コラム


by katorishu
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東京オリンピックのころの食事が理想的な食事。飽食は短命

 9月12日(月)
■東京は相変わらず暑い。大震災後、原発をとめたら電力が不足し、日本のシステムが機能しなくなるなど威嚇的にいわれたが、喫茶店などではクーラーを例年並みにつかっているし、電力は足りているという印象だ。公的な機関・場所では一部明かりを消したりしているが、これまでが過剰につかっていたので、正常になったともいえる。ぼくも例年と同じように電力を使っている。といっても、クーラーは好きではないので、なるべく扇風機に頼るし、テレビなどもつけっぱなしにしないが。

■相変わらず夜10時前に寝て、早朝に起きる生活をつづけている。早起きすると一日が長く感じられるし、なにより早朝の散歩は心地よい。都心のコンクリートばかりが目立つ一角だが、それでもちょっと歩くと品川運河にかかる橋があり、小さな公園もあり、樹木もわずかながら茂っている。カモメが飛んでいたり、虫がないていたりする。そんなことでも、ココロは和む。午前7時から開いている天王洲アイルあたりのコーヒー店でちょっとしたスナックとコーヒー。それに家を出る前にカスピ海ヨーグルトと果物を食べる。それがぼくの朝食である。





■昼食は、たいてい麺類。野菜をたっぷり添えて。夜は飲み屋が多い。本日、夕方、旧友に久しぶりにあうので、多分飲み屋。そんな場合でもつまみは豆腐や焼き魚に根菜等々が多い。ぼくの食事は東京オリンピックのころとそんなに変わらない。ある女医から直接いわれた。「東京オリンピックのころの食事が日本人には理想的な食事ですよ。それを心がけると健康が保てます」。ずっと心がけている。おかげで、健康といっていいのだろう。こころは健康とはいえないが。粗食に近いものだが、食することが楽しい。健康の証拠なのだろう。

■食べたあとは読書。そして妄想をふくらませながらの散歩。路地から路地をめぐったり、運河をぼんやり眺め、神社で憩ったり。ふくらんだ妄想は「作品化」を心がける。途中まで書いて、中断している長編だけで3,4作ある。ノンフィクションの原稿は進まない。資料の読み込み、資料収集だけでどんどん時間が過ぎていく。「出来たときでいいですよ」という話なので、どうしても遅れる。もっともすでに小説は3冊ほど仕上げて版元にわたしてあるのだが、出すとも出さないともいってこない。

■「頼りのないのは、良い便り」という言葉はあるが。ないのは、悪い状況か。長編なのでそう簡単には読めないという事情もある。「香取さんの本は売れませんからね」という声も。確かに「香取俊介」以外のペンネームで書いた本もいれると、これまで30作ほど出版しているのだが、重版になったのは・・・記す気にもなれないほど僅少。

■「データにでてるんですよ。文化論は売れないって。香取さんのは文化論ですものね。営業からいわれます。この作家は売れないから出しにくい」そういうことらしい。では、売れればなんでもいいのか。いいのである。売れれば、犬や猫の足で描いた悪戯書きでもいいのである。「売れるが勝ち」。今や、その物差ししかなくなったかのようだ。困った状況である。骨のある編集者が減った。骨のあるプロデューサーも減った。ま、ほかのステージで発表するという手もあるが。

■芝居の案内が毎週のように届く。招待あり、切符を買ってというのもある。仕事がら「招待」が多いのだが、時間がないので、ほとんどいけない。あしからず。「中ノ嶋ライト」という舞台の案内が届いた。メールもきた。下北沢での公演。知り合いの女性の作・演出で、毎度案内がくる。そういえば一度も見に行っていない。行くか。23,24の夜ならなんとか時間をつくれそう。
by katorishu | 2011-09-12 14:38 | 文化一般