コラム


by katorishu
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人類社会が続く限り、残念ながら戦争はなくならない。

8月27日(水)
■政治とは結局のところ「パワーポリティックス」である。外交の最終局面では軍事力がものをいう。歴史の教えるところである。戦後日本は、アメリカの強大な軍事力に守られていた、というより『植民地』状態にあったといってよい。だからといって、軍事大国を目指せというつもりはないが、アメリカが昔のアメリカでなくなった今、従来の外交方針のままでは、いけないのだろう。

■戦争をさける。これが外交の目標であるが、避けようと努力することが戦争に至ってしまうことも、戦争の歴史を読むとよくわかる。日本はこれから極めて難しい舵取りをしなければならなくなる。ところで、気になるニュースが入ってきた。
ワシントン時事】によると、米国務省のハーフ副報道官は26日、CNNテレビに対し、シリア国内で「最大100人」の米国人が戦闘員として、イスラム教スンニ派の過激組織「イスラム国」などの過激派に合流していると述べた。米当局者が具体的な人数に言及するのは初めて。シリアでの内戦に加わる目的で同国へ流入している外国人戦闘員の存在は「(将来的な)米国への直接の脅威」(国務省当局者)と見なされている。米メディアによると、シリア国内の外国人戦闘員は1万人を超え、このうち約3000人が欧米出身者と推定されている。





■戦闘員もボーダレス化が急速に進んでいる。かれらはいわゆる「傭兵」で、これは昔から存在した。今は交通手段の発達で、気軽にどこにでもいける。しかも、他民族化がすすみつつあり、外見からはどこの国の人間かわからなくなっている。武器もハイテク化されており、女性でも男に負けない力を発揮する。

■日々の新聞を読んだり、WEB上のニュースを見ていくと、人類が続く限り戦争はなくならないとしか思えなくなる。食糧やエネルギーをとっても、みんなが平等にわけあうなど考えられない。生きるための必死の行為は、そのまま戦闘になり、戦争へと発展していく。キリのよいところで終戦……ということになり、しばし秩序がたもたれる。
これも歴史の示すところである。

■一時的な「平和」がつづくと、またぞろ既得権益をもつものともたないものとが分かれ、不満は蓄積する。限界点をこえると爆発する。どうもこの繰り返しが、人間の歴史といってよさそうだ。どうやってもなくならない戦争と、どう向き合い、どう折り合っていくか。悲しいことに、人類にはどうもそれしか道はないようだ。地上から戦争がなくなったとき、人類は急速に消滅への道を歩み始める。残念ながら、そういう考えに傾斜しつつある。
by katorishu | 2014-08-27 14:59 | 政治