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今の大人にはあまり期待をもてないが、小中学生には期待がもてそう

 8月25日(日)
■ようやく涼しくなった。まだ残暑がくるにしても、やがて秋風がふきはじめる。気象庁の予報では、今年の秋は例年にくらべ暑い秋になりそうだという。大雨や台風、それが農作物にあたえる影響も懸念される。TPPの行方も気になることである。ボーダレス化がすすむなか、グローバル経済化はさけられないにしても、土地の風土に根ざした文化まで風化させ「無国籍化」してしまう風潮には異をとなえたい。

■動物の一種である人は、その人の住む「地方」でとれた食べ物を主体にした食事をするのが良い。しかし、大都市およびその周辺では農地そのものが減っていて、農に従事する人もすくないので、理想通りいかず、他の土地、他の国からの輸入に頼る。頼るのはいいにしても、すべてを頼るのはではなく、その土地に根ざした食料の確保につとめないと。





■それが出来るのは税金の使い方を左右する権限をもった政治家、とりわけ政府である。簡単にいえば、政治とは税の徴収とその使い方を決めること。民主主義社会では、国民が正当な選挙によって選んだ政治家がそれを決めるのだが、日本では依然として決めるのは財務省である。要するに霞ヶ関の官僚が明治以来、実質的に政治を牛耳っている、といっても過言ではない。

■これを改めようと民主党が「行政改革」などを公約としてかかげ、選挙に勝って政権交代が実現したのだが。政治のプロがあまりに少なく、お粗末な議員ばかりで、結局、頭のいい霞ヶ関の官僚たちの掌の上で踊る「人形」になってしまった。その典型例が菅直人氏。小沢一郎氏の排除に情熱を注ぎ、選挙直前に公約にもない消費税をもちだし、結果として大負けした。TPPをもちだしたのも菅直人氏。さらに菅氏をついだ野田政権は一途に消費税増税に突っ走り、そのあとの選挙で大負け。民主党の存在価値を限りなく薄くしてしまった。この党は早く解散したほうがいい。

■かわって自民党政権が復権した。先の参院選でも勝って(実質は民主の大負けで運良く浮き上がっただけ)、またぞろ「既得権益」層へのバラマキ政治がはじまりそうだ。世襲議員オンパレードなので、当然、そうなる。バラマキで多くの国民が幸せになればいいのだが、実質は一部の層に税が多くいき、貧富の差はさらにひろがる。少子高齢化対策も「消費税増税」ぐらいしかなく、肝心の行政改革などおざなり。このままだと、今後、相当深刻な事態に直面する恐れ。

■憲法改正が俎上にのり、たとえば自民党案では個人の権利、表現の自由をそこないかねない条項もでてきている。これに多くの国民(マス)が賛意を示しているのである。スペインの哲学者オルテガがつとに指摘していることだが、近代社会になってから、時代を動かすのは常にマス(大衆)であり、彼らの動きを誰も制御できない。だから必然的に「ポピュリズム」に陥る危険を常にかかえている。もっと自分の頭で考える人が増えるといいのだが。そのためには古典などを中心に、とくに若い時に本を読むことである。

■ゲームなどで膨大な時間を費やしている人が多いようだ。スマホなどで、ごく一部は読書をしているようだが、読書の時間が少なすぎる。一部には優秀な若者もいて、彼らは例外なく読書家だが、教養という土壌の枯渇している人が相変わらず多い。プロの物書きを目指す人のなかにも、多いようで、やれやれである。

■ただ救いはある。過日、全国展開している某情報産業のトップクラスの人と食事をしながら意見交換したのだが、十代の中学生が今、活字の本をよく読んでおり、彼らにむけたシリーズ本が相当うれているという。「マンガやアニメでもなく、活字の小説なんですよ」と某氏。いわゆる「ライトノベル」でもない、「純」な内容だという。アマゾンで注文して取り寄せて読んでみることにした。活字に興味をもつ子供たちの中から、次代の「新しい文化」の担い手が数多く誕生する可能性もある、と感じた。そこに「希望」の芽を見い出したい。問題は、出かかった芽をどう育て、花を咲かせて果実をつけるようにしていくかである。その土壌をつくるのは、親や教師、文化事業関係者など「大人」の役割である。
by katorishu | 2013-08-25 11:20 | 文化一般