AIIB(アジアインフラ投資銀行)は世界史的な転換のきっかけになり得る。日本は楽観視しすぎでは?
2015年 04月 06日
■中国主導のAIIB(アジアインフラ投資銀行)。創設メンバーは約50の国と地域になり、存在感を増している。政治的に中国と対立している台湾までが参加を表明している。このことの意味は重い。アジアで参加を表明していないのは、アメリカに遠慮している日本と、特異な独裁国家、北朝鮮ぐらい。
この事実を多くの国民が知らないのでは?
■AIIBの設立はアジアの中心が日本から中国に移行したことを象徴的に表す出来事、とJppressが伝えている。Jppressによれば、【大手マスコミはこのニュースに関して事実関係を伝えるだけで、積極的な論表を避けている。入る必要はないと明言しているのは中国共産党を蛇蝎のごとく嫌う産経新聞ぐらいで、他のマスコミは“だんまり”を決めこんでいる。毎日新聞が4月1日の社説で「関与へ作戦の立て直しを」と題して柔らかく参加を促しているが、これも参加を強く促すものではなく、腰が引けた内容になっている】
■どうやら、米国が世界を取り仕切る時代が終わったと理解したほうがいい。アメリカ以外の国が主導する金融システムが作られたのは、第2次世界大戦後初めて。すでにアメリカは軍事面でも「世界の憲兵」たることをやめている。
■国際関係の力学に今、大きな転換が起きているのである。この「転換」を読み違えたり、誤った方向に政策をうちだすと、手ひどい目にあう。戦前の米英等を敢えて敵にまわしてしまったように。
マスコミが政府のやり方にひどく及び腰の一方で、国民の目がドメスティックになり、海外の動き、出来事に以前ほど関心をもたなくなっていることも、懸念される。
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