞台で勝負しようとすると多分負けるにちがいない。まず第一に創り手に多くの配分がいくようにすると同時に、組織維持に必要な経費を極端に減らすことだ。これまで比較的高給をはんできた社員の給料も当然減るであろう。その分、値段を安くしたり、創り手に還元していかないと、新規参入者と勝負をすることはむずかしい。このあたりを、旧来のマスメディアがどの程度認識しているか、心許ない。テレビメディアについても同じことである。

■いずれにしても、面白く、かつ深みのある内容を作り出す新しい創り手にとっては、チャンスがやってきたということである。ビジネスとして成立するにはもう少し時間がかかり、試行錯誤がつづくだろう。しかし、シンガー・ソングライターの例を見れば明らかなように、個人の才能、意欲が最大限発揮されるよう仕組みをととのえていけば、必ず未来は開ける。もちろんマイナス面もあるが、ここは新しい可能性のほうに目をむけたい。まず否定からはいる人は、こういう時代、真っ先に淘汰をされていく人種である。
by katorishu | 2010-05-28 12:53 | 文化一般