コラム


by katorishu
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世も末、か

9月29日(木)
■本日発売の週刊文春が『日本は5年以内に破綻する。「第二次世界恐慌」の戦慄』という特集をしている。話半分だとしても、かなり怖い内容にあふれている。昨日の当ブログで昭和初年の世相と今が怖いほど似ていると記したが、文春の記事も、昭和初年の大恐慌と今が「驚くべき類似」をしてきていると指摘している。加えて未曾有の円高である。1ドル50円になると、連鎖倒産クライシスが起こり、本物の大恐慌にまっしぐらである。

■じつは日銀など金融当局はすでに「日本の財政破綻」に対するシフトを敷いているようで、危機を現実のものととらえているという。欧州の危機も深刻だし、ギリシャがいつ破綻するか時間の問題である。ギリシャは公務員天国で、とにかくみんな働かない。仕事をやっているふりをし、自分たちの既得権益を守ろうときゅうきゅうとし、結局、既得権益もなにもかも失いそうだ。



■さて、恐慌のことである。本物の大恐慌になれば、社会は根底からくつがえされる。それだけは回避して欲しいが、財務省よりの姿勢をとる野田政権で回避できる確率は低いといわざるを得ない。先の大恐慌は「戦争という特効薬」で解消されたが、今、戦争に訴える確率は低い。大恐慌のショックがどうしても解消できなければ、アジア周辺で部分的な戦争が起こる可能性も捨てきれない。自然発生的に起きるのではなく、誰かが起こすのである。事実、アメリカの一部資産家や軍産複合体制は、第三次世界大戦を引き起こすチャンスを狙っているそうだ。

■すでに戦争によってしか解消されないほど、行き詰まった社会になりつつあり、危機を回避させる手立てがない。怖く、鬱陶しいことである。ただ気を滅入らせていてもはじまらない。こういうときは宮沢賢治の童話でも読もう。最近、眠る前に賢治の「注文の多い料理店」などの童話を1編読むことにしている。じっくりと音読するほどの速度で読むのである。資料読みの合間によむと、特に心があらわれる。純粋に楽しみのためにする読書は、心地よく脳を刺激する。
by katorishu | 2011-09-29 22:56 | 社会問題