コラム


by katorishu
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スマホ等に毎日、長時間はまっていると、将来に「禍根」を残す? 

 3月31日(火)
■東京で電車に乗ると、お客の9割はスマホ等に見入っている。ひとつの車両で本を読んでいるのは数人か。新聞や週刊誌、漫画雑誌を読んでいるひとも、ほとんど消えた。スマホや小型のタブレットで漫画等を読んでいる人がいるようだが、それは少数派。

■僕のような「ジジイ」は、脳細胞がだいたい固まっているし、いつ壊れてもいいのだが、10代、20代の若い脳の持ち主が、まったく本をよまず、スマホ等でメールやチャットのやりとりに長時間を使う。ある調査では女子高生の半分以上が1日平均7,8時間、スマホ、携帯等をにらんでいるという。1割はなんと1日12時間、ひたっているとか。驚くべきこと、と思わない人の多いことが、また驚きである。





■未だ脳がやわらかく、人生にとって必要な「養分」を吸収しなければいけない時に、時間の「無駄遣い」をしていると、将来必ず「むくい」がくると予言しておこう。人は動物の一種であり、五感をはたらかせて生きる。五感を適度に働かせることで、脳が成長していくのだが、IT機器類は視覚と聴覚の二感しか使わない。携帯・スマホ等の長時間使用は、五感のうちの三感を削り、二感という狭い環境に押し込んでいるようなものだ。

■こういした「生育環境」が偏頗(へんぱ)な脳をつくることにならないのか。脳科学者がもっと真剣に研究して欲しいものだ。ところで、ある人によると、携帯やスマホを長時間使いつづけると脳機能に悪い影響をおよぼす――といった研究には、研究費があまりおりないのだという。そんな研究をする人は異端視されかねない。国もITの推進を「国策」としてすすめており、これにIT関連企業が加わり、見かけの「繁栄」を築いている。その典型例がIT発祥の地のアメリカだが、仮に長時間の使用を10年、20年継続すると、脳機能になんらかの障害が生じる――といった結果がでた場合、IT関連企業の価値が大幅にさがる。それはなんとしてでも阻止したい、という思惑もあるのでは?

■今、仮に癌の特効薬が出来たとする。「それは芽の段階でつぶされますよ」と語った大学関係者がいた。なぜか。そんな特効薬ができると、旧来の医療技術で、高額の医療費をとっていた医学関係者のかなりの部分が失業したり、廃業に追い込まれるからだという。科学史を読むと、たしかに、画期的な発見や発明は、その時代の「既得権益」層に、誹謗中傷され、ときに研究の成果をつぶされたりする。
どうも人は進歩などしていないのではないか。ただ、だらだらと「命」を明日へ明日へとつないでいるだけの存在。でも、それでいいのかもしれない。なぜって、人は動物の一種にすぎないのだから。それにしては傲慢不遜な動物であるけれど。
by katorishu | 2015-03-31 16:37