ジャン・コクトー脚本・監督の「オルフェ」はシュールな傑作
2015年 02月 28日
■フランスを代表する詩人、ジャン・コクトーの原作・脚本・監督の映画「オルフェ」を見た。ギリシャ神話からコクトーがヒントを得て1949年に創った映画だ。以前、DVDで買ったものの封も切らずに放置しておいたもので、昨夜、たまたま本棚の隅でみつけたので見た。
シュールでイメージ豊かな「映像詩」になっている。
以前、コクトーの「オルフェの遺言」であったか、映画館で見て、あまり理解できなかったので、ちょっと敬遠していたが。さすが「本物」はちがう。
■ところで昨夜、妙な夢を見た。日傘をさした(多分)若い女性が向こうからやってくる。スタイルがよく魅惑的なのだが、近づくにつれ、女性に表情がない。瞬間、身体的恐怖を覚えて逃げようとするのだが、体が思うように動かない。必死になって逃れた。目がさめ、眠ったところ、朝方見た夢の中に、またその女性が出現した。一晩で、同じ人物の登場する夢を、初めてみた。怖くなって必死に逃げ、喉がからからになったが……。
■その日、久々に上野でテレビ関係者と痛飲したため、酒精の毒素が影響したのか。あるいは「昭和エロ・グロ・ナンセンス」の原稿を書いていることが一因か。異性に、勝手に、過剰に、思い入れ、つきまとう、一種の精神疾患に「エロトマニア」がある。アメリカの女性精神科医が患者の女性につきまとわれて困惑の極みに陥った体験記がある。分厚いその本を読み、「エロトマニア」に興味をもった。
これを素材に作品を書けるかどうか、関連書籍や資料を読んでいる。それもどこかで影響しているに違いない。
それにしても「夢」とは不思議な現象だ。創造の宝庫である、とコクトーの映画を見てあらためて思ったことだった