インターネットの新しい力
2005年 02月 21日
ホームページの不具合をなんとか解消することができた。ちょっとしたことで、簡単に解決することでも、インターネットの場合、解決に時間がかかってしまう場合がある。
原稿執筆には大きなロスタイムだが、行きつ戻りつをやっているうち、インターネットやホームページの構造と、欠陥がわかり、これはこれなりに良い「勉強」になった。
現在、インターネットをフルに活用して30代前半で莫大な資金をつくりだしたライブドアの社長と、フジテレビが真っ正面から衝突し、経営の支配を争っている。
マスコミや与党の政治家等の援護もあって、フジテレビ側の「勝ち」で終わりそうだが、今後、この種の争い、戦いがいろいろな分野で起こるにちがいない。
プロ野球騒動のとき、堀江社長が「金でできないことはなんにもない」と雑誌かなにかのインタビューで答えているのを読んで、いやな感じがしたが、その後、マスコミの「巨像」ともいうべきフジ・サンケイ・グループに挑んで、現在のところ一歩も退かない姿勢を見せている。
あまり好きな人物ではないが、「強いもの」に果敢に挑んでいく姿勢は、面白いし、一定の評価をしたい。
もし、この勝負に彼が負けて、ライブドアが倒産か身売りでもしたとしたら、「われこそは」と密かに思っている若者に、無力感や挫折感をあたえるにちがいない。
いくらルール違反をしていないとはいえ、金の力でなんでもできるという風潮がはびこるのは問題だが、閉塞感の漂う世相に風穴をあけたことについては、意味のあったことではないのか。一種の「護送船団」で守られているテレビ界に一石を投じたことの意味は大きい。
今後、どう展開するかで、放送界に激震が走るにちがいない。
良い悪いは別にして、いよいよ「下克上」の時代にはいってきたようだ。「無気力」といわれた世代にも力感あふれる人間がでてきたということで、ひょっとすると社会の閉塞感に風穴をあけるかもしれない。
ただ、「古い」ものが壊れたあとに「新しいもの」が価値として付け加わらないのではこまる。
一層荒涼とした荒れ地や荒野がひろがりつつあるというのでは、単なる「壊し屋」の行いであり、はた迷惑な存在である。
ところで、 一人一人が砂粒のようで、ばらばらな時代、さてどう生きたらいいのか。明確な答えなどあるはずもなく、自分のあまたで考えて、それなりの答えを出していくしかないのだろう。
そんな人間が心のよすがとすべきものがいくつかあるが、そのひとつは「古典」である。
小説でも哲学でも美学でも、宗教でもなんでもいい、とにかく「古典」に値する本を読み、過去から今を深く考えること、そこから個性的な考えや人間が生まれてくるだろう。
誰であったか、昔の哲人はこういった。
『深く悩んだものが常に正しい』
至言である。