田中角栄特集の「文藝春秋」臨時増刊は、やはり面白い
2016年 09月 05日
9月5日(月)
■田中角栄ブームだという。過日、某ベテランの著名俳優にインタビュー取材したとき、もし可能なら今もっともやりたい役は田中角栄であると。毀誉褒貶あるにしても、面白い人物である。選挙となると天才的な能力を発揮し、小学校卒ながら総理大臣にまでのぼりつめ「今太閤」といわれた人物。遅ればせながら、文春の臨時増刊の角栄特集号を読んだ。
■『田中金脈研究』を書いた立花隆氏の回顧と、角栄の「愛人」にして「管理団体の財務」と一手にひきうけた佐藤昭についてルポした児玉隆也氏の『淋しき越山会の女王』の記事は、ともに極めて面白い。児玉隆也氏にさまざまの圧力があったが、ここまでやるかというくらい突っ込んだ取材をしている。立花、児玉両氏ともに30代の仕事である。みんな若くして「大人の仕事」をしていたなあ、とあらためて感嘆。