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映画『バーレスク』を見て、アメリカン・ミュージカルの凄さをあらためて実感

 1月16日(日)
■昨日、品川のプリンスシネマでハリウッドのミュージカル映画『バーレスク』を見た。普通料金の設定ながらプレミアシートであり、ゆったりと見ることができた。なにより主演のクリスティーナ・アギレラの歌唱力の凄さに感嘆し、癒しになった。

■クリスティーナ・アギレラはディズニー映画『ムーラン』の主題歌オーディションに合格した逸材。1999年ファーストアルバム「クリスティーナ・アギレラ」をリリースし、1400万枚も売れ、同年のグラミー賞新人賞を受賞した。セカンドアルバムも1000万枚売り上げるなど、抜群の歌唱力で、宇多田ひかるなど問題にならない。

■『バーレスク』はアギレラが女優として初主演したミュージカル映画。バーレスクとは歌と踊りをまじえてショーのことで、田舎からでてきたアギレラ役のアリが、ショーをのぞいて、ここで歌い踊ろうと決意。ショー仲間の嫉妬や恋を体験しつつ、歌唱力で経営者を納得させ、経営難から売り払われようとしていた小劇場を立て直す。

■ストーリー自体はごく単純で、ありふれたものだが、見せ場は歌と踊りだ。演出、監督術、音の入れかたもうまいが、なによりクリスティーナ・アギレラの抜群の歌唱力が観客を魅了する。ちょっと低音で、ソウル・ミュージックの系統をひいたパンチのある歌い方で、とにかく、うまい。アメリカン・ミュージカルについてはこれまで『ヘアスプレイ』や『ドリーム・ガールズ』などを堪能したが、それに勝るとも劣らない。ひとえにクリスティーナ・アギレラの歌の魅力である。競演のベテラン歌手、シェールもアギレラとはちがった落ち着いた歌声を披露しており、対比も面白かった。監督はスティブ・アンティン。

■和製ミュージカルはいつまでたっても、この域に達することはできないのではないか。なにより歌い手の素質が違う。厳しい競争のなから這い上がる能力主義が徹底されているアメリカの音楽界。一方、世襲や縁故などに頼る傾向の強い日本の芸能界。内向きすぎるし、当分、和製ミュージカルで世界に通用する作品はでてこないと思った。出てくるとすれば「移民」を受け入れるしかないのか。感嘆するような歌声に聞き惚れながら頭の隅で、どうも不燃焼気味の日本に強い刺激をあたえるためには、移民が必要になってきた、とちらっと思ったことだった。アギレラという名から、地中海沿岸からの移民の系統と思ったりした。ミュージカルとしては5点満点の4・5点。ストーリーにもうひとひねりあれば満点をあげられるのだが、やや平凡すぎた。見てよかったと思える極上のエンターテインメントです。音声装置のととのった映画館で見ることです。
by katorishu | 2011-01-16 13:08 | 映画演劇