コラム


by katorishu
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ゲーム製作会社が破綻。人は成功した時にこそ謙虚であれ、と渋沢栄一。

 5月29日(木)
■最近、仕事の必要もあって経済新聞を読んでいる。本日の日本経済新聞にゲーム・コンテンツ会社「インデックス」の粉飾決算で経営者逮捕の記事が3面に大きく載っている。すでに「インデックス」は2012年6月、民事再生ゲーム製作会社が破綻。人は成功した時にこそ謙虚であれ、と渋沢栄一。_b0028235_1057773.jpg法の適用を申請し経営破綻していた。この会社、かつては「女神転生」や「ペルソナ」などのゲームで売り上げをのばしベンチャー企業の「勝ち組」といわれた。大手商社出身の落合正美氏が妻の善美氏と1995年に設立し、携帯電話向けの占いゲーム「恋愛の神様」がヒットしたことから、携帯コンテンツ配信会社として急成長した。




■その結果、国内外のメディア関連企業のM&Iを繰り返し、一時は売り上げが一千億円超に達した。ところが買収企業の不振などで2000年代半ばに失速し、資金繰りが悪化し結局破綻してしまった。会社を無理に大きくするため粉飾決算を繰り返した疑いがあるといわれる。落合氏の妻は上場企業の若手女性社長としてマスコミでも脚光をあびた。出身の高校が僕の母校都立国立高校なので、他人事と思えず記事に見入ってしまった。彼女は一橋大学をへて旧日商岩井に入社したが、一橋時代は公式庭球部に所属、一年先輩に楽天の三木谷浩史氏がいたという。一般社団法人デジタルメディア協会副理事長、一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム代表理事などをつとめ、期待された人材だけに、お気の毒というしかない。

■『日本資本主義の父』といわれる渋沢栄一の「論語と算盤」「雨夜譚」などをじっくり読み込んでいたら、もっと身の丈にあった経営をしていたのではないか、と思ってしまう。早く成長した草花は早く枯れる、ということも思い出した。慎重にして果敢に。それが大事だと思う。ついでながら7月に、窮状に陥った高校生が渋沢栄一を見習って起業し、成功をおさめる小説を出版します。ビジネス書とエンターテインメントを兼ねたユニークな本です。タイトルなどは未定。いずれ本ブログで告知させていただきます。
by katorishu | 2014-05-29 10:59 | 社会問題