渡辺謙、コンリー等が出演の映画『シャンハイ』を見た。
2011年 08月 27日
■民主党代表選挙、現在立候補している5人の誰かが日本の総理大臣になる。率直にいってその器ではない人ばかり。かといって、他の議員に総理の座にふさわしい人がいるかどうか。人はポストにつくことで鍛えられ、それなりの風貌になっていくというが、さてどうなることやら。期待しないで、見守っていきたいもの。
■最近映画を見る暇もなく忙しくしていた。脳の疲れを休めるためには映画が好都合と思っているので、カミサンと有楽町にでかけ丸の内ピカデリーでアメリカ映画『シャンハイ』を見た。 1941年の上海を舞台に描くアメリカ・中国合作のサスペンス大作、という触れ込み。『太平洋戦争勃発前の日本軍占領下の上海で、あるアメリカ諜報部員の死の裏に隠された男女の悲しい運命の物語を紡ぐ』。日本から渡辺謙や菊地凛子が出ており、中国の』コン・リー、香港の名優チョウ・ユンファらの豪華キャスト。テレビなどでも盛んに宣伝していたので、幾分の危惧を覚えながら見た。
■危惧はあたってしまった。出だしのシャンハイの退廃した雰囲気はよくでており、妖しい空気のなか諜報員に女性がからむスリリングな展開。しかし、途中からこれは「雰囲気ドラマ」だなと思った。有名スターをつかっているためか、それぞれに「見せ場」をつくる必要がある。そのためか、シャンハイの雰囲気はよく描かれているのだが、物語が深く斂していかないのだ。とくにアメリカ諜報員の主演の俳優の心理の深みが描かれず、多分にご都合主義な展開に。戦闘シーンなどアクションシーンはカネもかかっているようで圧巻だが、人間ドラマが足りないと感じた。
■上海を舞台にした、日本軍将校と女性スパイの映画といったら、数年前に封切られた香港映画『ラストコーション』が圧巻であったが、あの映画には遠く及ばない。ただ、上海のモダンな雰囲気を味わうことはでき、それなりの息抜きにはなった。『「ラストコーション』はトニー・レオンが好演していたし、中国の新人女優の演技と存在感もなかなかのものだった。。なにより「人間のドラマ」があった。
■『シャンハイ』はちょっと期待はずれであったので、終わって、値段の安そうな有楽町のガード下にある回転寿司で軽く飲食した。味は悪くなく、安い。映画に感動したら、それなりの店にはいるのだが、このヤリイカの味に相当する映画、とカミサンと話し合いつつビールなどを飲んだ。帰路の電車の中は浴衣姿の若い女性が目立った。今夜は東京湾花火大会があったらしい。