コラム


by katorishu
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ロバート・レッドフォード主演の映画『オール・イズ・ロスト』は生きる勇気を与えてくれる佳作。

12月20日(金)
■東京は冷たい雨の一日。雪もちょっと降ったようだ。いろいろやるべきことがあるが、脳を休め、同時に活力を呼び戻すために、僕は映画を見る。京橋の試写室まで足を運び、ロバート・レッドフォード主演のユニークなロバート・レッドフォード主演の映画『オール・イズ・ロスト』は生きる勇気を与えてくれる佳作。_b0028235_1750623.jpg映画『オール・イズ・ロスト』を見た。監督・脚本はJ.Cチャンダー。登場人物はロバート・レッドフォード一人でセリフなしの映像だけ。

■人生の晩年期をむかえた男が自家用ヨットでインド洋を航海していて、ブイにぶつかり、ヨットは破損、通信手段も途絶えた。そして浸水、嵐、沈没。文明から大海にたった一人取り残された初老の男の、生きようとする孤独な戦いを、今年78歳のレッドフォードが見事に演じている。タイトルの原題は「All is Lost」。すべてが失われたということで、そんな極限状況にあって、それでも人は希望を持ち続けることが出来るのだろうか?





■そんな問いを根底に秘めた映画で、2013年10月アメリカで公開されると称賛の声が渦巻いたという。来年度に予定されるいろいろな賞にノミネートされ、いくつかのビッグな賞をとること間違いなし。いわゆる「遭難」ものの場合、回想や説明が入るのが普通だが、そういう「余計なもの」が一切ないのもユニークだ。主人公にはどうやら家族がいそうだが、職業も家族関係もなにも説明なし。オープニングにちょっとしたナレーションがあるだけで106分を最後まで引っ張っていく。その技量はさすがハリウッド映画であると、あらためて感嘆した。

■ロバート・レッドフォードというと「明日に向かって撃て」や「普通の人々」が有名だが、僕が好きなのは「スティング」。これのラストシーンには感嘆した。俳優以外にプロデューサー、監督としても一級のロバート・レッドフォード。アメリカの「軍産複合体制や「銃社会」それに「市場経済原理主義」は好きになれないが、ハリウッド映画には感嘆し、溜息のでることが多い。来年3月公開予定。生きる勇気を与えてくれる映画です。

ロバート・レッドフォード主演の映画『オール・イズ・ロスト』は生きる勇気を与えてくれる佳作。_b0028235_12652.jpg女子医大生と男子中学生の禁断の恋を描いた『愛を下さい』、アマゾンのKINDLEで発売中です。太宰治の短編の文体からヒントを得て初の試みをしたみました。アマゾン、香取俊介のキーワードで、お立ち寄りください。
by katorishu | 2013-12-20 17:51 | 映画演劇