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電子書籍の大きな可能性。東大でのシンポジウムに顔をだす

 7月24日(土)
■東大の福武ホールで行われたメディア・コンテンツ総合研究機構主催のシンポジウム「コレがアレを殺す?電子書籍の”衝撃”」に顔をだした。司会の情報学環長の石田教授はiPadを片手にもって開会の挨拶をしていた。そのあと、ジャーナリストの立花隆氏と角川ホールディング取締役会長の角川歴彦氏の講演、さらに二人のトークがあり、大変興味深い論を展開していた。時代はウェブに移行しており、この流れはとどめようがない。これが前提である。ただ、「既得権益」に執着する旧メディアはなんとかそれを確保するため、流れを阻止するためさまざまな策をこうじているようだ。その努力は明治維新期の江戸幕府の旗本の論理と似ており、やがて取り残されるだろう。

■角川歴彦氏は旧メディアの側にいる方だが、その流れを的確に理解し、一歩前にでる果敢な動きを見せる経営者である。角川が映画をはじめ多角的にメディアミックスをしかけてきたことが、今後数々の成果となって具現化するのではないか。ぼくもこの流れに片腕をつっこんでいるので、この流れのなかでなんとか新しいビジネスモデルを提示したいと思っている。

■iPhonをつくってアップル者のジョブ氏はいわばグーテンベルグにすぎず、これから別の人がこのメディアを発展させていくことになる、と角川氏は力説していた。ウェブはまだ生まれたばかりで、批判しようとすればいくらでも批判はできる。が、今後、さらにIT技術がすすめば、驚くような「ステージ」が生まれてくるだろう。グーテンベルグの印刷が宗教改革をもたらし、「革命」をもたらしたように、新しいメディアのウェブが世界を革命的にかえていく。変化は最初、音楽の部門にあらわれ、ついで活字部門に、今後IT技術の発展によって映像(映画)におよんでいくはず、と角川氏は語っていた。

■クリエーターにとってはフォローの風がふいてきたといってよい。東大の大学院生を中心に150人ほどが参加していて、みんな熱心が聞き入っていた。2時間の予定が1時間のび3時間にわたる有意義なシンポジウムだった。こういう流れのなかから、「よし、自分が」と起業する人もでてくるであろうし、従来の表現とはちがった新しい表現の「形」が誕生していくだろう。いずれにしてもiPadの出現の意味は大きい。これは「メディア変革」の最初の一歩にすぎない、とあらためて感じた。
by katorishu | 2010-07-24 23:04 | 文化一般