コラム


by katorishu
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アメリカのように過剰で異常な「格差」は諸悪の土壌。日本をそういう社会にしてはいけない

 4月19日(金)
■アメリカ・ボストンでの爆破事件、犯人はアルカイダではないようだ。二人の少年が容疑者としてあがっていて、CNNで実況放送を今見ているのだが、背景にルサンチマン(恨み)があることは容易に想像できる。この世から格差がなくなることはなく、ある程度の格差は仕方がないにしても、過剰で異常な格差は問題で、社会の悪の土壌となる。

■アルカイダがはびこる背景にも貧困と格差への怨嗟がある。過日アメリカで17年間暮らし、去年日本にもどった女性とじっくり話し合う機会があったが、「アメリカに比べたら日本は天国。アメリカだと、いつも命の危機にさらされている」と語っていた。彼女の夫はアメリカ大使館員なので、いずれアメリカにもどる可能性もあるが、なんとか日本に残りたいとのこと。

■日本がバブルをむかえていた時にくらべアメリカも治安がかなりよくなったと思っていたが、悪化している。イラク戦争とリーマンショックをへて、アメリカは一部の富裕層をのぞき、貧困層が激増し、社会が非常に不安定になっている。現在、日本をアメリカ化することに情熱を傾けている識者や政治家がいるが、日本は独自の道を歩むべき。以前某W大学で非常勤講師をしていたとき、そんなに日本の伝統文化を軽視すると、日本はアメリカの51番目の州になってしまうぞと生徒にいったところ、彼は早くそうなって欲しいといった。なぜならアメリカ人になれるなら格好いいじゃないですか、というのである。唖然。
by katorishu | 2013-04-19 23:00 | 文化一般