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テレビ業界の衰亡イコール「戦後ニッポン」の衰亡

 2月8日(火)
■放送作家協会の事務所が六本木から赤坂溜池の新しいビルに引っ越した。六本木の事務所のはいっていたビルは老朽化が激しく、一部では雨もりもしたという。(月に数回しか足を運ばなかったので、よくは知らないが)。麻布警察署の真裏にあり、事務所の窓から警察署の裏口が見えた。拘束した被疑者などの出入りもあるようで、警察官の怒声がひびいたりもする。それなりの「趣」のあったところだが・・・。

■昨日は新事務所のオープニングの日で、秋元康理事長はじめ理事たちがビールで乾杯し、しばし雑談。テレビ業界の激変、端的にいえば衰亡を前に、物書きとしてどう対処していくか、それが最大の関心である。7月の地デジ移行のあと、どうなるか、じつは誰にもわからない。楽観、悲観がいりまじっていて、どれが現実となるか。神のみぞ知るといったところ。戦後日本を支えてきた太い柱は、テレビである。テレビ業界の発展と戦後日本の発展は軌を一にしてきた。

■テレビ業界の衰亡はそのまま「戦後ニッポン」の衰亡を意味する。大転換期であり、これにどう身を処していくか、人も企業も組織も、試行錯誤しつつ道をさぐっている。大事なのは数字ではなく、人の「幸せ感」である。金持ち、物持ちであっても「あまり幸せではない」人は多い。そうではなく、たとえ貧乏でも「幸せ」という価値観をつくっていく時にきているようだ。もちろん「食えない」ほど貧では幸福感を味わいようがないが。

■平凡に生きて幸せ感を得ることは、じつは易しいことではない。とくに刺激の強い今のような時代、食べ物ひとつとっても「どぎつさ」がないと、どうも「うまい(幸せ)」を感じられなくなっている。より甘く、より辛く。映画でも演劇でも小説でも音楽でも、そういう傾向が強まり、自然の風のような、「あるかなきか」の微妙さを味わえる能力が失われている。それこそが「不幸せ」の源泉である。これをどう変えていくか、一人ひとりが問われる時代にはいったといっていいようだ。
by katorishu | 2011-02-08 11:37 | 文化一般