コラム


by katorishu
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 韓国ブーム余波

 2月6日(日)。
 東京新聞ウエブ版によれば、ソウルにある結婚情報会社で韓国男性と結婚したい日本人の女性会員が急増中だという。
 「冬のソナタ」で火がついた韓国ブームの余波なのだろう。韓国の結婚情報会社「楽園コリア」(本社・ソウル、池漢鎮代表)には日本女性が続々入会しており、昨年2月に日本支社が川口市に開設され、当初女性会員は2人であったが、今や約3800人に急増しているとか。
 韓国ブーム余波_b0028235_23554757.jpg女性の大半は30代半ば以降のキャリアウーマンということだ。
 一方、韓国男性は昨年、5291人が新たに会員になった。医者や弁護士、パイロットと花形の職業につく高学歴の男性が目立ち、韓国男性にとって日本女性を妻にすることは一つのステータスなのだそうだ。
 以前、国際結婚についてのノンフィクションを書いたおり、現実に日本人と結婚をした外国人女性たちを取材したことがあるが、異文化を背にしたカップルが一緒に住んでうまくやっていくのはそう簡単ではない。
 同国人同士でもさまざまな問題があるのに、異なった価値観の持ち主同士の間には、さらに複雑微妙な問題が加わる。結婚とは「妥協の産物」ともいわれるが、同国人同士とちがって異国人同士の夫婦では、妥協の形も違う。
 ボーダレス時代、国際結婚は今後とも増えていくだろうが、別種の困難さを覚悟しなければならない。困難を乗り越えるところから新しい価値観、つまり文化が生まれるかもしれない。そうして、社会がうまく変わっていく端緒になれば幸いだが。
 一時の流行にのって結婚をするとしたら、いずれ破綻となるケースが多いのでは……と、他人事ならが心配してしまう。流行にのっていると、見えるものも見えなくなる。自信のある人間ほど、かえって見えなくなる。人間存在の不可思議さであり、だからこの世は面白いのかもしれないが。
by katorishu | 2005-02-06 23:58