コラム


by katorishu
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加藤健一事務所公演『滝沢家の反乱』を見た

 7月21日(木)
■暑いと思ったら本日はうってかわって肌寒いほど。体調を壊す人も多いのではないか。本日の朝日新聞夕刊の劇評に『滝沢家の反乱』が載った。加藤健一事務所の100本記念公演だ。昨日、本多劇場で見た。知り合いの加藤忍がベテランの加藤健一と事実上の二人芝居を演じるとあっては、見なくてはと思った。他に風間杜夫などが声だけの出演。

■南総里見八犬伝の作者、滝沢馬琴の家庭内の事情をあつかった、ややコメディタッチの劇。八犬伝の執筆に執念を燃やす馬琴と、「まともでない」その妻、精神をやんでいる息子。その中にあって息子の嫁となったお路と馬琴との「奇妙な関係」を描いたもので、大変面白かった。劇評の大笹吉雄氏も指摘していたが、前半の加藤忍(馬琴の息子の嫁)はもうひとつという印象であったが、滝沢家に落ち着いてからの演技は加藤健一とよっつに組み遜色のない演技で、危なげなく見ることができた。

■セット、脚本、演出とも、これまで見た加藤健一事務所の公演では「木靴のなんとか」(題名は忘れた)とともに秀逸の作であったと思う。こういう芝居を見ると、自分でも作・演出をやってみたい気分になる。そのうち、そのうちと思ううち時がいたずらに流れ、気がついたら棺桶、ということにならないようにしたいものだが。忍ちゃん、まずはよかったねといいたい。終わってすぐ携帯メールで印象を送信した。今後、伸びていくに違いない舞台女優で、今後の活躍が楽しみ。まだ公演中なので、おすすめの作。好評につき、連日満員のようなので、切符がとれるかどうか。
by katorishu | 2011-07-21 22:24 | 映画演劇