日本が本当に深刻な事態をむかえるのはこれから
2011年 11月 15日
■昭和初期に材をとったノンフィクションにチャレンジしているが、珍しく書きあぐんでいる。多すぎる資料を読みこなすだけで大変なエネルギーを使う。要するにエネルギーが枯渇しているのだろう。資料が面白く、つい読みふけって原稿がすすまないのだ。それにしても、昭和初期の世相と今があまりによく似ていることに驚くと同時に怖いものを覚える。
■日本が深刻な事態をむかえるのはこれからである。今後、10年、20年くらいが相当きつい。少子高齢化の影響が社会のあらゆる分野におよび社会の機能が麻痺する事態になる可能性ありだ。数十年前から政治は手をうっておくべきであった。今から慌てても遅い。見たくない光景が随所に展開される。世相のウオッチャーとしては、事態を冷静に見て記録を残したい。大げさにいえば、応仁の乱の現場におもむき冷徹な観察をし記録にとどめた鴨長明をみならって。堀田善衛の「方丈記私記」は名著。読む価値がありますよ。